平成12年10月7日
三重県鈴鹿郡関町 旧東海道関宿 散策 4.0km

今日は先週に続き、「重要伝統的建造物群保存地区」を見に行くことにした。
比較的近くでまだ行っていないところで、唯一残っているところである。
三重県の関町の関宿である。
関は関西線で、名古屋から行くと亀山のひとつ向こう(奈良寄り)である。
関西線はあまり本数が多くない。
特に亀山からの乗り継ぎ便も悪い。
一番便利が良さそうな8時42分発亀山行くに乗ることにした。
電車に乗って驚いた。満員である。やっと空席を見つけて座ることができた。
いったい、どうしてこんなに混んでいるのかと疑問に思った。
どうやら、鈴鹿サーキットでF1レースがあるらしい。
それで納得。結構、女性も多い。
十数分後から出て、すぐこの普通を追い越す急行に乗るため、ホームで待っている
乗客も多い。

電車の中で、うたたねをしているうちに気が付いたら、四日市だ。
乗客の大半はここで降りた。鈴鹿サーキットへはここから乗り換えるらしい。
電車は10分ほど遅れて、亀山に着いた。
発車時刻が過ぎていたが、乗り継ぎの「加茂」行きが待っていた。
1両のワンマンカーである。ほぼ満員で大半がハイキングへ行く格好の乗客である。

次の関で20人余りの乗客が下車した。
私同様、関の街を見に行く人らしい。


JR関西線関駅

洒落た駅になっている。
駅舎の右側が観光案内所に
なっている。

駅のすぐ前が国道1号線
その1号線の信号から
駅舎の写真を撮った。


国道1号線の信号を渡り、北へ300mほど歩くと、旧東海道に当る。
東の追分と西の追分に挟まれた約2kmの旧東海道がが関宿である。
駅からまっすぐ突き当たったところが、その中間あたりになる。

そこでまず右へ東の追分まで歩いてみることにした。
ぶらぶら歩き出す。
観光客はちらほらであるが、生活道路であるから、車はよく通る。
特に軽4輪車が多い。軽の貨物車も結構多い。


関宿の町並み

このように上の電線を一切
取り払い、民家、商家も
昔風に残している。
酒屋、化粧品屋、電器屋、郵便局
銀行もこういう造りである。

勿論、これらの大半の家に人が
住み、商売をし、生活している。


東の追分に向かう町並み
ゆるやかな下りになっている。
正面に床屋がある。

このあたりは観光客は少ない。


東の追分についた。
案内板があるくらいである。
この追分は伊勢別街道と東海道との分岐点である。
伊勢へ行く人はここから東海道に分かれたということだろう。

この案内板によれば、
関宿は江戸から数えて47番目の宿で、本陣2軒、脇本陣2軒、その他旅籠が42軒あったとある。
関としては、鈴鹿の関として、そうとう古くから歴史に出てくるところとのこと。

東の追分からまた来た道を西へ向かう。


西へ向かう途中の町並み

右側の茶色の家は比較的
新しい家と思うが、町並み保存の
ため、こういう風に作ってあるので
はないかと思う。

途中で、由緒のある商家も
ある。
説明板がある。
それらの家は昔のまま、残して
あるようで、人は住んでいない。
中も公開されていない。


東の追分から戻って、さきほど駅からまっすぐきた最初の交差点まで戻った。
ここからが中心街になるのか、賑やかである。
観光客、この辺りの住民、車の往来も多い。
本陣の跡(2軒とも現存していない)の説明板がある。
当時の旅籠を多分復元したものがあり、中へ入れるようになっていた。(入場料300円)。
その他資料館もある(同じく入場料300円)。
いずれも中へは入らなかった。


中心街のある銀行の支店。

銀行の建物もこういう風に
つくってある。
中へ入らなかったが、中は勿論
現代風になっている。


賑やかなところには、和風の食堂、みやげ物屋、その他商売屋さんがある。

関宿の旧東海道は全部がこういうわけではない。
街道の半分くらいが上の電線を取り払い、地下に埋め込んであるが、残りの半分は普通の
田舎町である。大半が昔風の家の中には、現代的な家もある。

西の追分まで、全部が昔風の町並み保存となったら、すばらしいことである。


このあたりは普通の田舎町
上に電線が走り、電柱もある。

この家はかなり古そうな家である。
多分、昔のままの造りであろう。
おばさんが一生懸命、掃除を
していたんで、写真を撮った。

この辺りは観光客もいない。
まあー、西の追分まで歩いて
みようと思って歩く。


先ほどのところから、500mくらい歩いて、西の追分に着いた。
こちらの追分は東海道と大和街道との分岐点であった。
現在は、旧東街道と国道1号線との交点になっている。
すぐ側をひっきりなしに大型トラックが走っている。
西の追分には、東の追分にあった案内板があった。それと西の追分と書いた標識があるだけである。

また、元来た道を引き返す。
中心街ちかくまで戻り、右折して、関宿を後にして、国道1号線へ向かう。
そろそろ昼になるので、昼食を食べることにした。
関では、「初音」といううなぎ屋さんが有名で、そこの「おひつまぶし」がお勧めと聞いていたので、
それを食べることにした。昼頃は混むので、時間を外した方がいいということであったが、
国道1号線に面して、かなり大きい駐車場があり、車が10台あまり停まっていた。
一人くらいなんとかなるだろうと楽観していたが、やはり混んでいた。
20人くらいの人が店内で椅子に座って待っていた。
折角来たのだからと思って、整理券をもらって待つことにした。
結局、席に通されて料理が来るまで30分くらい待った。

ビールの小瓶を注文し、1週間ぶりのビールを飲む。
「おひつまぶし」(1800円)は待った甲斐ある。美味しい。

名古屋の熱田の「蓬莱軒」のひつまぶしと同じものである。
(おひつに入ったうなぎ重のようなもの、3通りの食べ方があって、そのまま茶碗に
よそって食べる、薬味(わさび、ねぎ)をのせて食べる、最後につゆをかけお茶漬風に
食べるが、薬味で食べるのが1番美味しいように思った。
質量とも蓬莱軒と遜色ないと思うが、1800円は値打ちだと思った。名古屋なら2千数百円という
ところだろう。

終わって出る時、1時過ぎだったが、店内に待っている人が20人以上いた。
そして表へ出たら、中へ入れないで外で待っている人がそれくらいはいた。
それくらい人気があるということであろう。

そこから10分ほど歩いて、関駅に着く。しばらく待って、1時21分の亀山行きに乗る。
亀山で名古屋行きに乗り継ぎ、後、中央線、名鉄瀬戸線経由、4時過ぎ帰宅。

以上。