先日、親父の命日だったので神棚を整えていて、ふと気づいた。 そういえば、おじさんたち誰も死んでねぇなって。 父方母方合計7人いるのに誰も死んでない。 うちだけ二人とも10年以上前に死んでるってどういうことだよ。 生きていてくれれば親孝行だってできたのにね。 親孝行したいときに親はなし、とはよく言ったもんだ。 これから『A Memoir Blue』について書こうとしているのだが、文頭の話は多少関係がある。 極めて短いゲームで、何か書こうとするとすべてを書くことになるので、興味のある人は読み進めないでください。 興味がある人は自分でプレイして。 このゲームは分類でいえばアドベンチャーになるだろう。 オリンピックで水泳のメダリストになるほどの女主人公が、確執のできてしまったお母さんとの絆を取り戻すべく、過去の記憶をたどっていくお話である。 記憶が水に浸かっているような表現を用いているところが特徴的なのかな。 フラグ立てに根拠がなく、創り手が意図するように画面を操作すると物語が進んでいく。 凄く短いこともあって、ゲームとしてはどうってことない。 もうお話を受け入れられるかどうかだけ。 主人公はお母さんとの関係に悩んでいた。 お母さんはどうやらシングルマザーらしい。 旦那と別れて、働きながら主人公を育てた。 主人公はお母さんに喜んでほしくて水泳を頑張ったのに、仕事で忙しくてお母さんは競技会にも来てくれない。 そのうち全寮制の高校?に進んだせいもあって疎遠になってしまった。 でも、ほんとはお母さんが自分を愛してくれていることはわかっている、ということをムービーを交えて説明してくるのである、このゲームは。 まあまあ感動を誘うような分かりやすいお話であった。 これはこれでいいか、と思ったんだ、ラストの直前までは。 一番最後に電話がかかってくる。 誰からの電話なのか、ゲーム中で明示はされていないが、どう考えてもお母さんからなんだよ。 そういえば、お母さんが死んだなんて描写はどこにもなかった。 オリンピックに出るぐらいだから主人公はまだ若いだろうし、当然お母さんもそんなに歳じゃないはず。 そりゃ普通に考えれば生きてるだろ。 生きてるんだったら、そんなに悩むことないじゃん。 メダル取った勢いで、お母さんやったよ!って抱きついたら終わりじゃんか。 そう思ったら、急に陳腐なお話のように思えてきた。 お母さんと確執ができた理由が弱いし、心の迷路に迷い込むほど悩む必要もないだろ。 ちょっと設定が弱いのかもね。 |