木津川 2000.12.2〜3
時は世紀末。暮らしは慌ただしいものの、救世主に未来を託す必要もなさそうなだし、ここは思い切って、「今世紀中に何としてもカヌーをしなきゃ、21世紀を迎えられない」と家を飛び出し、朝一の新幹線に乗り込ん飛び乗ったのでした。
JR笠置駅前 途中京都駅で桂と合流。奈良線、関西線と 乗り継ぎ、10時18分に笠置に到着。 笠置駅前には、後醍醐天皇と足利尊氏が 戦った笠置山の攻防が人形で再現されてい る。笠置山は、鎌倉時代末期、後醍醐天皇 が要塞とした行在所があることで有名だ。 駅から歩いて5分ほどで木津川に到着。河川敷は有料のキャンプ場になっている。 |
住之江ってどこですか
河原に降り立つと、そこにはカヌーを組み立てる男性の姿があった。さすが関西きってのカヌースポットである。「どこまで行かれるんですか」と声をかけてみると、「うーん。最終的には住之江まで」と、ややめんどくさそうな返事が返ってきた。その時私は住之江がどこにあるのか全く判らなかったので、「そうですか。気をつけて」で会話は終わってしまった。
あとで調べてみると、木津川は八幡で淀川と合流し一度姿を消すが、大阪市内で淀川とたもとを分かち再び木津川と銘打たれ、住之江にて大阪湾に注ぐ。事前にこの知識があれば、「海までですか、素敵ですね。何日ぐらいの予定ですか」といった具合に話も弾んだことだろうが、まあこんなものでしょう。
いざスタート カヌーを組み立て買い物をすませ、12時過ぎにいよいよ出発。写真右側が笠置橋。スタート地点から一端笠置橋の下まで漕ぎ上がり、反転しカヌーを本流にのせる。 すぐさま瀬が現れる。水量が多く白く泡立つ瀬の下には隠れ岩が散在する。今回は伴走車なしなので、全荷物を詰め込んだカヌーは重くバランスも悪くて、上手く進路が取れない。あわや沈!というところで何とか持ち直し、ほっと一息。こんな寒空の下でずぶぬれになったりしたら大変だ。と、気を引き締め直したが、結果としてこのあと瀬は全く現れませんでした。 |
上陸 ランチタイム! 真っ直ぐ西に向かっていた流が北西向きに流れを変える地点、5万分の1上には駒返岩と記された場所に上陸。スタートして1時間あまり。もうお腹はぺこぺこ。 |
本当はたっぷり昼寝をしたいところだが、季節柄日暮れも早いので思いとどまる。ラーメンをすすり終えたところで、休む間もなく出発。出発の際桂のカヌーに不自然な突起があるのに気づく。よく見てみると、木製のフレームがものの見事に折れている。「最初の瀬で岩にぶつかったから、その時に折れたんやないかな」航行不能になるかもしれないという事態なのに、桂は慌てるそぶりを全く見せない。あぁっ、おもしろくねぇ! |
再スタート以降は天気にも恵まれ、気持ちよいツーリングとなりました。 |
キャンプ → 撤収 この日は加茂駅のある出屋敷という地区の はずれの河原でキャンプ。すぐ側で釣り人が 焚き火をしていたせいか、辺りに薪が一本も なく、山あいの竹藪に行き、枯れた竹を運び だし暖をとった。 翌朝は雨。降りしきる雨の中、カヌー並びに テントを撤収する作業は、心にも体にも冷たく 厳しくつらいものでした。 |