2002年 秋季大会

 

9月22日(日) 秋季大会準決勝 対 日体荏原戦

 
日   野
日体荏原

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 おたがいにエースの連投になってしまった準決勝。井越は連投の疲れを感じさせない素晴らしいピッチングを見せました。昨日の反省もあって、今日はボール一つ、半分をコントロールし球威も昨日以上のように見えました。自分自身の好守備もあって、5回まではほぼ完璧に抑えた。試合が動いたのは4回表、昨日3番をまかされ3三振の高岸がツーアウトから高めのストレートを完璧にとらえてホームラン。監督の期待にこたえた。そして、6回表、田中、高岸、渡辺の3連続ヒットでワンアウト満塁の大チャンス。江川サードゴロ、大屋のデッドボールで1点取ったが坂本がセカンドゴロで結局1点。これがなんといっても痛かった。

 その裏、ツーアウト2塁からレフトライナーを高岸がポロリと落としてついに1点取られてしまった。井越の出来からすると完封も視野に入っていたのでこの1点は荏原を元気にさせてしまった。まあ、バッティングをかって1年でレギュラーを取ったのだからファインプレーは期待していなかったが・・・。試合の流れを変えるエラーになってしまった。続く7回裏には3塁打のランナーをスクイズで返されついに同点。

 8回表はキャプテン渡辺の打ったレフトへの大飛球をフェンスにぶつかりながら取られてムードも完全に向こうに行ってしまった。そしてその裏、ワンアウトからの強いサードゴロを田中がエラーし、ヒットを打たれ、走られ一死2,3塁の大ピンチ。しかし、井越がここをスクイズをさせずにファーストゴロに打ち取りツーアウト。続く打者をツーワンと追い込み何とかしのいだかに見えた4球目のカーブを三遊間に抜かれて2点取られてしまった。次打者にも一瞬ぷっつりと切れた緊張の糸からかセンターオーバーのランニングホームランを打たれ結局4点を取られてしまった。なんとしても悔やまれるカーブでした。

 1回の2死満塁と6回の一死満塁のチャンスを生かしきることが出来なかったのが攻撃面の反省です。エラーもあったがキャプテン渡辺のファインプレーも光っていた。何といってもこの大会で井越はもちろん、キャッチャー森村の成長が素晴らしかった。たった2試合で高校生ってこんなに変れるものなのかと感じ入ってしまった。ずいぶん厳しいことを言ってきたが本人のやる気がここまで自分を伸ばしてきたのでしょう。思わぬ収穫でした。まだまだ甘いバッテリーだけど来年に向けて十分やれる確信をもてた。

 今年は本大会にいけなかったけれど、残りの練習試合と練習を課題を持ってこなしていけばもうワンランク、ツーランク、レベルアップするでしょう。期待のもてるチームになってきた。そして来年春夏と勝ち上がっていこう。

 

9月21日(土) 秋季大会2回戦 対 駒場学園戦

 
駒場学園
日   野

 ようやくきた駒場学園との2回戦はなんと9回裏藤川のサヨナラヒットで決着がつきました。1回、1,2番を連続三振に打ち取り井越絶好調と思いきや、3,4番に連続ヒットを打たれて1点先攻された。しかし、その裏1番坂本がきれいにセンターにクリーンヒット。大石デッドボールで1年生3番の高岸が送りバントを決めて一死2,3塁。こっちも4番森村、5番井越が連続ヒットで2点を返し、なおも6番田中が初球をスクイズで決めてあっさりと3点、逆転!3回にも森村、井越のヒットから1点を取り試合を有利に進めた。しかし、4回以降はピッチャーが立ち直り凡打の山を築いてしまった。

 井越は自身のバント封殺と奪三振で4回まですいすいときたが5回、四球とエラーで出したランナーをまたもや3番にセンターオーバーの2塁打を打たれ1点差に詰め寄られた。さらに6回にもエラーのランナーを返され同点。8回にはついに5−4と逆転されてしまった。

 さあ、残すは9回裏だけとなった。先頭江川がツーナッシングと追い込まれたがそこから粘ってショートゴロ。万事休すと思ったが緊張からコチコチのショートがエラー。ヤッター!まだ分からない。ところが大屋がバントをあげて送りバント失敗。9割負けを覚悟しました。しかし、坂本の2球目、江川が盗塁。スタートが悪かったのでアウトかと思ったらキャッチャーが一瞬ボールを握りなおしてセーフ。バント失敗を取り消した。まだまだついてる。次の球を坂本がライトにヒットしてワンアウト1,3塁。大石が四球を選んで満塁。

 お膳立てはすべて整った!8回から3三振の高岸に代わってレフトに入った藤川。2球目をスクイズだ!あっと思った打球はファールフライになりサードが猛ダッシュ。だめかと思ったが間一髪取れなくてファール。まだまだついてる。しかしツーストライクノーボール。3球目、やばいと思った球はボール。ほっ。4球目、ファール。5球目、ついに甘く入ったボールを藤川が痛烈に右中間に!サヨナラだー!!!

 序盤日野、中盤から駒学という展開でしたが、粘られて苦しい試合でした。初戦の緊張もあってなかなかいつものプレーが出来なかったけれど、随所で練習でやってきた盗塁、バントは出来ました。バッテリーの甘さも目立っていたが、井越は11三振を取るし、森村も素晴らしく伸びた。明日は連戦になるがこれで来年の春季大会出場も決めたし、思いっきりぶつかっていける。

 

 

2002年 夏季大会

7月19日(金) 対 都国分寺戦

 
日   野
国 分 寺

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 2002年の夏の大会は初戦、国分寺に3−2で敗れてしまいました。非常に残念です。お互いの力が接近しているので何が勝敗を左右するのかやってみなければわからない状態でゲームが始まりました。

 両チームともとにかく先取点を取って有利にゲームを進めたいので、うちは立ち上がりをとにかく叩く予定でしたが、あまりにも国分寺の投手の立ち上がりがいいのでランナーを塁に出すことも出来ませんでした。青松も気合十分、いきなり三者三振でした。

 試合が動いたのは3回裏、三遊間の深いゴロを田中が間に合わなくて(記録はエラー)1塁に出すと、四球で無死1,2塁。送りバントで2、3塁にされた。しかし、青松がすかさずツーストライク、ワンボールに追い込んで何とか切り抜けたかに見えたが、次の高めのストレートのつりだまを飛びつかれてスリーバントを決められた。やられた!まさかここでスリーバントスクイズをされるとは。青松からヒットで点をとることが難しいことを十分考慮した賭けでした。

 さらに4回裏、ツーアウト2塁から1,2塁間のゴロをファースト雄勝が躊躇して捕らずにセカンドに任せたら抜けてしまいライト前に。ライト吉良が懸命のワンバウンドストライクのバックホームが間一髪セーフに。2点目を取られた。でもこんなにいい吉良の送球ははじめてみました。

 そして6回裏、横川の打撃妨害で出した走者をこの場面では投げてはいけない抜いたスローカーブで打ち取ろうとしたが軽く合わされてセンター前に抜けて、また1点を取られた。青松の打たれたヒットはたったのこの2本でした。それがすべて点にからんだ。

 日野の反撃は七回からでした。深澤、横川が四球を選び青松がライト前にヒット。ノーアウト満塁のビッグチャンス。武井が初球を叩いてレフトフライで1点。しかし、岸、雄勝がよく粘ったが打ち取られて結局1点に終わった。この回1点しか取れなかったのがなんといっても痛かった。

 続く8回表、疲れの見えてきたピッチャーから何とかみんな粘ってツーアウト1,2塁まで攻め込んだ。ここで4番の横川登場。お膳立ては整った。一発長打で同点逆転のチャンス。粘った末のツースリーからのカーブ。ゴロベースのような球を空振り三振。ダサすぎ。きんちょうしすぎ。

 しかしながら9回表、青松がいきなり右中間を破る3塁打を打って追撃体制が整った。ここで武井がくそボールに手を出してあえなく三振。しかし、岸が四球を選んで1,3塁。雄勝がこれまたよく粘ったが打ち取られツーアウト1,3塁の絶体絶命のピンチ。

 ここで9番高橋。今日はいいところがなかったが、粘った末にレフト前に痛烈なライナーのヒット。素晴らしい打球でした。1点差に詰め寄って1番田中に回ってきた。ワンヒット同点のチャンス。特にチャンスに強い田中に回ってきたのもめぐりあわせか。2球目のストレートにあわせて振りぬいた打球は無常にもセンターフライ。ゲームセット。たらればは悲しいけれど、ピッチャーのボール一つ低く来てれば間違えなく外野オーバーでしたね。逆風をついて。

 この試合はいろんなことを勉強させてもらいました。特に球審はどこかでみたことがあると思ったら、神宮で何度かみたことのある審判でした。後で調べてみると春季大会の決勝をかぶっていた方でした。威厳のあるジャッジで小細工は通用しませんでした。たとえば、打つ気がなくボックスを動くとびしっとストライクをとられ、中途半端なタッチではアウトにしてくれないような感じでした。もちろんハーフスイングなんてダメ。これは大事なことだと痛感しました。もう一度基本に忠実にプレーする習慣を作らねば。

 負けて悔いが残らないと言えばうそになるでしょう。3年生は毎日走馬灯のように”たられば”が頭を駆け抜けているでしょう。しかし、それ以上に国分寺の投手のボール、駆け引き、メンタルが素晴らしかった。同時にチームのまとまりは強豪私立に劣らないでしょう。去年の東大和のように記録では勝っていたのにゲームでは負けた。青松にはかわいそうだけど、これも野球なのですね。

 お互いの観客席にはたくさんの関係者が来てくれました。初戦で負けて本当に申し訳ないのですが、高校野球の楽しさを十分に味わえた試合ではなかったでしょうか。このチームは俺たちだってやれば出来るを他の都立高校にも分からせた1年間だったのでは。秋季、春季連続ベスト8なんてそう簡単には出来ないことをやった今年の3年生は日野高史上最強のチームだったことはだれも否定できません。お疲れ様でした。

 

 

2002年 春季大会

4月20日(土) 春季大会準々決勝 対 早稲田実業戦

 
日   野        
早   実 13 ×      

14

 メッタ打ちというのが一番当てはまっています。2回に13点取られ14−1(5回コールド)で負けました。初回、吉良のヒットと送りバントで二死二塁、横川は痛烈なサードライナーで惜しくも点を取れず。その裏、立ち上がりの悪い青松にしては3人で打ち取り完璧な投球でした。2回表、青松のセンターフライをセンターが落として2塁打、武井が送って、岸が四球、一死1,3塁で雄勝がきれいにスクイズを決めて1点先取。どうしても先取点がほしかっただけにここまではうちの必勝パターン。これは日野高やるなと誰もが思ったはずです。

 ところがその裏、早実の4番にツーストライクと追い込みながらのファーボールを与えてしまい、続く5番もバントをさせるはずが四球。6番のバントの横川の指示はサード、間に合わないと判断した青松の1塁への送球はセ−フ。ノーアウト満塁。いつもの青松ならここで1,2点取られても何とか抑えるはずが、ツースリーからレフト線に流されて2失点。ここから早実のたたみかける攻撃が始まり、ノーアウトのまま打者一巡。4番のフライと横川の肩でツーアウトまで持っていったが、結局13点。こんなことは初めてだったので武井へのスイッチのタイミングを計れずに一気にいかれてしまいました。

 3回からは武井がナイスピッチング。開き直ってカーブとストレートを決め、エラーで1点取られただけでした。こうなるとこっちのヒットがでても続かず、5回に代打で出た三浦のするどい1,2塁間のヒットも点に結び付けられませんでした。

 さて、負けは負けで素直に認めて夏までにもう一度立て直す必要があります。3年生にとっては最後の夏です。ここまでの経験を生かして、日野高初のシードで臨む大会に本当に全力で臨んで切符を手にしてほしいと思います。手の届くところまできた最高、最大のチャンスです。

 あまりにも早くあっけなく終わってしまったので(約70分、10分100円の入場料、スミマセン)まだお店がやってなくて困ったOBも多かったと思います。ただ、4時まで他で時間をつぶして後から集まったのですが、ご迷惑をおかけしました。

 今回、いろんな方面から応援をいただきまして、その広がりを実感しています。応援があればあるほど強くなるチームですので今後とも是非お願いいたします。OBからはそれでも紙一重の試合だったよと励ましていただき今後の糧にさせていただきます。夏を見ていてください!

クリーンヒットを打った三浦とファーストコーチャーの物井

 

4月8日(月) 春季大会4回戦 対 世田谷学園戦

 
日   野   
世田谷学園

 今日は武井に勝たすぞ!という監督の言葉のもと保谷戦の呪縛からも解かれて打線に火がつきました。武井はうちの左のエース。あの去年の夏の、魔の9回表から公式戦では投げてません。練習試合では青松と二人で強豪に投げ勝ってます。監督の指示は”今日は振れ、三振か、ホームランだ”で始まった初回。その武井のヒットで1点を先取。2回は吉良、深澤、横川、青松の連続ヒットで一挙5点。武井も久しぶりの緊張感の中、何とか低めにボールを集めて3回まで1失点に抑える。上出来、上出来。打線はその後予想していたとはいえ、継投にかわされ1点しか取れず。

 4回裏、好投していた武井がつかまり、ランナー二塁からセンター前にヒット。待ってましたとばかり、センターに入っていた青松のレーザービームのような返球が・・・三塁ベンチを直撃。誰もぴくりとも動けず。どこ投げてんだよ〜!さらに同じようなヒットがまたしてもセンターに。こんどこそはとばかりにうなりをあげた返球が・・・やっぱり・・・三塁ベンチを直撃。わり〜じゃすまね〜よ〜。というわけで3点を献上。6−4、試合が分からなくなりました。

 ところが、5回からマウンドに上がった青松が、これを水を得た魚というのでしょうか。落ち着いた投球でストレートとカーブを決め、世田学打線を封じていきます。そして、深澤のファインプレーと、センターに代わった武井の左中間を抜けそうな打球を転びながら取った超ファインプレーが青松を救いました。(これが抜けてたら・・・)

 スクイズ失敗、内野のエラーありの試合でしたが迫力満点の世田学打線を何とか抑えきり最後は7−5で逃げ切りました。課題はいっぱいですが、まだまだ発展途上のチームです。それでも、1試合ごとに強くなってきました。さあ、今度は早実です。初のベスト4を目指し、思いっきりぶつかっていきます。簡単にはやられませんよ〜。

 

4月6日(土) 春季大会3回戦 対 保谷戦

 
日   野
保   谷

 やりました。何とか保谷に勝ってシードを取りました。実は明訓に勝った日の午後、保谷と明訓の試合は19−2ぐらいで保谷が負けていたのです。これは楽勝やと思ったらふたをあければとんでもない。城西、駿台を粉砕してきただけあって、初回からいきなり青松はいったい何球投げさせられたのでしょう。点こそ取られなかったけど何球ファールで粘られたか。こんなはずじゃという初回でした。スコアを見れば分かるように点を取っては取られるの繰り返しで苦しい苦しい。

 さらに内野のエラーでもっと苦しくなるし、5−3になってからもノーアウト1,3塁のピンチ!1,2点は半ばあきらめたが、なぜか送りバントでワンアウト2,3塁。うちにはラッキーでした。1塁があいたのできわどいところで勝負できるしスクイズでも1点だけ。だが、青松が踏ん張って0点に抑えた。ここが勝負の分かれ目だったような気がします。

 青松がいくら調子が悪いといったってきめにいったストレートは打たれるし、あわやホームランも打たれるし。恐ろしい〜。でも一応出るくいは打てたかな。いつまで打てるか自信がないが。それにしてもいいピッチャーでした。あれで2年かョ。やだね〜保谷は。横川はやっぱりタイムリーを打つし、チャンスを作るし、一度も走られないし、仕事をしたね。次も頼むよ。

 なんといっても面白かったのは球場でいつもなら監督どうしあったら気さくに話すのに、今日は目で挨拶しただけ。お互い無視してる。ぴーんと張り詰めた空気がただよい息苦しかったね〜。それでいて試合が終わったら三鷹で合流です。(某S工の監督も一緒に)最後は私たちをおいて吉祥寺の闇に消えました。どんな関係じゃい!

★春季写真集★

田中(祐)

吉良

深澤

横川

青松

武井

雄勝

高橋

三浦

横断幕

200年4月20日(土)

 江川氏撮影