久慈川 2008.9.27

久慈川は、福島県と茨城県の境、八溝山(やみぞさん)の福島県側に源を発し茨城県内を流れ、大子町、常陸大宮市を経て、日立市と東海村の境界から太平洋に注ぐ、延長126kmの一級河川です。支流の滝川の上流には、日本三名瀑に挙げられる袋田の滝があります。

久慈川の本流にはダムがありません。福島県内に計画されていた久慈川ダムの建設も、利水の需要が見込めず事業の進捗が図れないという理由で、平成12年度に事業中止が決定されています。そのためか、清流が維持され鮎の名産地として名高く、日本で有数の鮎の釣り場としても有名です。

今回出かけたのは、終盤とはいえまだ鮎釣りのシーズン。川幅が狭いこともあり、瀬とともに鮎釣りの人たちに十番注意を払いながらのツーリングとなりました。

スタート  
奥久慈大子観光ヤナの下流右岸が今回のスタート地点。
ここに車を置いて、カヌーの組み立てにかかります。
午前8時、いざスタート

 

スタート直後、久慈川は南東に向かって流れます。そのため、正面から朝陽が差し込んでくることなり、
川面がキラキラと光って、とてもコースが読みとれるような状況ではありません。
幸い流れも緩やかかなので、ルートをあまり気にすることなく、流れに任せてのんびり静かに進みます。


川幅いっぱいに設けられたヤナを過ぎると、左岸に山が迫り、川相は一変。
流速が早まり瀬が現れ、のんびりしていられなくなりました。          

 

先ほどのヤナを過ぎて間もなく、内久根あたりで中州が現れ流れが二分されます。中州に上陸し偵察してみると、長い中州に沿って、瀬が続いており、狭くなった流れの所々に釣り人の姿があります。釣り人たちもこちらの様子を伺っている模様。ここは無理することなくライニングしよう。

背後から釣り人の視線

 

 

久野瀬橋  
大子町南田気久野瀬を結ぶ沈下橋。
橋の上流側に、肘を張ったように設置された
流木よけの枠が、朝陽に照らされ印象的です。

頭をこすらないように、身をかがめて通過。

 

鉄橋、南田気橋  
久野瀬橋を過ぎると、間もなくJR水郡線の鉄橋、南田気橋が現れます。
鉄橋は漕ぎ下ることができましたが、南田気橋下流は、幅が狭いうえに、3名の釣り師
が竿を並べており、ポテージすることに。

 


再び鉄橋

 

袋田バンガローキャンプ場下でしばし休憩

 

シャモの瀬  
正面にそびえる山に行く手を遮られた流れは、
左に向けて鋭角に方向を変えます。その先は、
川幅が狭まり流速が増し、激しい瀬「シャモの瀬」
となります。55Mapによると1.5級の瀬。
「ダウンストリームVで中央を行けばよい」と、簡単に
書いてありますが、この日は通常よりも波が高いの
か、左右から襲い掛かる激しい波を全身に浴び、
艇内を水浸しにしながら、無事通過しました。
「激しかったな。もうくたくただ」と、くぼっち。

 

鰐ヶ淵橋  
巨大な橋脚の下をライニング。速い流れにロープ引くのも一苦労でした。

 

鰐ヶ淵橋からさらに進んだ奥久慈橋の手前の瀬は、水量多く注意!

 

 

ライニングでハプニング                            
彼方に見えるのはJR水郡線の鉄橋。奥久慈橋から
少しばかり漕ぎ下ったところです。
「鉄橋下には波消しブロックが設置されていて、ライ
ニングまたはポテージ」と、55Mapにも書かれています。

実際に目にしてみると、書いてある通りで、漕ぐのは無理。
カヌーから降りてライニングにかかった時にトラブルが
発生しました。
なんと、しっかり艇に結び付けていたはずのロープが、
するするっと解けてしまい、カヌーを流してしまったのです。

無人で流され、彼方の瀞場を漂うカヌーに、くぼっちが
漕ぎ寄せてくれて確保。スローロープで曳航され、無事に
私の手元に戻されました。一時はどうなることかと慌てて
しまいましたが、おかげで事なきを得ました。

みなさん、ロープはしっかり結んどきましょう!

 

 

ごぉるぅー  
11時50分、上小川で上陸。ここが今日のゴールです。
半日でしたが、中身の濃いツーリングでした。くぼっちも私もくたくた。
お昼寝をかねて、濡れたものを乾かすのだ

 


無事終了

 

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