勇者30 SECOND

縮めて得する 2011_09_28

 

いつも書くのだが、私はドラクエに対して全く思い入れがない。
ファミコン全盛期にはパソコンで遊んでいたからである。
正直言って、バカにしていた。
つい先日、25周年記念復刻版みたいなのが発売されたらしいけど、あんまりやりたいとは思わないね。
どんなもんなのか、知識として知りたい気持ちはあるが・・・。
高速移動出来て、テキストが瞬間表示されて、経験値が10倍のスピードで溜まって、T〜Wまで一気にシナリオだけ体験出来るようなものがあれば、まあ、やってもいいかな。
そんなゲームが実際にあった。
『勇者30 SECOND』。
ドラクエじゃなくて、FFのパロディっぽかったけど。

続編だし、今さら説明する必要もないだろう。
タイトルの通り、30秒でクリアするRPG的なものである。
実際には時間を巻き戻せるので、30秒ではなく、巻き戻し料金でリミットされる時間内にフラグを立てて回る、実質的にはアドベンチャーみたいなゲームだ。

このゲーム、何がいいって速いのがいい。
1クエスト2〜3分で終わる。
それは前作と同じだから、特にどうということはないのかもしれない。
やはり今作の特徴は、主人公ごとにシナリオが分かれていて、全体でシリーズを形成しているところだろう。
そう考えると、なるほど、と思うのである。

もともと1クエストが普通のRPGにおける1イベントに相当する。
30分〜1時間かかるものを2〜3分に縮めているわけだ。
30時間かかるRPG1本が2〜3時間のシナリオ1本分に相当し、5本分のRPGをまとめて15時間で体験出来るという寸法である。
そもそも壮大なストーリーを30時間で体験出来るだけでRPGは得をしているのだが、それを更に縮めてまとめて得をする、という仕組み。
2段階で得しているわけだ。
縮めている分、時の女神でちょっと茶化してやるあたりがさじ加減なんだろうな。

もちろん、縮めても喜びが得られるプレイヤーには、RPGの経験が必要にはなるけどね。
そもそも喜びを知らないことには縮めて喜びは得られないから。
過去にRPGを何本もやってきた人ほど、より得をするように感じられる。
たぶんそういうコンセプトなんじゃないかな。
私は凄く面白かった。


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