会津若松城
会津若松城は、観光の柱であり、ランドマークとしてその姿を見ることがでる。
天守は現存せず、戊辰戦争において落城した姿を忠実に再現した、いわゆる箱物といったところか。
しかし、その姿は江戸時代の会津松平家の居城にふさわしい威厳を保ちつつ、観光客の目を楽しませてくれている。
さらに平成23年に瓦が赤瓦になったことで、その姿はさらに凛々しく、まさに"映え"る城へ変貌した様に思えてならない。
さて会津若松城にいったなら、見ておきたいのはやはりその石垣。
日本各地に城跡は点在しており、さらに巨石を含んだ石垣が含まれるのは荒々しい乱世ではなく、権力の象徴として見せるために城を装飾する部品と勝手に思っている。
石垣は、築城当時の技術や職人の想いを、現代の私たち観光客や城好きに伝える貴重な遺産だろう。
また様々な種類の石が使われており、その色や形によって石垣に独特な表情が見られるのも魅力の一つです。
石垣ひとつとっても、さすがは徳川家に連なる会津松平家の居城だと思えてならない。
大阪城や名古屋城、江戸城にはかなわないかもしれないが、見ごたえのある石垣をめにすることができ満足感もおたかい。
なお、あまり石垣に興味が無いという人に対しては、城跡の石垣の中に「ハート形の石」」が隠されているという。
こういった隠れ○○を探してみるのも、楽しみの一つになるかもしれない。
現在の会津若松城は「本丸」をのこして、「二の丸」「三の丸」といった曲輪はなんらかの手が加えられ、城跡であることがわかりづらい。
それでも城の遺構のいったんを見ることができるので、時間が許せば隅々まで散策したくなる巨大さだ。
本丸
天守をもっとも間近でみることのできる特等席。鉄門を含めた南走長屋と千飯櫓といった長櫓と天守との連結も確認できる。
多くの撮影スポットも用意されていて、天主を背景にした記念撮影にはもってこいだろう。
復元天主
天守といえば観光の目玉として人々を引き寄せる魔力が備わっている。
最近では天守を復縁する際、木造でさらに過去にあった構造を忠実に再現する風潮はあるがここは鉄筋コンクリート。
内部は博物館となっている。
ただその外観は幕末当時、会津戦争で徹底的に破壊されてしまった天守を、往時の近い姿に再現されおり、さらに瓦もあまり目にする機会の無い赤瓦だ。
入城せずとも外から眺めて満足ができる復元天主となっている。
表門(鉄門)
本丸へと通じている黒い門扉をそなえた門。
圧倒される大きさ、天主へとつづく渡櫓とともに見どころである。なおこちらは昭和四〇年に復元されたものである。
かつて会津戦争当時、この頑強な門内に籠り軍議を催していたとも言われている。
廊下橋
本丸と二の丸を隔てる水堀に架かる"朱塗りの橋"がまぶしい。
ここから眺める天主は、天守の上側しか見ることはかなわないが、それでもこの景色は隠れた見所と勝手に思っている。
写真ではうまく伝わらないが、ここから眺める堀に架かる廊下橋の奥、虎口を形成している石垣群越しの天守。
高石垣
廊下橋の左手側、二の丸より本丸側を望めばそには扇の勾配とも呼ばれる高石垣を見ることができる。
堀の水面からの高さは一九メートルにも及ぶといわれており、会津若松城屈指の石垣と言ってよいだろう。
高さを求めれば会津若松城屈指の石垣であることは間違いない。
月見櫓跡
本丸を囲む石垣群の東南に位置し、なんとも風流な名前の付いた櫓跡だろう。
言い伝えでは、この櫓にかかる月影が美しかったということで、この名がつけられたとか。
初見ではお殿様がここで月見をしたと推察していたが、そうではないらしい。
その歴史は古く、戦国時代の芦名盛氏の居城である黒川城として、周辺地域への勢力拡大の中心となっていました。
その後、戦国末期には伊達政宗が芦名氏に代わりこの地を治め、豊臣秀吉の時代になると、蒲生氏郷や加藤嘉明といった名だたる武将が城主として迎え入れられました。
徳川時代初期には、徳川秀忠の庶子である保科正之が入城し、その後は保科家が代々城主を務め、明治維新を迎えるまで会津藩の歴史を見守り続けました。
会津若松城は、その長い歴史の中で様々な時代の為政者たちによって改修・整備され、それぞれの時代の文化や戦略が刻まれています。
特に、戊辰戦争の舞台となった城としても有名で、その激戦の歴史は今も語り継がれています。
現在では、天守閣が再建され、会津若松市の観光名所として多くの人々が訪れています。
城内には、歴史的な展示や資料が数多くあり、会津の歴史や文化を深く知ることができます。
また、城の周辺には美しい庭園や公園が整備され、四季折々の風景を楽しむことができます。
会津若松城は、その歴史的価値だけでなく、美しい景観や文化的な魅力も兼ね備えた、会津若松市を代表する観光スポットです。
別名:鶴ヶ城、黒川城
築城年:弘和四年もしくは永徳四年(1384)v
所在地:福島県会津若松市
主な遺構:土塁、石垣
関連武将:芦名盛氏、蒲生氏郷、上杉景勝
アクセス:JR会津若松駅からバスと徒歩
駐車場:あり
史跡巡り