64DD

去っていくもの 2000_11_22

 

今日、一通の封書が届いた。
「ランドネットディディからの重要なお知らせです」と表に書かれたその封筒の中身は、思った通りのものだったのだ。
ランドネットディディは来年2月いっぱいをもってサービスの停止。

ランドネットディディとは、64DDを申し込むと必然的に加入させられてしまうネットワークサービスだ。
1年以上加入していると64DDが自分のものになるということもあって(現在はレンタル状態)、1年経ったら退会しようと思っていたのだが、まさか向こうの方から契約をうち切ってくるとは・・。
FA宣言しようと思ったら自由契約通知を受けた小宮山のような気分だ。(そんなに大げさな話でもないか)

64DDについて私は何か書いてきたかなあ、と考えてみたのだが、何も浮かばない。
何も書いてこなかったのだ。
だってほとんど遊ばなかったし、ネットワークもランドネット自体をプロバイダーにしなければならず、コスト高な事もあって使ってなかった。
書きようがなかったのである。

棚に並べられた64DD用のソフトを眺めてみても、特に感慨はない。
そもそも『巨人のドシン』と『シムシティ64』以外は、まともにゲームの体を成していないのだ。
書き換え可能な64DDの特性を生かした『ゼルダ』が出来なかったことが、残念といえば残念かも知れない。
(実は、『ゼルダDD』が早い段階で『ムジュラ』に変化していたのではないか、という疑いを私は持っているのだが・・・)

また一つ、ゲームマシンが去っていくことになった。
市場原理の故である。
それは問題ない。
だが、任天堂はどういうつもりで、64DDを発売(正確にはレンタル)したのだろうか?

初めから失敗することはわかっていた。
わかっていたからネットワーク運営を別会社にしたはずだ。
規模が小さくてもネットワーク使用料が取れれば、ビジネスは成立すると踏んだのだろうか?、魅力のあるコンテンツを何も用意していないのに。
任天堂の本当の狙いが見えない。

去っていくものは、私達に何を語るのか。
私達は何を聞き取ればいいのか。
わからないことは多い。



<後日談 2005_05_10>
「GAME WATCH」に載っていた岩田社長の記事を読んだ。
納得の内容だった。
5年前にはわからなかったが、64DDもあそこへ到達するための通過点だったと思えば、まんざら失敗でもないだろう。
私もいくらか失ったわけだけれども、全然惜しくない出費だったと思えるな。
あの記事通りに実現させてくれればの話だけど。


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