サーモンをつかった朝食メニュー サーモンは、英語で鮭のことですが、日本の市場では、大西洋のサケ、つまり北欧からカナダの東にかけての海で育った種類の鮭を、特にサーモンと呼んでいます。
       TOKYO FM   2005年6月放送              レシピ&写真  武田三花 (料理研究家・管理栄養士・看護師)

サーモンは、日本の周辺でとれる鮭にくらべて脂が多く、とろけるような味わいですが、この脂は体によい脂で、脳の働きを活発にするDHAや血液をさらさらにするEPAが多いのが特徴です。疲れやむくみがとれるビタミンB群、カルシウムの吸収をよくするビタミンDも多い魚です。
サーモンと野菜の味噌汁



調理時間  15分



【材料】3人分

・サーモン(できれば、あらや、骨付きのぶつ切りがよい)・・・250グラム
・塩・・・少々
・大根・・・100グラム(厚さ3ミリのいちょうぎり)
・にんじん・・・50グラム(厚さ3ミリの短冊ぎり)
・チンゲンサイ・・・1わ(食べやすく刻む)
・万能ねぎ・・・3本(刻む)
・昆布・・・少々
・みそ・・・大さじ1
【つくり方】
1、水5カップに昆布と大根、にんじんをいれて火にかけ、煮立ったら昆布をぬき、塩をまぶしたぶつ切りのサーモンとチンゲンサイをいれます。
2、材料に火が通ったらアクをすくい、味噌をくわえて火をとめ、万能ねぎをちらしてできあがりです。
漁業と魚食文化を考える民間団体、「ウーマンズフォーラム魚」のイベントで
2005年4月12日、港区の赤坂小学校の6年生にノルウエーサーモンを使った料理実習の講師をしました。その教室へ、ノルウェーのホコン皇太子殿下が視察にいらしたのです。
殿下は31才、背が高くて笑顔がすてきな方で、20分ほどの滞在時間中、ちらしずしと味噌汁をつくっている私たちにやさしく話しかけてくださって、教室中大興奮でした。このお味噌汁は、その日つくったレシピですが、子供たちは「超うまい!」と、本当にうれしそうでした。

味噌が香る、
サーモンと野菜のオーブントースター焼き


調理時間   12分

【材料】2人分
・サーモンの切り身、もしくは骨付きのアラ・・・2−3切れ
・・玉ねぎ・・・1/4個(スライスする)
・アスパラガス・・・2本(食べやすく切る)
・白ワイン・・・大さじ1、塩、こしょう・・・少々
・みそ・・・大さじ1
・レモンのくし型切り・・・2切れ
・B5版くらいの大きさに切ったアルミ箔2枚

【作り方】
1、アルミ箔を2枚重ねて底を強くし、味噌少々をぬり、玉ねぎをのせます。
2、ここに、サーモンの切り身とアスパラをのせ、サーモンとアスパラの表面にも、かるく味噌をぬります。
3、アルミ箔の周囲を、サーモンを覆うようにまるめ、オーブントースターで表面に軽く焦げ目がつくまで焼きます。焼き時間は、サーモンの厚みによります。
4、レモンをかけていただきます。
味噌をぬってオーブントースターで焼くだけなのに、とにかくすごくおいしいです。野菜もサーモンの脂を吸って、とてもおいしくなります。たんぱく質、カルシウム、ビタミンA,C、D,食物繊維がしっかりとれます。骨付きのアラでつくるといっそうおいしくなります。
ところで、サーモンの魚肉がピンクなのは、何かご存知ですか?
これは、カロテノイド色素のアスタキサンチンで、エビやかに、タイの皮の赤い色と同じ色素です。この色素にはガンの予防効果や体の免疫を増強するはたらきがある事がわかっています。
サーモンと大根のレモンわさびドレッシング



調理時間   10分

【材料(2人分)】
・スモークサーモン・・・2切れ(一口大に切る)
・大根・・・100g(スライサーでせん切りにすりおろす)
・水菜・・・100グラム(1cmにざくぎり)
・レモンわさびドレッシング(・レモン汁・・・1個分、・うすくちしょうゆ・・レモン汁と同量、わざび・・・少々、砂糖・・・小さじ1)
【作り方】
1、せん切りの大根にスモークサーモンをくわえ、手でかるくもみこむようにしてなじませます。
2、わさびドレッシングの材料をあわせます。
3.水菜を加え、ドレッシングを好みの量だけ、かけます。


スモークサーモンの脂をいかして、ドレッシングには油をいれません。大根の汁と、サーモンの油、レモンわさび醤油がとてもよくあいます。大根の汁には、消化をたすける酵素があるので、飲みすぎた翌朝や、胃がもたれているときに食べると、胸やけがとれて、さっぱりします。
イクラをちらしてもいいです。ちなみに、ノルウェー皇太子殿下が赤坂小学校にいらしたとき、サーモンのおすしの上にちらしたイクラをみて子供たちに、「僕はイクラが大好物なんだ」とおっしゃっていました。

サーモンとポテトの簡単レンジ蒸し


調理時間   10分

【材料】1人分
・サーモンの切り身・・80グラムくらいのもの1きれ
・ジャガイモ・・・小さなもの1個
・みそ・・・少々
・白ワイン大さじ1を、水大さじ1とまぜたもの
・ゆでたブロッコリー・・・少々

【作り方】
1、ジャガイモは、皮をむいて1センチの厚さに切り、レンジに使える耐熱容器に並べます。芋の表面にうすく味噌をぬり、1口大に切ったサーモンをのせ、その表面にも薄く味噌をぬります。
2、白ワインと水をふりかけ、覆いをして、レンジに4−5分かけます。
3、芋がやわらかくなったら塩ゆでしたブロッコリーをそえてできあがりです。
サーモンからでた、うまみたっぷりの汁を、ジャガイモがすい、ほくほくして味わい深いおいしい蒸し芋になります。味噌とサーモンの脂もよくあいます。
皮がうすい新じゃがを使う場合は、皮ごと蒸してもいいです。ただし、イモの芽や、青くなっている部分には、お腹をこわす毒素があるので、必ずとりのぞいてください。

サーモンとキャベツの牛乳煮込み



調理時間 15分

【材料(2−3人分)】
・サーモン・・・200グラム(できれば、骨付きのアラがよい。一口大のぶつ切りにする)
・玉ねぎ・・・1/4個(薄切り)
・キャベツ・・・大葉3−4枚
・信州味噌・・・小さじ1
・牛乳・・200cc
・胡椒・・少々
・片栗粉・・・小さじ2

【作り方】

1、サーモンに塩、胡椒、をふりかけておきます。
水1カップを火にかけ、煮立ったら、玉ねぎとキャベツ、サーモンのぶつ切り、しいたけをいれます。
2、沸騰したら火を弱めてアクをすくい、味噌をいれます。
3、全体をまぜたら、牛乳を加え、片栗粉を同量の水でといていれ、少しとろみがついたら火をとめます。

あらでつくると、最高です。サーモンの脂があるので、バターはあえて使いません。牛乳煮込みですが、隠し味に味噌を少しいれるのがコツ。サーモンの脂のうまみをキャベツがすって、本当においしい煮込みです。