子供の頃はプログラマーに憧れた。 私もプログラマーになりたいと思ったものである。 電気屋さんに通っていた頃はそれなりにプログラムを勉強した。 しかし、FM-7を買ってもらってからは遊ぶ一方。 大学では学ぶ機会はあったが、全く学ばなかった。 社会に出てからは、C+やらJAVAやらPerlやら学ぼうと思ったことはあるが、本を買ってサンプルプログラムを打ち込んでみる程度。 まるで物にならなかった。 向いてないんだろうな。 それでも『7 Billion HUMANS』を買ってしまうあたり、プログラマーへの憧れはまだ私の中に残っているのかもしれない。 前作にあたる『Human Resource Machine』を私は凄く面白いと思っていたわけではない。 というのも、これはほぼ勉強だ、という気がして。 高級言語を使って低級言語の動作を再現する、みたいな内容になっていて、最後の方はなんかイヤだったな。 コンピューターがやることを人間にやらせるというシュールさに目新しさはあったけれども。 これ以上、難しい課題に挑戦したいという気にはならなかった。 しかし、今回の『7 Billion HUMANS』はちょっと違う。 もうちょっと娯楽寄りになっている。 知育玩具のプログラミングみたいな感じなのかな。 一番近い何かを覚えるnearestという命令があったり、社員をランダムに移動させられたり、ちょっと見たことがないプログラミング言語。 複数の社員を同時に同じプログラムで動かすので、初期位置の違いを考慮してプログラミングしなければならないのも、ちょっと新鮮だった。 データ型を指定しないので、何がメモリに入っているのか分からなくなって、混乱することはあったが。 人間の仕事を奪ったロボットが人間に仕事を与える、といった設定もシュールさを増していて、より面白く感じられた。 倉庫を完全自動化しつつ、発送作業の一部を人間に残して、その少数の労働者に相場より少し高い賃金を払って、我々は地域社会に大きく貢献しています!と主張するアマゾンみたいなIT企業に対する批判も込められているのかも、と思ったりもしたな。 難易度も前作ほど難しくはない、というか、メンド臭くない感触はあった。 2〜3時間考えてダメなら答え合わせ、という感じで進めていって、解けなかったのは応用問題も含めて2つだけ。 苦しさを感じることはあんまり無かったな。 そういう意味でも娯楽寄りに創られているような気はする。 そのことは反面、前作ほど評価を得られない可能性も秘めてはいるのだが。 一方で、やはり私はプログラミングに向いていない、と確認することにはなった。 プログラムを改善することにあまり意欲が湧かないのである。 私のプログラミングは条件付けにセンスがなく、酷く長くなってしまうのだが、それを改善しようとは思えないのだ。 すぐに正答例をネットで探しちゃう。 で、ああそうやってやるのか、すごいネー、で終わり。 ホントに向いている人なら、どうしたら高速化・省メモリ化できるかを考えることに喜びを感じるんだろうね。 たぶん、歳のせいじゃなくて向いていないんだと、改めて私は思い知るのである。 |