平成９年に放映された、NHK 大河ドラマ「毛利元就」の総集編です。原作は永井路子氏の「山霧」「元就、そして女たち」である。
毛利元就は、織田信長や徳川家康と違い、天下統一を目指した大名ではなかった。また上洛を敢行しようと軍勢を、京へ向けた武田信玄とも違った人物である。
安芸(現在の広島県)の小領主であり、周りは数カ国を治める、大内氏それから尼子氏といった大勢力に囲まれており、いつ滅んでもおかしくない状況であった。
このドラマはそんな環境から脱却し、やがては中国地方を治める大名となるまでの、元就の生涯を描いた出世物語といえるでしょう。
配役に関しては、個人的には可もなく不可もなくといった感じであった。
主役の毛利元就には中村橋之助。その正室である美伊には富田靖子。父の側室であり、元就の育ての親には松坂慶子。また元就のライバルとなる尼子経久には緒方拳を、その子の尼子晴久には高島政宏を据え、尼子親子ははまり役であったと思う。
物語自体は、戦国時代を題材としているわりには、殺伐とした印象があまり無い。主人公の元就が織田信長や武田信玄といった戦国武将とは異なり、愚痴も多く妻達にも言われ放題といった現代のお父さんに通じる見方もできる。どちらかというと、「利家とまつ」の様なホームドラマっぽい気配がある。
また毛利元就という人物については、あまり知らていなと思う。所々にエピソードを挿入しているので、元就という人物を知るにはもってこいのドラマでもあるのも確かであろう。
■DISK-1
第一部「妻たちの言い訳」
安芸の郡山城主の毛利弘元の次男、松寿丸ことのちの毛利元就。その境遇は恵まれたるところが無かった。幼い頃に両親を亡くし、さらに兄興元がこの世を去り、毛利家の家督を相続する。
第二部「三本の矢」
隣国の吉川家より妻を娶り、元就は４人の子供に恵まれた。戦乱の中ではたとえ親兄弟であっても、血を見る争いを強いられる。そんな折り、元就は子供達を前にして「三本の矢」の教えを語る。
■DISK-2
第三部「奇襲厳島」
毛利元就という人物を、日本の歴史上の表舞台に引き立てた合戦「厳島合戦」。この一戦でもって名実共に中国地方の覇権を握ることとなった。
第四部「よく生き、よく死に」
中国地方の大半をその領地へ加え、残すは尼子氏のみ。そんなおりに最愛の息子隆元を亡くしてしまう。元就の最後は家族みんなに看取られながら亡くなるというホームドラマである。
おもなキャスト
毛利元就・・・中村橋之助
美伊・・・・・富田靖子
杉・・・・・・松坂慶子
毛利隆元・・・上川隆也
吉川元春・・・松重豊
小早川隆景・・恵俊彰
可愛・・・・・高橋由美子
志道広良・・・中村梅雀
桂広澄・・・・草刈正雄
渡辺勝・・・・榎木孝明
加芽・・・・・葉月里緒菜
野田次郎・・・的場浩司
陶晴賢・・・・陣内孝則
尼子詮久・・・高嶋政宏
尼子経久・・・緒方拳
DATA
ジャンル：DVD
出 版 元：NHK ソフトウェア ( http://www.nhk-sw.co.jp/index.html )
時 間：240 分
DISC枚数：2 枚
言 語：日本語
音声仕様：ドルビーデジタル
お 値 段：\9,600
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