平成13年4月15日

奈良県・大宇陀町、西山バス停〜大宇陀町・阿騎野人麻呂公園〜かぎろひの丘〜
又兵衛桜〜榛原町町並み(10.3km)

今日は春秋恒例の大学同期会のハイキング会である。
朝7時前に家を出て、名鉄、地下鉄を乗り継ぎ、8時10分発の伊勢鳥羽行き特急に乗る。
伊勢中川駅で大阪上本町行き特急に乗り換え、更に名張で急行に乗り、榛原に予定通り
10時過ぎに着く。
同じ近鉄を3回も乗り換えるので、朝が早いし、先週は毎晩帰宅が遅く寝不足気味で
電車の中でうとうとと寝過ごす恐れがあるので、気が気でなかったが、無事に着いた。

丁度、ハイキングシーズンということなのか、榛原駅や駅前のバスターミナルは人人人で
溢れている。
私たちのグループは今日は夫婦同伴8組を入れて合計28人である。
このハイキング会も年々参加者が増えてくる。
リタイアするものも多くなり、時間的に余裕ができた、健康志向となりウオーキングが
ブームである、学生時代の友人はこれからの人生で益々大事になる、などがその理由
だと思う。結構なことである。

私たちの乗ったバスも何台か臨時が出たようだが、それでもハイカーで超満員である。
榛原町からバスに乗り、大宇陀町に入る。20分で「西山」というバス停で降りる。
他のハイカーもここか一つ手前のバス停で降りた人がほとんどである。

そこから、大宇陀町の町を歩く。


古い町並みが残っている。
写真を何枚か撮る。



いわば、メインストリートを進み、「薬の館」という古い建物に入る。
大宇陀町歴史文化館になっている。
ここは、旧細川邸で、江戸時代今から200年位前から薬問屋を営んでいたそうで、
この建物そのものは江戸時代中後期のものらしい。(町指定文化財)
銅版葺唐破風付きという立派な看板が屋根にかかっている。
この細川家というのは、藤沢薬品の創業者の母親の実家でもある。
館内には藤沢薬品コーナーというものがあり、薬の看板などその関連のものも展示されている。
部屋がいくつあるか、わからないほど広い家である。
奥の土蔵二つを使って、「昭和なつかし展」というのも開かれていた。
いろいろ懐かしいものが展示されている。

ここは、町が買い上げ、町の管理になっているとのことであった。


右側の建物が「薬の館」

左側の建物も由緒のあるらしい
古い家だった。



「薬の館」を出て、古い町並みを通り抜け、中心街から外へ出る。

しばらく歩いていったところが、「阿騎野・人麻呂公園」という公園である。
この辺りは昔「阿騎野」と呼ばれていた古代の狩場だったらしい。
柿本人麻呂の有名な歌
「ひむがしの 野にかぎろひの 立つみえて
 かへりみすれば 月かたぶきぬ」というのは人麻呂が軽皇子の供として
ここで狩をしたとき、詠んだ歌といわれる。
(この歌の解釈にはいろいろ異説があるのはご存知の方も多いと思う)

柿本人麻呂が馬にまたがって、首を曲げている像が立っている。
こういう人工的な像というのも好みの分かれるところであろう。

ここで、万葉に詳しい仲間から万葉の講義を受け、勉強した。
この公園を出て、しばらく歩いて上がった丘が「かぎろひの丘」という名が付いている。

ここでお弁当となった。

昼食後、丘を降り、近くの阿紀神社に寄る。珍しく立派な能舞台がある。

そこからすこし歩いて「又兵衛桜」を見に行く。
「又兵衛桜」はこの町の数少ない観光資源であるせいか、あちこちにこの案内があるし、
近くにはテントを張って店が出ている、駐車の整理をする人がいる。

又兵衛桜

桜は散っていると聞いていたが残っている
ではないかと思ったが、赤いのは桃の花である
。私には桜と桃の区別もつかないので、桜と
云われればそうかと思うところである。

みごとな桃の花であった。


案内板によれば、又兵衛というのは大坂冬の陣、夏の陣で豊臣方で活躍した後藤又兵衛の
ことである。又兵衛は豊臣方の敗退の際、再挙兵の望み捨てがたく、城中より逃れ出て、
当地にきて僧になったとある。墓もこの近くのお寺にあるとのことである。
当地には後藤と名乗る家が数軒あり、この桜があるのも後藤家の屋敷跡ということである。

この後、一軒お寺へ寄り、バス停まで歩き、バスで榛原駅へ3時20分ごろに着いて
散会となった。

仲間は駅前のミスタードーナッツでお茶となったが、私は近鉄の特急の指定をとり、
30分くらい時間があったので、急いで榛原町の町並み探訪となった。
人に聞いて小走りに急いだ。


「札の辻」

伊勢本街道と伊勢表街道との分岐

角に石の標識あり。

正面が「あぶらや」という元旅籠である。
本居宣長が松阪から吉野へ行ったとき
往復ともここで宿泊したとか。
左側の白い建物が大正時代の銀行かの
跡ではないかと思う。



上の写真からいうと手前の方の道をまっすぐ入っていった。
古い町並みが残っている。適当に写真を撮った。


落ち着いた静かなたたずまいである。


どんどん行けばずーと町並みは続くのかも
しれないが、適当なところで引き返してきた。

ゆっくり見れば、ほかのところにも町並みは
あると思ったが、電車まであまり時間がないの
で、駅へ向かった。



仲間達はまだ喫茶店にいたので、そこで合流した。

一足早い電車で大阪方面へ帰る友人たちを見送り、私は4時6分の急行に乗り、
更に名張で特急に乗り継ぎ、午後7時すぎに帰宅。
有意義な一日であった。

今日の総歩数19240歩


今日行った榛原町にも古い町並みが残っているということはぜんぜん知らなかったが
行く数日前「日本町並みリンク」というホームページを見て、その中の奈良県を見たら、
榛原にも町並みレポートがあり、それを参考にさせていただいた。

旧街道を歩くにしても、町並みを探訪するにしても、このホームページは絶好のガイドブックに
なることは間違いないと思う。

是非、皆様もこのサイトを活用されますことをお勧めします。

「日本町並みリンク」のアドレスは

http://www.nagoya.cool.ne.jp/satopy/ma_index.htm

です。

以上