2004年 秋季大会
ブロック準決勝 対 世田谷学園
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
世田谷学園 | 0 | 6 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 11 |
日 野 | 2 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 9 |
夏を思い出すような壮絶な試合の末、11−9で負けました。試合前から両チームの応援団が続々と集まり最後は立ち見も一杯になってしまいました。
世田学の投手は速球派。前の試合では1球も変化球を投げることなく、牽制球もなしで全く偵察になりませんでした。そこまでするかな〜、残念ながら全くなめてかかってくる気配はありませんでした。
問題は村井が世田学打線をどれだけ抑えられるかにかかっている。初回、先頭にヒットを打たれながらも0点に切り抜け出だしは最高。その裏、ツーアウトから新田、松本が四球を選び、谷、森嶋のライト前タイムリーで2点を先制。やった〜、先手を取った。
ところが2回表、またしても先頭にヒットを許し送られ、連続タイムリーで2点を失い四球のあと1番に戻って2塁打、バントヒット、2塁打で打者一順。大量6点を失った。これが世田学の怖さ、怒涛の攻めでした。何とか最小失点に抑えたかったな〜。しかし、その裏村井のヒットからエラー、四球をはさみ4番松本。どんづまりのセカンド前の打球がセーフになって1点。続くこの大会当っている谷がセンター前に打ち返し計2点で6−5に戻した。
3回表は四球、バント、四球、バントでツーアウト2、3塁。そしてまたしても1番にセンターオーバーを打たれ2点献上。
お互い必死の攻防が続くが、4回表、ヒットとバントで2死2塁からレフト前にヒットを打たれたが、レフトの窪島がレーザービームとはいえないが必死のノーバウンド送球がストライクになり本塁で刺した。気持ちのこもった素晴らしい送球でした。そして4回裏、先頭坂本の3塁打と四球をはさみワンアウト2、3塁。絶好のチャンス。
ところが世田学の内野は前進守備を取らず後ろに引いてしまった。どうぞスクイズでも何でも1点はあげますよ。という余裕の表れか。または、内野を抜かれて傷を広げるよりも最小失点に抑えるというのか。結果は4番松本のセカンドゴロの間に1点。またまた谷のレフト前で1点。2点を返して8−7。しかしなかなか追いつかない。
6回裏もツーアウト満塁と攻めたが得点できず。7回に1点追加されたがその裏、先頭の森の2塁打と坂本の3塁線を破る2塁打でようやく9−9に追いついた。ここで一気に逆転したかったが後続を断たれて同点どまり。
残るは8、9回。だがどうしても世田学打線を抑えきれない。村井も良く投げたがもうすでに眼界に来ていた。1点づつ取られ11−9。世田学の投手も捻挫しながら150球以上投げていた。それでも最後まで気力を振り絞り強い意志だけで投げていた。そしてついに抑えられてしまった。また2番打者のだれもがバントだと分かっていて準備していてもヒットにしてしまう、あれはもう芸術のようなバントヒットだった。世田学の底力を見た気がする。
本当にたくさんの応援ありがとうございました。選手も頑張りました。負けて泣いてました。でも、最後はいつもなら選手をなぐさめる監督が激を飛ばしているのをはじめてみて、このチームの潜在能力の高さを確信しました。来年、さらにレギュラー争いも大変ですが頑張ってくれるでしょう。
★来年はじめて春季大会の敗者復活(名称未定)ともいうべき大会があります。秋に負けたチームも今までなら夏まで大会に出られなかったのに春季大会が経験できます。これは東京の高校野球経験者ならどのくらい【すごい】ことか分かると思います。東京都の野球のレベル向上にもプラスになるでしょう。これは日野の監督、助監督だけでなく現在好投手を擁する武蔵村山高校、森監督と増子部長の多大なる御尽力の賜物だと聞いています。ここに感謝の意を表したいとともに東京都高野連の役員の方々の懐の深いご英断に敬意を表したいと思います。本当にありがとうございました。野球界の変化の先取りになったような気もしています。
2回戦 対 東京工業
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東京工業 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
日 野 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 5 |
今度も相手の情報のない対戦でした。練習試合でやっていれば分かるのですが東東京のチームは良く分かりません。
大会の硬さも取れてきたようで今日は初回から全開。初回裏、坂本のヒットから2者連続野選でノーアウト満塁のチャンス。4番松本はショートフライに終わったが5番谷のときにパスボールでまず、1点。谷がタイムリー2塁打を放ち2者を返し計3点を取った。
しかし、2回表、村井が先頭を歩かせ1死から2塁打を打たれて1点を失った。
2回裏、村井のヒットを足がかりに新田のタイムリーで2点をゲット。今日はいつもの打線が爆発しそうな感じ。ところが3回裏、ワンアウト2、3塁からスクイズ失敗。これが完全に流れを断ち切ってしまった。その後はランナーを出しながらも得点できずに9回まで行ってしまった。一つのミスが試合を変えてしまって恐ろしい気がしたが、初めての公式戦で緊張したのでしょう。
村井は後半先頭を出す悪い癖が出たが要所をしめ、終わってみれば被安打3、1失点に切り抜け5−1の勝利。
さあいよいよブロック準決勝の世田学戦です。一昨年の春はうちが勝ってベスト8に進んだが今年の5月の練習試合は壮絶な打ち合いの末負けている。お互いの手の内は分かっているから先手を取って有利に進めたい。
第9ブロック 1回戦 対 豊島学院
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
豊島学園 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
日 野 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 |
霧雨もまじる曇り空なのに前日の雨がうそのように国士舘グランドはいい状態でした。うちのグランドでは大きな池が出来ていてゲームは絶対に無理だったでしょう。そのぐらい水はけの違いを感じました。ため息出るな〜。
さて、相手の情報が全くないのが秋季大会の特徴でもあります。どんなピッチャーでどのくらい打つのか分からないまま試合にはいります。なんとなく試合前のノックでもいつもより動きが硬いような気がしました。
4回まではお互いに2本ずつのヒットでしたが、こっちの打球は強い逆風で戻されて、いい当りも好守に阻まれことごとく取られてしまうイヤ−な展開でした。
ようやく5回、7番1年生の森が左中間フェンスに当る2塁打で出塁すると、小林がバントで送り、村井はファールフライ。1番坂本が四球を選び、2死1、2塁。ここから窪島、新田、松本の3連続単打で3点をもぎ取った。豊島学院の好守備もありましたが、いい当りでも打ち上げるとことごとく戻ってしまうのは想像以上に上空で風が舞っていたのでしょう。多分監督の指示でしょうが、打球を低く打って転がすことに切り替えたのは見ていても分かったのでそれが出来る選手はたいしたもんです。
エース村井はランナーを出しながらも淡々と要所をしめ危なげない投球が出来ました。ところが霧雨からだんだんと本降りになってきて7回裏は土砂降りになってしまいました。こんな中で野球をやるのかと思うくらいの雨の中でも豊島学園はエラーをせずに守ってしまったのでこれは大変なことになったと思いました。この状況の中の3点なんてあっという間にひっくり返ってしまうからです。さすがに7回を終わった時点で審判が試合を止めて両軍ベンチへ。雨は勢いを増し、あっという間に全面ため池状態に。これではゲームはどう考えても無理で、さらに7回を終えてしまったので試合は成立しています。
豊島学園にとっては納得のいかない状況になってしまいましたが、ベンチがそれを受け入れてくれたので結局3−0(7回降雨コールド)が成立しました。何とも申し訳ないような気がしましたが豊島学園の健闘を讃えたいと思います。
★秋季大会ベンチ入り20人★
1:村井龍馬(2年) 11:今野大輔(2年)
2:森 将治(1年) 12:大塚真徳(2年)
3:小林知広(2年) 13:手塚貴俊(2年)
4:新田 智(2年) 14:橋本侑太(2年)
5:松本 始(2年) 15:新谷康城(2年)
6:坂本直也(2年) 16:清水翔大(2年)
7:窪島康朗(2年) 17:竹内 宏(2年)
8:谷 夏樹(2年) 18:柴田輝幸(1年)
9:森嶋太亮(2年) 19:鈴木達也(2年)
10:岩澤航也(2年) 20:伊藤 準(2年)
2004年 夏季大会
3回戦 対 東海大菅生
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東海大菅生 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 4 | 2 | 14 | |
日 野 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 0 | 6 |
7月18日(日)八王子球場10時開始。今日からシード校が登場する。思ったとおり球場は3回戦とは思えない程の人の多さでお互いのスタンドは一杯になった。
先攻は菅生。今日の先発は田柄戦に投げていない背番号1のエース高岸。この日のために苦しい練習を重ねてきた。しかし、やはり緊張のためかコントロールが定まらず1、2番を四球で出してしまった。最悪のすべりだし。2死2、3塁まで何とかこぎつけたが、5番に強烈なファーストゴロを打たれこれがイレギュラーして渡辺が胸に当てて止めに行ったがヒットになってしまい2点を献上。いきなりついていない。6番にもヒットを打たれこの回3点。痛い!
しかし1回裏、1番坂本が目のさめるようなライナーを右中間に3塁打した。さっき胸にはじいてしまったキャプテン渡辺が意地で3遊間を抜きノーアウトで1点返した。さらにバントで送リ、当っている松本(始)に回ったがピッチャーゴロ、5番新田がレフト前にヒットを打ったがランナーとコーチャーの呼吸が合わず3、本塁間にはさまれタッチアウト。惜しいチャンスを失った。
さらに3回裏、四球で出塁した坂本を送ってツーアウト2塁とし、山下がライト前にヒットして坂本が本塁突入したがライトの好返球で間一髪アウト。う〜ん、ざんねん〜。4回裏にもチャンスがあったが無得点。高岸はヒットを打たれながらも粘り強く投げ2、3、4回を0点に抑えた。
そして5回表、疲れの見えてきた高岸は2連続ヒットを打たれ1点をとられた。始めから何かあったらすぐに継投を考えていたのでここで都田柄戦で好投した三浦に交代。高岸はセンターに入った。バントで一死を取ったが次にセンター前にヒットを打たれた。パスボールで2、3塁になりショートゴロでホーム突入がセーフになり、さらに安中に交代。四球で満塁になりセカンドゴロの間に1点を追加され結局3点を取られた。菅生の走塁のうまさにやられた。
その裏、先頭大塚が3塁打を放ち、すかざず坂本が特大ライト犠牲フライを打ち1点を返した。取られたら取り返すいい攻撃が出来ているがなんとも追いつかない。
6回裏、センターに入った高岸が菅生のエースからストレートを完璧にとらえレフトスタンド場外にソロホームラン。菅生観客席がシーンと静まり返ってしまった。7回には安中が打たれ村井に交代したが4点を追加されてしまった。12−3となりこのままではコールドゲームになってしまう。
土壇場の7回裏、代打松本(崇)がライトの頭上を越える2塁打を放ち一死になったものの、松本(始)がこれまたレフトへの場外ツーランホームラン。続け続けで新田が右中間に3塁打。ここで前の打席でホームランを打っている高岸。ストレートを打ち返すが3塁に高々と打ちあがった。打球を3塁手が見失いベース際にポトンと落ちるラッキーな2塁打。村井が粘って3遊間を抜き1点。しかし、井上の1塁ライナーで併殺となってしまった。またもついてない。しかし、とにかく3点をもぎ取って奇跡的にコールドを免れた。
だが、村井も菅生打線を抑えられず、8回に2点を取られ、その裏きっちり抑えられて14−6で万事休す8回コールドになってしまった。
取ったら取り返すといえば聞こえがいいが、いくら点を取っても”ざるのように”点を取られるのでは勝ち目はない。点差のような試合内容ではないのだからもう少し失点を抑えて、そつなく点を取ればいけたような気がする。そういう意味では菅生の守りの堅さ、打線、走塁、プッシュバントはさすがだった。
見ている観客にとってはとても面白い試合だったようだ。関係者にとっては胃の痛い試合だった。だが、ベンチもベンチに入れなかった選手もたくさんの応援も一丸となって戦った。もうほんの少しやれるという気持ちが全体にあったらさらにもつれたように思う。3年生は本当にお疲れ様でした。1、2年生は秋に向かってまたし烈なポジション争いになります。メンタルの強い選手が残るでしょう。頑張れ!
スタンドは本当にたくさんの応援で埋まりました。卒業した選手の父母もたくさんかけつけてくれました。日野高ファンがどんどん増えていると実感しています。秋も来年の春、夏も期待してください。本当に暖かい応援ありがとうございました。
写真集
坂本 |
渡辺 |
山下 |
松本(始) |
新田 |
高岸 |
谷 |
井上 |
大塚 |
安中 |
三浦 |
高岸 |
松本(崇) |
古瀬 |
日野 |
高橋(宏) |
吉野 |
渡部 |
松本(千) |
村井 |
高橋(基) |
円陣 |
伝令 |
差し入れ |
応援1 |
応援2 |
青柳氏
江川氏 撮影 |
日野高スタンド
日野高グランドにて
2回戦 対 都田柄
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
田 柄 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
日 野 | 4 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | × | 7 |
いよいよ都立田柄との2回戦。先発は背番号11の三浦。とにかく三浦に与えられた役目は一人のランナーも出さないこと。バックネット裏に張り付いた菅生の偵察隊に何の情報も与えないことが至上命令でした。とは言うものの初回の先頭にいきなりセンター前にヒットされてしまった。しかし、続く2番のバントを2塁に封殺するとそのあとは三振とセンターフライで0点に抑えた。
なんとその後の6回まではパーフェクトに抑えてしまった。ストレートもカーブもコントロール良く決まって、6回で7個の三振を奪った。ここまで完璧にやるとは思っていなかったが始めて見るような素晴らしいピッチングでした。7回は2年生の村井が3人でしめて完封リレーを完成した。
打線は初回先頭の坂本が追い込まれながらもカーブを技ありのレフト前に運んだ。続く渡辺、山下が四球を選びノーアウト満塁の大チャンス。そして4番松本(始)がワンツーからのストレートを痛烈に左中間に打ち込み走者一掃の3塁打で3点を先取。5番新田がセンターに犠牲フライで初回に4点を取って試合を楽にした。
しかし、2、3、4回はランナーを出しながらも得点できずにイライラしはじめた。5回にようやく四球からまたしても松本(始)がライト前に打ち1点。6番谷もライト線を抜く3塁打でもう1点追加して計6点を奪った。7回にも1点追加して7−0の7回コールドで決めた。予想通りの勝利とはいえやっぱり初戦はみんな緊張していたようだ。
さあ、これで第2シードの東海大菅生とのお膳立てが出来上がった。必ず勝つという気持ちで臨んでもらいたい。日曜日ということもあって今度は相当父母やOB、関係者が集まるだろう。プレッシャーをはねのけて頑張ってもらいたい。