石山貴也というクリエイターは相当な実力者なんじゃないか。 『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』をプレイしてそう思わざるを得なかった。 Wikipediaで過去作を調べてみると、直近の仕事は『スクールガールストライカーズ』というガチャゲーだったようである。 試しにやってみたが、これはちょっと難しかったな。 9年も前に始まった作品なので、かなりロースペックでも動くように作られており、今からプレイするギャルゲーとしてはちょっとしんどい、という意味で。 序盤のテキストをざっと読んだ限りでは、『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』へとつながるような印象は全くなかった。 9年も続いてるんだから、人気はあるんだろうけどね。 やむを得ないので、ぐっと昔に戻ってみた。 「探偵・癸生川凌介事件譚」の中でeShopの検索順位が一番上だった『泣かない依頼人』をプレイすることにしたのである。 このシリーズは携帯向けに短期間でリリースすることが求められていたらしく、そんなに凝った作品ではないようだ。 ホントにすぐ終わる。 意味不明なフラグ立てがあったりして、いかにも昔のアドベンチャーゲームという感じだった。 肝心の脚本なんだが、これもいまいちよくわからなかった。 癸生川凌介はぶっ飛んでいるのにほとんど登場しないので、基本は落ち着いた展開。 調査を担当する二人は割と常識人で、おふざけトークはあんまりしないね。 印象としては十人並み。 『探偵・癸生川凌介事件譚 泣かない依頼人』から『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』へつながるものは見つけられなかった。 強いて言えば、プレイヤーの理解を問う部分に共通するものがある程度か。 これじゃあ、過去の仕事を知っていたとしても、パラノマサイトが生まれてくるとは想像できないだろ。 これ、私は悪くないね、たぶん。 石山貴也という人物を知らなかったことも、パラノマサイトをスルーしていたことについても。 無罪放免です。 |