いにしへの日常 01年 4月〜 6月

 

2001/ 6/30(土)
 半年の終わりを迎えました。けれど世は何も変わらず、新しい半年が始まるわけです。そんなことはわざわざ言うほどのことではないくらいよくわかっているのですが、節目というものに割と敏感なのでふと口に出してみました。敏感ではあってもそこに何かを見いだしたりはしないんですけどね。2000年を迎える時や21世紀を迎える時も、周囲のお祭り騒ぎをよそに「そこには確かに1つの区切りがあり、それでいて決して断絶はしない」等と思ったものです。

 更新サボリ魔と化した私ではありますが、今日はこんな時間(午前10時)に更新作業を行っています。それというのも今日は出かける用事があるからであり、目的地が3カ所かつ外食が2回、帰宅予定時間0時前という状況だからであり、なおかつ篠原一さんのホームページを見ていたからです。
 前者2つについてはもはやどうでも良いのですが、最後の理由は説明しなければなりますまい。

 私は篠原一さんという作家が好きです。でも著作は3冊しか持っていません。それというのも、作品に漂う雰囲気は嫌いではないのですが内容に実感が持ちにくいからです。
 私が長い間ホームグラウンドとしていたファンタジーは、現実離れしている部分をいかに実感を持って読んでもらうかに力を注ぐ傾向にあると思います。何しろそもそもが非現実的なのですから、そういう努力を惜しむと単なる突拍子もないだけになってしまいますから。
 これに比して篠原一さんの作品は、設定は何ら非現実的ではなく、けれどそこで繰り広げられることは全くと言って良いほど身近ではなく、きっと人間の奥底にあるものを表現されているのでしょうが私には実感を伴って伝わってこないのです。これは私の想像力の欠如に起因するものかもしれませんし、あるいは無意識のうちに避けようとしているのかもしれません。いずれにせよ、雰囲気にはとても惹かれるけれど残念ながら相性のあまり良くない作品なのです。
 ここでなぜあえて「作品」について言及したかというと、前述したとおり私は篠原一さんという「作家が」好きなのです。ホームページでの言葉の隅々に魅力を感じますし、自伝であるところの「ゴージャス」という作品は、あまり時間がなくて細切れにしか本を読まなくなった昨今では珍しく一気に読み通しました。作品について語ったときの言葉で言うなれば、実感を伴って伝わってくるのです。
 別に篠原一さんの話される内容すべてに共感すると言うつもりはありません。私が言いたいのは、自分が共感できるかできないかに関わらずその言葉がどのような過程を経て語られたのか、その過程に対して、失礼な言い方になりますが共感できるのです。「そう考える気持ちはよくわかる」という言葉が適切かもしれません。そしてまた、その語り口調も好き嫌いは別れるところかもしれませんが私は好きです。

 久しぶりにこんなに長く文章を書きましたが、篠原一さんの文章を読んでいると不思議とそんな気持ちになります。今後も折に触れて読んでいこうかと思います。
 ちなみに篠原一さんのホームページは下記になります。今日はもう出かけなければならないので、そのうち機会を見つけてリンクのコーナーにも追加したいと思います。

CABARET du CHAT NOIR

 

2001/ 6/28(木)
 今年がもう折り返し地点にさしかかろうとしています。実務に就いてから数えても丸1年が経とうとしているから驚きです。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 私の会社は4月に入社してから6月末までは研修期間です。4月は新人だけの研修で、5月からは職場に仮配属されての研修。そしていよいよ7月から本配属されて実務に携わるわけです。今年は私のチーム(3人で構成)には新人の配属がなかったために、同じグループの別チームに配属された新人を気楽に教えたりしていたのがつい先日まで。
 そして隣の部署の新人が7月からにわかに私の下に配属されることが発覚して、今はかなり困っています。何しろ自分一人でも手一杯のところに新人が来るのですから。しかもチームは女性2人と私で構成されているところ、やってくるのはやはり女性。女性3人に囲まれて私の未来はいったいどうなるのでしょう。
 私のHPからリンクをさせていただいているどろっぷさんも感じているようですが、女性が多い部署にいる男性は非常に肩身が狭く憂鬱なのです。

 デスクワークにも関わらず体重が55kgまで減少。夏本番を前に順調な減量っぷり、って、私の身長だと平均体重64kgなのですが……。

 

2001/ 6/24(日)
 混声合唱団S.P.P.の第7回演奏会が無事終了いたしました。体力が尽きかけているのに朝まで飲んでかなりへろへろです。今週は仕事でいろいろなミスをしそうです。

 今は終わったという実感が薄く、この1年3ヶ月を振り返ってもさほど感慨深くないのですが、きっとそのうちじわじわと実感がわいてくるのでしょう。仕事が忙しいとそんなことを考えてもいられないのでしょうが。

 歌っていいな。歌を通じた交流っていいな、と感じました。

 

2001/ 6/17(日)
 週に1回すら更新できない状態でまことに申し訳ありません。
 正直申しますとけじめをつけて一時休止するべきなのではないかと悩んでいるのですが、一度休止したものを再び再開するだけのパワーがないことが容易に想像できるので、休止に踏み切れずにいる今日この頃です。

 来週はいよいよ混声合唱団S.P.P.の第7回定期演奏会。今年は男声ステージの指揮に加えて混声ステージで語りをする部分があり、例年以上に露出度の高い年です。でも語りは未だにかんでしまうポイントが2カ所あって、これから一週間ぶつぶつつぶやく日々が続きそうです。

 仕事、向いていないのかな……、と思ってみても、それに代わるものは何もなく、そしてお金が必要なのです。

 

2001/ 6/ 5(火)
 約2週間ぶりのご無沙汰でございました。足を運んでいただいたみなさまにはまことに申し訳ありませんでした。私の低調ぶりに歩を合わせるかのようにカウンターののびも遅くなっているようで、さもありなんという心境です。

 ただいま11時30分。今日は泊まりなのでまだ家にいます。明日は明けなので夕方前には帰れる予定。泊まりは疲れるのですが、遅く出かける&早く帰れるというのは魅力です。でも今はまだ若いから良いのですが、もっと体力が落ちてくると厳しいのでしょうね。

 私の会社はヤフーメッセンジャーの普及率が異様に高いのですが、私の周囲はもっぱらICQ。もちろん互換性などありません。しかし先日友人がヤフーメッセンジャーを導入しまして、休日出勤をしていたときに会話を楽しみました。それを見ていた先輩が「何、友達とメッセンジャーで話すわけ?」と怪訝そうな顔。それならば電話をすれば良いというのが先輩の言い分です。私のようにパソコンにどっぷり浸かった生活ですと、いちいち電話するほどのこともないけれど友人もネットにつないでいるから話をするというのはごく自然なことなのですが、家ではほとんどパソコンを使わない(メールくらいだそうです)先輩からするとその姿は奇異に映ったようです。
 パソコンが単なる道具なのか、道具を越えた何かなのかの違いなのかもしれません。

 最近自分の周りに大きな波が生じているため今後の更新も不安定になることが予想されますが、できる限り更新していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。

 

2001/ 5/22(火)

 ここのところ仕事が忙しくて帰宅するとすでに22時を回っている日々が続いています。今日もその例に漏れなかったのですが、食事をしながらふと新聞に目をやると見たことのある映画のタイトルが目に留まりました。

「ルディ  涙のウイニング・ラン」

 高校の映画鑑賞会で見たことのあるこの映画を、私は再び見てみることにしました。世間一般ではさほど話題にもならなかった映画で友人たちの評価も高くはなかったように記憶していますが、私はシンプルな作りに好感を覚えました。この映画が実話を元にしているからかもしれません。あるいは主人公ルディのひたむきなまでの前向きさに胸をうたれるのかもしれません。そこには、人の持つ素朴な美しさがある。そんな映画だと思います。レンタルビデオ店にあるかどうかはわかりませんが、もし見かけましたらぜひ一度ごらんになってみてください。

「人生は他人に証明するものじゃない。自分のために証明するものだ」 〜 ルディ  涙のウイニング・ラン より 〜

 

2001/ 5/15(火)
 この週末はS.P.P.の合宿でしたが、1泊2日の中に様々なものが凝縮された有意義なものでした。特に男声練習では歌い手の熱気にあてられてしまい、自分は歌っていないにも関わらず歌っていたかのような疲れよう。でもその疲れも心地よかったです。今週一週間が辛そうですが。

 昨晩見た夢は「バトルロワイアル」 5月4日に「バトルロワイアル−特別編−」を見た影響かもしれませんが、地下鉄に乗っていると突然隣の人が死んでしまいあたりはパニックに。しかし昨今のニュースを考えるとこんな状況もあるいは日常になりつつあるのかもしれません。自分は人を傷つけたくないけれど、自分が傷つけられるということを念頭に置かないといけないのかもしれません。殺伐とした世の中になったものです。

 お仕事がまた忙しくなってきました。月末までは毎日がすごい早さで過ぎ去りそうです。

 

2001/ 5/11(金)
 新人が部署に仮配属されてから一週間。これほどまでに自分の仕事が圧迫されるとは思ってもいませんでした。おまけに仕事の方もかなりの量が回ってきていて、全体を把握するのが非常に困難な状況。そんな中でやらかしてしまってみたりして、気分は落ち込み気味。でも以前のように頭をしたにしてずーんと沈んでいくのではなく、沈むは沈むでも頭を上に向けたままシンクロナイズドスイミングのように沈んでいく感じです。

 週末は混声合唱団S.P.P.の合宿。演奏会も近いので楽譜をもっときちんと読み込まないとなぁ。ああ、そういえば頼まれていたパンフレットの原稿も……。

 

2001/ 5/ 9(水)
 今週もようやく半分が過ぎました。とにかく新人教育に時間をとられる日々が続いています。おかげで本来の実務が遅れ気味でかなりまずい事態になりかけていることに今日気づいてみたり。もう少し計画的に物事を進めないといけないことを痛感しました。

 よく考えてみると、今年ももう3分の1が過ぎてしまったのですね。日々のお仕事に追われていると時の感覚に疎くなるので、もう少し心に余裕を持って行動したいものです。

 私が本当にいるべきところはいったいどこなのでしょう。

 

2001/ 5/ 6(日)
 ご無沙汰いたしておりました。気がついてみるとゴールデンウィークももう終わりを迎え、明日からは部署に新人が配属されてきます。果たして出来の悪い自分が新人を教育できるのか、それが今からとても不安です。

 ゴールデンウィークはパソコン環境の復旧とその他細々したことに追われて終わってしまいました。次の祝日は7月までないというのにもったいない過ごし方をしたものです。もちろん随所に有意義な部分もあったのですが、もっともっと計画的に過ごせばさらに有意義なものになったであろうことを考えると、やはり私は計画性のない人間なのかもしれません。仕事でも痛感しているのですが。
 復旧ついでに秀丸エディタのヴァージョンを新しくしたら、なにやらHTMLタグが色分けされたりしていてびっくりです。便利な世の中になったものですね。

 時間のない時はやりたいことが山のようにあるのに、いざ時間があると違うことをしてしまう私は何なのでしょう。

 

2001/ 4/25(水)
 明日を乗り切ればどうやらお休みにたどり着けそうな気配が濃厚です。そして同時に仕事も山を越えるはずなので、少しはゆっくり出来るかもしれません。すぐに忙しくなるんでしょうけどね。

 今日帰りの電車の中で本を読んでいたら、乗換駅を乗り過ごしてしまいました。眠ってしまって乗り過ごしたことは学生時代から何回か経験していますが、起きていたのに乗り過ごしたのは初めてです。それだけ本に集中していたというよりは、いちいち駅を確認するのが面倒くさかったというのが実状でしょうか。おかげで本はしっかり読み終わりました。

 

2001/ 4/24(火)
 明日は給料日。早くも2年目の給料です。感慨深いけれど、これと言って散財するあてもないので結局ため込んでしまう私なのでした。

 今週は比較的ゆったりした感じ。金曜日は上手くすれば休めそうです。とは言え今日湯船につかりながら、本当は今日やっておくべきだった作業をいくつも思い出して落ち込んでみたりと仕事にはなかなか苦労させられています。いつになったらてきぱきとそれなりに仕事をして、「今日は終わり!」とばかりに定時に帰れるようになるのでしょうか。まだまだ修行が足りないようです。
 どうせ修行するなら仕事じゃないものが良いんですけどね。

 

2001/ 4/21(日)
 4月も下旬に入りました。気がつけば新緑がまぶしい季節。昨日は春らしからぬ寒さでしたが、今日は柔らかな日差しに心温まる1日でした。

 就職から1年が経って仕事になれてきたかというとなかなかそうもいかず、日々あくせくしているのが正直なところです。けれど最近の私は仕事の出来不出来はともかくとして精神的には比較的穏やかで、それ故に失敗を謙虚に受け止めて前向きに考えることが出来ているのが自分でも不思議です。と言いつつ実は理由ははっきり分かっているんですけどね。

 春は憂いの季節。そして新たな芽吹きの季節です。

 

2001/ 4/19(木)
 ご無沙汰いたしております、10日ぶりの日常のきれはしです。
 今週に入ってからにわかに忙しくなり、毎日21時過ぎまで残業。昨日などは23時までコンピュータセンターで残業をしていたため、家に帰り着いたら0時半でした。ここまで来ると辛いを通り越して悲しくなります。山は4月末なので、何とか後一週間頑張らねばと思いますが、切迫してくるとミスが多くなるのが悩みの種です。

 第何回かの電撃ゲーム大賞金賞受賞作を通勤時間を利用して読んだのですが、これがまた驚くほど質が悪い。イラストと金賞受賞作という言葉に惹かれるという不純な動機だったのが悪かったですが、安易な展開、魅力のない登場人物、驚きも感動もない終わり方に涙が出ました。でも私がもう忘れようとしている中学生時代にこの本を読んだら、もしかしたら面白いと思ったのかもしれません。ちょっと対象年齢が低かったようです。

 先週末にはとても良いことがあって、肉体的精神的に辛くてもどことなく以前より余裕があるように感じられる今日この頃であります。

 

2001/ 4/ 9(月)
 今日も先週の名残でやや駄目な感じでしたが、どうやらそれも一段落して調子が上向いてきたような気がします。

 昨日はS.P.P.の練習があったのですが、その前に東急ハンズで買い物をしました。何を買ったかというと、ずばり健康グッズ。首筋マッサージ器と健康靴底を購入して1万円弱の出費でした。
 ここのところ浪費が激しいので、もう少し押さえないといけないなと思うことしきり。もっともパソコンの本や小説など、購入しているものは書籍がほとんどなのであまり後悔はしていないのですが。自分の欲望も大切にしつつ、もう少し節度を持って行動したいと思います。

 久しぶりに書評掲示板へたくさん書き込んでみました。が、私の読む本ってマイナーなものが多いんですよね……。

 

2001/ 4/ 8(日)
 ほぼ一週間ぶりの更新でございます。
 4月も一週間が過ぎましたが、この一週間は本当に駄目な一週間でした。月曜から金曜まで失敗続き。何度「すみません」と言ったか分からず、何度頭を下げたか分からず、何度悔しい思いをしたか分かりません。そして言われたことを次に活かすことのできない自分に唖然。ここのところ記憶力も著しく低下しており、ちょっとしたことですらトラブルの種にしてしまうのです。
 悔しくて悔しくて、でもそれが実践できない自分。まるで劣化したゴムのような自分の心。以前大学の先輩から「人間の心は辛い思いをしてさえ、生きている限りは立ち直って幸せになろうとする弾力を持っている」という言葉を聞いていたく感動したのですが、今ではその弾力も弱々しいなぁとふと自分で思ってみたりしています。

 最近読書の傾向が若干変化して、「痛い」ものを好むようです。でも「グロい」のはだめです。ええ。

 

2001/ 4/ 2(月)
 今日は4月最初の平日。会社では入社式が行われました。
 初々しい新入社員を見ていると、昨年の何も怖くなかった自分の姿が思い浮かびます。あの頃は何もかもが新しくて、何もかもが輝いて見えました。今となっては遠い昔の事のようで実感が湧かないのですが、本の一筋の小さな光だけは見失わないようにしたいと思います。

 昨日はノーパソコンデーということで、本を読みました。読破したのは電撃文庫の「時空のクロス・ロード ピクニックは終末に」という本とその続編に当たる「時空のクロス・ロード2 サマーキャンプは突然に」、そして村上龍の「希望の国のエクソダス」の3冊に、パソコンの本を2冊です。久しぶりに本をたくさん読んで、本の虫だった昔を少しだけ思い出しました。これからも折を見つけてノーパソコンデーを設けたいと思います。

 大切なものは失ってみないと分からないと良く言うけれど、それが本当に大切だったのかを、失ってから1年もかけないと判断できないのは優柔不断と言うのでしょうか。

 

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