姫路城

日本で最初に世界文化遺産へ登録された建造物の一つが、今回訪れた姫路城です。
世界に誇れる日本のカオであると共に、姫路の町のカオでもあるのでしょう。JRの姫路駅を降りて、しばらく歩くと、もう真正面に姫路城の天守が目に入ってきます。駅から歩いても、それほど苦にならないおよそ15分くらいでたどり着ける距離です。

近づくにつれて、白色の天守閣がどんどん大きく成ってくることに、色々な意味で、とうとう来てしまったという思いがあります。

姫路城


堀に囲まれてた敷地内に入ると、城の手前は大きな公園とでもいうのでしょうか。案の定というか、やはりと言いますか、広場には遠足で来たらしい小学生グループが弁当を拡げていました。そこからは小高い丘の上にそびえ立つ天守閣を眺められます。

さて天守に向かってしばらく進み、入場料というか入城料を払い、城内見物です(大人\600)。

順路通りに進むと「菱の門」をまずはくぐる事になります。どうやら二の丸への進入を防ぐ為の門らしく、ここから先が二の丸と言うことになるそうです。たしかに立派な門であることは、素人目からも分かります。

門を通り抜け、そのまま「いの門」をくぐれば、そのまま天守閣へ近道となりますが、せっかくですので左手に折れて、「西の丸」もみてみる事にしました。(これが当たり前の順路かもしれませんが。)城にふさわしい庭を歩いていくと、まさに城の西側を覆うようにした、長く白い建物が目に付きます。それが「西の丸」のです。

中に入って見学する事も当然可能ですが、土足は厳禁なのでスリッパに履き替えます。築城当時そのままの建物である様で、徳川秀忠の長女千姫が、大阪落城後に住んでいたという所です。文化遺産の名にふさわしい所です。中は長い廊下の様にして続いて居ます。また所々に両脇が部屋に成っていて、そこはまさしく人がすんでいたのでしょう。また化粧櫓には千姫を表した人形も展示されてました。

「西の丸」をあとにして先に進むと、「二の丸」にはいることが出来る。真正面に天守を眺めながら、階段を上り、高い壁を見上げながら階段を上って、「はの門」をくぐると、その左手に「油壁」というのが目に付く。これはなんと、秀吉時代の築城の名残とか。なんでもお米のとぎ汁を使って、固めてあるなどと説明書き書かれていた。場所を変えてちょっと古い町でみたら、ただの土蔵の壁の様に見えてしまう・・・。



左手に天守閣の石垣を眺めながら、ぐるっとおよそ一周して、やっと「本丸備前丸」に到着。まさに天守をのぞけば、そこから城のなわばりを一望出来そうな規模です。

さて天守閣へ登るには土足厳禁であり、履き物はスリッパに履き替えなければいけません。また天守閣内部にある階段は結構急であり、天上が低いので注意が必要です。

なかはほぼ当時のままに残っているそうです。七層の天守閣、その名も「大天守」。さすがに最上階の長めは良さそうです。訪れた当日は、あいにくの曇り空であったのですが、快晴な日ならさらに良い眺めだろうと、ふと思ったりしました。また大天守最上階には、なぜだか神社があります。「長壁神社」とい名らしいです。築城する際に、天守を建てた丘の上に有ったらしいのですが、それを城外へ移したそうですが、なんでも祟りがあったとかなかったとか、とにかくしばらくして、城内に移されたそうです。そういえば、はじめから天守閣の最上階にあったのでしょうか?移した当初から最上階に?う〜ん、ちょっと気になってきた。
また内部には、昭和の大修復(だったかな?)ということで、昭和の時代に姫路城を改修したらしい。その際の記録が残っているのだが、ホントに昔の人は凄かったという事が改めて感じられました。

天守閣をあとにすると、あとは帰るだけ、とは成らないです。敷地の東側に「腹切丸」とよばれる建物があります。ここで切腹をさせられたのか・・・。と思っていってみると、なにやら薄暗くちょっと陰気な感じです。建物の前には井戸もあり、ちょっと嫌な感じがします。が、説明書きを良く読むと、ここは搦め手をまもる、「帯郭櫓」というらしく、べつに切腹をするための場所では無かったようです。なんでもここの井戸と建物の位置関係が、切腹をする場と同じ様な構造だった事からこう名付けられたとか。なんとも人騒がせなネーミングです。

そういう奇妙な(?)なところでは、「お菊井戸」があります。ほとんどの人が一度くらいは耳にしたことがあるお菊さんの怪談です。あのお皿がどうのこうのと言った話しです。その井戸がこの姫路城内に残っています。あ〜薄気味わるい・・・。

さて本丸(備前丸)の石垣が見事です。「扇の勾配」というらしいのですが、まさに曲線美とでもいうのでしょうか。ただの石積みで、ここまで表現できるものか、と思わず昔の人の細工に関心してしまいます。まさに計算尽くされた設計です。

ほかにも色々と見所がたくさんあると思います。一度だけでは、見逃してしまう所もあるのでは、と思いガイドブックなどで見直すと・・・やはり有りますね。直ぐには行けませんが、また機会があればゆっくり腰を据えて見学したいものです。




アクセス>>JR山陽本線姫路駅より徒歩15分くらい
所在地 >>兵庫県姫路町本町