指揮者日記 millennium
9月24日(日) 18:00〜22:00 池袋芸術劇場
合宿後初の男声練。合宿の「Ride the Chariot」で大いに盛り上がった勢いをそのまま練習に持ち込めたらなぁと思ったのですが、1ヶ月経ったことで「いやー、合宿であれだけ盛り上がればいいでしょう」と団員が思ったかどうかは分かりませんが集まりの良くない練習でした。もっとも、「集まりが良くない」というのは「男声練」の枕詞のようなものなので、落胆するというよりは「やっぱりなぁ」という気持ちの方が強いんですけどね。等と言ってしまうと、「なんだ、そうだったのか」と男声がますます練習から遠のいてしまうのでしょうか。この日は結果的に人数が2桁に達したので活気のある練習が出来たと思います。
この日は以前にも取り上げた「Swing Low Swrrt Chariot」の違う編曲に挑戦してみました。以前の編曲がちょっと単調でつまらなかったので、せっかくの良い曲をこのまま放っておくのももったいないと思ったからです。
外国語の曲に取り組んでいて感じるのですが、やはり口に慣れない言葉を歌うということでどことなくぎこちなさが目立ちます。初めて歌ってから口に慣れて楽々歌うことが出来るようになるまでの時間には個人差がありますが、歌う曲を様々に変えながら少なくとも練習で3回は取り上げないといけないかなぁと思いました。
編曲が違うとは言っても以前取り上げた曲ということもあって、団員にはさほど取っつきにくさはなかったようです。問題があったとすれば歌い手よりも指揮者たる私の方で、曲をちょっと淡泊に作りすぎたように思いました。もう少し曲を全身で感じられれば違った作り方が出来ると思うのですが、最近音楽を聴くような時間もあまりなくてその世界に浸り切れませんでした。反省。
次に取り上げたのは「Sometimes I Feel Like A Motherless Child」 男声練を見学に来てくれた女性陣からのリクエストに応えて取り上げました。合宿時は「Ride the Chariot」の影に隠れて「つまらない」という印象しかなかったのですが、今回はじっくりと取り上げることが出来たので曲の魅力が少し分かったような気がしました。とは言っても編曲があまり良くないせいで女性陣からは「それだけなんだ」というやや拍子抜けしたような感想も出てどことなく張りのない練習になったのは否めません。
最後に取り上げたのは愛唱曲として取り上げた「オレーグ公の歌」 大学時代にフォイエルのテナーが愛唱していたのを覚えていたので取り上げてみました。取り上げたもう一つの理由は、誰にでも歌える音域のソロがあること。S.P.P.で男声ソロというとテナーであれベースであれどうしても人が限られてくるので、普段ソロをあまり経験しない人にぜひ歌ってもらおうと思い選びました。
男声がパート練習で音を取っている間に見学の女性陣にソロの人(3番まであるので3人)を決めてもらい、練習開始。とりあえず一通り歌ってみてからソロについてもらうことにしたのですが、いきなり最初の3人の中に私が含まれていてびっくりしました。指揮をすることしか頭になかったので、曲自体は知っていてもソロの練習なんてしていなかったのです。ついでに言えば発声練習も練習を提供する方だったのでほとんどしていませんでしたし。指揮を振りながら歌おうとしたらどうにもうまくいかなかったので、後半は指揮をやめてソロに専念させてもらいました。他の2人も普段はあまりソロをしない人ということもあってそれぞれに苦労していたようですが、それでもしっかり歌うあたりがさすがS.P.P.の男声だと思いました。新しく3人選んでもらって再度練習したりと、終始和やかな感じで練習は進みました。惜しむらくは、ソロの人に何度も歌ってもらう事が出来なかったために悔いが残ってしまったのではないかということが気になりました。本当ならば3回くらい歌う機会があると失敗を次に活かせるのですが、1回では活かす機会がありませんのでもったいなかったような気もします。この曲はまた機会があったらやりたいな、と思いました。