春の伊豆大島キャンプ 2019.3.23〜25
昨年の能登半島に続き、くぼっちとの春キャンプ。今回は伊豆大島に出かけてきました。土曜日の夜竹芝桟橋から夜行フェリーで大島へ向かい、日曜日の早朝から島内を散策し、島の南端にあるトウシキキャンプ場で一泊。翌月曜日は二人とも有給休暇を取得、午前中散策し温泉で汗を流し、私は飛行機、くぼっちは高速艇で東京へ帰るという、ごくごく大雑把な計画の下、春の旅はスタートしました。
1.竹芝桟橋発 22:40
それぞれにネットで2等和室を手配し、乗船手続きをしたうえで合流。「ゆっくり眠れる良いスペースを確保しなきゃ」なんて言いながら待合室で過ごしながらも、ふと乗船券に目をやると席番843と印字されていることに気が付きました。
「席は決まっとるみたいじゃ。慌てて場所を確保したりせんでいいけど、席は別々じゃね。わしは843番じゃ」
「えっ、本当。船室で飲み交わす予定なのに、席変えてもらえるかな。ほんとだ、番号が書いてある。842番、あれ伊藤の隣だ」
偶然にも、くぼっちの次に乗船手続きをしたのが私だったようです。
2.夜明け、そして岡田港
「まもなく岡田港入港です。下船のご準備ください」との船内にアナウンスがあり、荷物を整えデッキに上がると、ちょうど日の出の時刻を迎えた。東の水平線を赤く染め太陽が顔をのぞかせてきました。そして間もなく岡田港に入港しました。
5時41分 水平線からのご来光
大島が近づきました
6時 定刻に岡田港到着
3.いきなりハイライト 三原山
レンタカー屋さんに岡田港に迎えに来ていただき、朝食も摂らないままくぼっちの運転で即三原山に向かいます。「このまま向かうの!」と、レンタカーのおばさんも驚いてましたが、6時40分には三原山の外輪山に位置する御神火茶屋に到着。他に人影もなく、三原山を独占です。カルデラの中に設けられた遊歩道を進み、中央火口丘にある噴火口を目指します。
御神火茶屋展望台からの三原山。溶岩流の跡くっきり
昭和61年溶岩流最先端
溶岩流の上に登り三原山を臨む
溶岩流越しの富士山
富士山がとても大きく見えます
火口丘を越えて流れ出た溶岩流
火口見学道からの火口、のぞき込むには少し遠いです
火口丘の南側、外輪山との間が表砂漠
最高地点である三原新山山頂近くからの火口。ダイナミックです!
昭和61年にできた割れ目火口
お鉢巡りをして下山する頃、大勢の団体旅行者が登ってきました。この後の時間、相当混雑してきそうです。「朝食も摂らず、朝一番で来てよかったな。ゆっくり観て回ることができた」とのくぼっちの言葉に実感がこもってました。
4.伊豆大島火山博物館
三原山から下山し、伊豆大島火山博物館へ向かいました。今し方見てきた活火山の勉強です。ふむふむ、三原山は36年毎に噴火しているんだ。前回噴火は昭和61年(1986年)ですので、すでに33年目。そろそろ次の噴火が起こるかもしれません。
ランチタイム 元町港すぐ近くの大衆食堂「かあちゃん」で、ベッコー寿司をいただきました。
5.椿園
当初予定はしてなかったのですが、車窓から見える椿の花に誘われて椿園で小休止。今日3月25日は大島全体で模様されている椿祭りの最終日で、ステージでのイベントも開催されていました。園内には咲き誇る椿たちのほか、丁度桜も開花の時期を迎え、見事なコラボを演じています。「これなんて桜?」とのくぼっちの問いに、「大島桜」と適当に言ってみましたが、幹につけられたプレートを見ると、ドンピシャ正解。驚きの大爆笑でした。
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6.大島のサクラ株
椿園のほど近くにある桜株。島内のオオシマザクラの最大最古のもので、樹齢800年以上、昭和27年に国の特別天然記念物に指定されています。その後幾多の苦難にも耐え、今なお花を咲かし続ける銘木です。
もともと一本の幹であった桜の古木が、次第に倒れ始め、台風による大打撃で 倒壊してしまいましたが、倒れた太幹が別の株として根付いて、今なお逞しく 生育し続けています。 |
7.筆島
大島の南東海岸、岸から100mほどの場所に突き出した、高さ30メートルほどの岩です。大島ができる以前に活動していた筆島火山の、溶岩の通り道である火道が、浸食に耐えて残っているものです。
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8.トウシキキャンプ場
14時過ぎ、島の南端にあるトウシキキャンプ場に到着。テントを張って寝場所を確保して食材の買い出しに行きます。波浮港周辺のスーパーに入ってみますが、品薄で満足いく買い物ができません。やむなく車を走らせ、元町まで足を運びました。焼酎にくさや、たっぷり買ってキャンプ場に戻りました。この夜は寒の戻りでとっても寒く、早々にテントに入り寝ることとなりました。
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くさやも焼きました |
焼酎 御神火 |
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9.地層大切断面
大地のバームクーヘン。縞模様の地層が600m以上も続きます。過去2万年間に繰り返された約100回分の噴出物、噴火の際に山頂火口から空中に吹き上げられたスコリア(黒い軽石)や火山灰が積み重なっています。教科書や百科事典で見たことのある景色、憧れ続きて来た場所を実際に訪れてみて、その大きさに驚かされ、大感激してしまいました。火山活動の規則正しさを思い知ると同時に、下部の不整合面がどのようにしてできたのか、頭の中を思い巡らせていました。
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10.浜の湯、そしてランチ
旅の汚れを流そうと、元町港近くの浜の湯を目指します。昭和61年の噴火後にできた、水着着用で入浴する露天風呂です。時刻は午前10時、資料に目をやると、営業時間は13時からとなっています。「これだめだ。行くだけ行って、営業前の入口の写真だけでも撮って帰ろう」と、とにかく寄ってみました。すると受付に人がいて、「まだ半分ぐらいしかお湯がないけど、入れますよ」と声をかけていただきました。大ラッキー! 入浴出来たうえに、営業時間前だから貸し切り状態で利用させていただきました。青空の下、広がる海の先に浮かぶ伊豆半島の山々を眺めながら、ゆっくりたっぷり浸かってきました。
歩いて元町港に戻り、「寿し光」でしま丼 |
11.野田浜・乳ケ崎
ぐるぐるっと大島一周道路を回ってきましたが、一周道路ではいけない北西岸が未だ訪れていない場所として残っていました。という訳で、最後の地として向かったのは、島の最北端にある野田浜・乳ケ崎です。まったく予備知識なしで訪れたのですが、流れ出し海の中で冷えて固まったと思われる黒くヌルっとした大きな溶岩の塊に目を奪われました。たどって行くと砂浜近くに黒い塊と、赤く焼けただれた細かいスコリアの噴出物と、はっきり分かれている地点を発見。きっとここが噴火口だったんだ。目を閉じ噴火のさまを頭に思い描いてみました。
左の赤い部分は噴出したスコリア、右は流れ出た溶岩流 ここが噴火口なんだ。 |
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12.ぷらっとハウス
乳ヶ崎から大島空港に向かう途中にある「ぷらっとハウス」に立ち寄ります。ここでは、島内で生産された大島牛乳が販売されています。隣接する牧場と牛乳工場で生産された大島牛乳。ごっくん、チューチュー、頂きました。そして、やり残しのないようにとジェラードも注文。さくらのましゅもろも付けていただき、大満足で全てのミッション完了。
13.大島空港から調布空港へ
土曜の夜からくぼっちと行動を共にしてきましたが、大島を離れるのは別々となります。私は大島空港14時20分発の調布空港行き飛行機、くぼっちは15時10分岡田港発のジェット船で竹芝に向かいます。新中央航空の客席数17席の小さな飛行機で、東京湾をひとっ飛び。くぼっちが乗船待ちをしている間に調布空港に着陸しました。
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春の大島キャンプ。大満足の旅でした!