Live Report


このページでは、私が見に行ったLiveの感想をお伝えします。

10/28 VAN HALEN at 武道館

 今年新作「VAN HALEN III」を発表したVAN HALENが来日しました。
 サミー・ヘイガーが脱退して、新たに加わったゲイリー・シェローン(元エクストリーム)が初めてやってくるし、エディーはまたロングヘアーに戻したみたいだし、非常に楽しみである。ただ失敗したのは、席が非常に悪い(2階席の後ろのほう)なのと、公演初日だったと言うこと。なぜ初日がいけないのかというと、前回の来日の時、1曲目に「RIGHT NOW」をやってしまったものが裏目に出て前半ノリが悪かった。今回もヨーロッパツアーのあと最初の日本公演だから、もしかしたらという可能性はある、と思ったら、その通りになってしまった。
 前半はニューアルバムからのナンバーを中心に進んでいったが、4曲目に「When It’s Love」、6曲目(かな?)に「Why Can’t This Be Love」をやって、「ここからは昔の曲が中心になるんだろうな」と思ったのもつかの間、またニューアルバムから。
 もちろんニューアルバムのツアーで来ているのだから、それからやるのは全然問題ないが、これだけの歴史のあるバンドなのだから、「Jump」や「Panama」だけでなく、昔の(デイヴ、サミーを問わず)曲を聴きたくて来ている人も相当いるはず。もちろんゲイリー・シェローンやエクストリームのファンで、ニューアルバムを聴きたい人もいるだろうけどね。実際近くにいたし。
 ただ2階席だとアリーナのノリ具合もよく見えるんだけど、明らかに盛り下がっていた。さすがに座っている人はいなかったけど、みーんな「立ってるだけ」という感じ。特に終盤になってもいつもやる曲をやらないので、ますます盛り下がっていた。ふつう2階席は盛り上がらなくても、アリーナだけは盛り上がっているんだけどね。個人的な意見だけど、やっぱり「Dream」とか「Pound Cake」はやらなくちゃあ。
 あとゲイリー・シェローンのパフォーマンスも、あの独特の動きが好きか嫌いかは別として、オーディエンスを引っ張っていこうというものが感じられない。一言で言うと「浮いてる」感じ。シャウトも特に前半は完全に出きっていなくて、何か80%位の力で流してるような感じさえ見受けられる。マイケルやエディーのパフォーマンスはオーディエンスといっしょに盛り上がろう、楽しもうという感じがして好感が持てるのだけど、彼のパフォーマンスは「?」という感じ。エクストリームの頃もそうだったのかなあ。
 あとこれはある意味しようがないことなのだけど、ヴォーカリストが変わったことによって、結果としてVAN HALENはギタリストを1人失ったことになった。デイヴが脱退したとき、サミーではVAN HALENのヴォーカリストとしては役不足だという意見も多かった。しかしサミーはギタリストとしての側面を生かすことで、デイヴの頃以上の成功を収めることになった。そう考えると、今回のライヴを見る限り、今の方がバンドとしては危機的な状況ではないかとさえ感じる。
 とまあいろいろ悪いことばかり書きましたが、なんと言っても一番好きなバンドの1つだし、エディーは世界でもっともすばらしいギタリストだと思っているからこそ、もっと楽しめるライヴを見せてほしかったです。いっしょに見に行った兄と一致したのは「セットリストを大幅に入れ替えないと、かなりのファンを失うだろう」ということです。今度見るときは4人が一体となったグレイトなライヴが見られるよう祈っています。
(ひで)


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