私のプログラミングテクニックが最も高かったのは小6の時だっただろう。 パソコンを買ってもらってからは遊んでばっかりで、ちっとも上達しなかった。 本来であれば大学でより深く学ぶべきだったのだが、それもしなかったな。 就職してからも何回か学ぼうと思ったことはあったが、C+にせよ、Perlにせよ、すぐに挫折してしまう。 何かを最後まで創り上げることが出来ない人間なのである、私は。 それでも何かしら心残りはあるのだろう。 プログラミングのゲームを見ると、つい買ってしまう。 どうせ出来やしないのに。 Steamのお勧めに出てきた『A=B』もその一つだった。 『A=B』はプログラミングそのものをゲームにしたものだった。 特徴的なのは命令が「=」(文字列を代入する)のみであること。 それだけでいろいろなことをやって見せろ、というゲームなのである。 一応ストーリーはある。 開発言語を創って提出せよと教授に指示された主人公(おそらく博士課程の学生)が、期限に遅れたうえに、「=」しか使えない開発言語を提出した。 これじゃ何もできないと怒る教授を、「=」だけでこんなにいろんなことが出来ますと宥める、という体裁で課題をクリアしていくのだ。 もっとも、このやり取りはメールだけ。 これ以上はありえないほど地味なゲームであった。 この手のゲームって、出来てるうちは楽しい。 私も最初は楽しかったよ。 「俺も結構やるじゃん」って思ったりして。 ただ、詰まるとどうしようもないね。 2-5ぐらいまでは楽しかったが、2-6あたりから怪しくなってきて、2-9で完全にストップした。 いったんストップしてしまうと、もう出来ない。 やったとて、と思っちゃうから。 効率を無視して、総当たりで解決するプログラムを書こうと思えば書けなくもなさそうだったが、そんなことしても意味ないしね。 結局またこうなったか、という感じ。 出来ないことを確認するだけに終わるという。 ゲームというものはいつも人に能力を要求するのである。 やらなければ出来ないことを知らずに済むのに、やったばっかりに出来ないことを知る羽目になるのであった。 |