ゲームが面白くなかった話など、書いても何の自慢にもならない。 だから本来は書きたくないわけである。 つまりこれから書くのは言い訳。 『11-11 Memories Retold』のハッピーエンドを見ないまま止めることの言い訳をこれから書く。 エンディングについて具体的には書かないけれども、今後のために何も知りたくないという方は読まないで下さい。 『11-11 Memories Retold』は、第一次世界大戦を舞台にした、従軍中に消息不明になった息子を探すドイツ兵と彼女に良いところを見せたくて従軍カメラマンになったカナダ人との友情物語、ということになるだろうか。 ドイツ軍と連合軍の両サイドから物語を描くあたりは『バリアント ハート ザ グレイト ウォー』を思い起こさせた。 そこで自分の中でのハードルが上がってしまった部分はあったかもしれない。 ゲーム内容はホントにつまらない。 簡単なお使いをやるだけ。 操作性はお世辞にも良いとは言えない。 『バリアント ハート ザ グレイト ウォー』のようなアクションシーンは無いし、謎解きも申し訳程度。 第一世界大戦の資料的な意味でも劣っている印象だ。 売りである油絵調のCGも崩しすぎであんまり魅力は感じなかった。 マルチエンディングなので、分岐を見つけることだけが主眼のようなゲームである。 もうストーリーを楽しむしかない。 ところが、ストーリーにも興味が持てないんだ。 というのも、この二人の主人公には共感を呼ぶモノがないのである。 第一次世界大戦という人類が初めて体験した大量殺戮戦争の中でも人間らしく生きたい!とかそういう明確な気持ちは持っていないのだ、この二人は。 人を殺すことが出来る人間ではなかったというだけ。 言葉が通じないから、意思の疎通すら出来ない。 起こることは全て偶然。 ただただ偶然の物語。 出会いもその後の展開も。 偶然すぎるにもほどがある! 猫と鳩が物語に大きく関与するのだが、犬と違って飼い主の言うことを完全に聞くわけじゃないから、好き勝手にやり放題だよ。 一応エンディングは見ました。 直前のセーブポイントからやり直して、都合三つ。 その中には最悪の結果を避けることが出来たものはあった。 しかし、明らかにハッピーエンドではない。 ハッピーエンドに辿り着くためには、おそらく途中でドイツ兵が書く手紙を書き換える必要があるのだろう。 そのためには最初からやり直して、モブのドイツ兵に片っ端から声をかけなければならない。 そうしないと選択肢が出てこないからね。 この二人の友情を見届けるためにそこまでやるか、となった時、やりたいとは思えなかったな、私は。 ひょっとしたら、感動的なエンディングが待っているのかもしれないけどね。 |