リズム天国_4

全体で一つの作品 2006_09_19

 

『リズム天国』、やっとオールパーフェクトクリア出来た。
いやー、長かった。
パーフェクトクリアできなくても構わないと思っていた時期もあったんだけど、やっぱやらずにはいられなかったな。
好きなゲームには意地を張りたくなるものモノなのである。

やってて、任天堂はスゲーな、と改めて思い知らされた。
良くできている。
結局はあるタイミングでボタンを押すだけのゲームをここまで仕上げられるって、尋常なことではない。
それは小さな工夫の積み重ねで達成されるのだ。

目先を変えてやったり、プレイヤーの努力に対してちょっとしたご褒美を用意しておいたり、何となく愉快な気分にさせる雰囲気作りを丁寧に織り込んでいく。
発売から随分と経った今、改めて一つ一つ書く気もないけど、プレイの評価の後にワンショットCGとコメントを入れるだけでプレイヤーの気分は随分違うな。
単にゲームそのものの出来が良いから、素晴らしいゲームになるわけではない。
ゲームを単純にすれば尚更他の部分でもプレイヤーを惹きつけなければならないんだ。

こういうゲームって、その気になれば、携帯電話でだって出来たはずなのである。
ステージごとにバラして、一つ300円で売られていても不思議じゃない。
私が知らないだけで既にあるのかもしれないが、あったとしても私の耳に入らない程度の評判しか得られていないのだろう。
そこを3800円の作品としてまとめ上げられるところが任天堂の凄いところだな。

携帯電話用のゲームは単価が安くて、開発スケジュールを管理するのが難しいそうだけど、300円で売ろうと思って創ったら絶対こうはならない。
リズム天国はただのミニゲーム集じゃないのだ。
3800円の作品を創ってきたところに意味がある。

単なるミニゲーム集だったら、私はきっとオールパーフェクトクリアまで持っていけなかっただろうな。
やっぱり苦手なステージってあるから。
「忍者」とかなかなか上手くいかなくて、投げ出そうと思ったこともあった。
これをやり通せたってのは、やはり『リズム天国』が全体として一つの作品だったからだと、私はいま確信しているのである。


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