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第5回 『クアハウスの悦び』
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まずは小淵沢。新宿から中央高速道を2時間ほど走ったところにある、近くて洒落たホテル『リゾナーレ小淵沢』、その中に海がある。もちろん人工だけど、ちゃんと波の立つプールがあるのだ。その名も「イル・マーレ」。25メートル×50メートルの“海”のまわりにスパゾーンが広がる。ジャグジーやサウナはもちろん、ソラリウムなどもある。私のお気に入りは野外スパ。屋内のスパからそのままビニールの仕切をくぐって外に出られる。そこは八ヶ岳の山々に続く森に囲まれ、以前私が行ったときは、美しい月が見えた。温かい湯に浸かりながら、ひんやりした空気を頬に感じ、自然を眺めていると、思わず「ああ、極楽」とつぶやいてしまうのだ。これからは、スキーパックなどもあるようだ。 もう一つは、ごく最近オープンした、『鴨川グランドホテル』の中の「リゾートスパ・トロピカーナ」。「イル・マーレ」に比べるとプールは小さいが、それでも20メートル以上はありそうだ。ここの特徴は、そのまま海岸に出られること。遊泳は禁止になっていると思うが、海風を受けながらのジャグジーはさぞ気持ちいいだろう。屋外プールもある。こちらは、水着ではいるスパゾーンの他に、男女別になった“温泉”もある。濡れた水着を乾かすための脱水機や、それを入れるビニール袋、財布や部屋のキイを入れる貴重品ロッカーもある気の配りよう。さらに、スパだけを利用する人のためのロッカーを奥に、泊まり客として浴衣掛けで来る人の脱衣籠を手前に置いて、両者を分けている。これからの季節は、南房総の花摘みなどの帰りに立ち寄ると良いかも知れない。 因みに「イル・マーレ」の方は、水着ゾーンだけなので年輩の人が少なく、広いせいもあってあまり混み合うことはない。が、「リゾートスパ・トロピカーナ」の方は、夕方になると泊まり客のおばさま方で混雑する。私の行った平日の3時頃は、狙い目かもしれない。 |
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98年11月30日UP
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