練習場


 
2001年9月1日   JOMO杯公開練習


 初めて公開練習なるものに行ってみた。いつものゴール裏と違い、メインスタンドに座る。さすがに、ピッチが近い。4時ちょうどに選手が登場、若い女の子達の黄色い声が飛ぶ。能活は誰かと肩を組んで出てきた。双眼鏡で確かめると、カズ。海外移籍の話でもしているのだろうか。キーパーコーチは、オールスターに続きディド。まずゴール前でストレッチ。楢崎と談笑しながら…というのもめったに見られない図。まあ、当たり前だ。2人が一緒に練習するのは代表の時のみ。代表の試合の前に笑っていられるはずもない。

 近いところのシュートから始まって、ペナルティーエリアの外あたりからの時。10球続けて勝負─という感じで蹴られたボールを、能活がせっかくぎりぎりのところではじいたのに、ディドの隣にいたスタッフの人に決められてしまった。それたボールを、楢崎がヘディングしたり。これは能活もお返しをしていたが。そして2人ともその後、頭に手をやって「いたぁ」という風なゼスチャー。こういうお遊び的なシーンを見られるのが、公開練習のいいところだ。それにしても、水を飲んだりタオルで顔を拭ったり靴ひもを結び直したり、能活はじっとしていない人だ。フィールドの選手は3〜4人でパスをまわしたり、二手に分かれてゴールのないミニゲームのようなものをやっていた。

 40分あたりになって、全員一緒の練習。キーパーが出したボールを、後ろから組み立ててシュートで終わるというもの。特に誰がフィニッシュをすると決まっているわけではなさそうで、DFも付いていないからGKには不利だが、能活が2本ほどいいシュートを止めると客席から拍手が起きていた。 その後は思い思いにロングパスやシュートの練習。しかし、俊輔とカズはわかるが、なぜ松田がシュート練習をする。昨年に続き得点を狙っているのか?もっとも楢崎も数本シュートをしていたが。

 一足先に、クールダウンを始めた能活、なにやら岡田監督としばし話をしていた。で、ここですべて終わりと思いきや、最後に全員でもう一度シュート練習。なぜかみんななかなか決まらなくてバーを越えるのが多い。…で、ようやく気が付いた。これはシュート練習ではなく、クロスバー当てゲーム。マリノスの選手はお得意のはず(?)やはりというか、俊輔よりは松田の方が先にあがり。(因みにマリノスの試合をあまり見ていない人にはわからないかもしれないが、松田選手のシュートはポストやバーに当たることが多い)能活の蹴ったボールがネットを揺らす物だから観客からは拍手が起きるけれど、それではだめなのだ。結局彼は最後まで残り、ブービーの柳沢が決めたところでみなぞろぞろと引き上げ始めた。あの後何か罰ゲームでも待っていたりしないんだろうか??能活はにこやかに手を振りながら引き上げていった。

 あっという間の1時間、大した練習でもなかったけれど、水曜日の試合前気にしていた足首も問題なさそうで好調を維持している様子、それを確かめられただけでも良かったと思う。能活は移籍問題が取りざたされ、心落ち着かない日々を送っているであろう。 自分の行く道を自分で決められないもどかしさはいかばかりか。それでも、ピッチにはいってボールに触れば雑念は消えるようだ。明日のJOMO杯でも、迷いのないプレイを見せて欲しい。日本でそのプレイを見られるのは、あと少しかもしれないから。

清水スパーサッカー コンフェデレーション杯 01年JOMO杯 02年ホンデュラス戦

 


ホーム