平成12年6月4日
岐阜県関市役所〜美濃市市内散策(11.3km)

今日は美濃市の町並みを見に行ってきた。
妻が同行した。
美濃市へ直接行くのはウオーキングにならないので、関市から美濃市まで約6kmを
去年春廃線になった名鉄美濃町線の線路跡を歩くことにした。

朝、8時少し前、車で出発、多治見市を通り、岐阜県関市へ向かう。
関市はずれの関市役所に9時15分着。
市役所は中心街から大分はずれたところにある。立派な建物である。
駐車場も広い。車を停めさせてもらって歩き出す。
横に大きい体育館があり、ママさんバレーなどで車が一杯である。

体育館、JA本部を通り、長良川鉄道の踏み切りを越え、国道を横切り
名鉄の線路跡を探す。
おかしいな、地図で見るとこの辺のはずだがと思いつつ、部落に入る。
これでは行き過ぎたと思って引き返す。
近所の人に聞くと、行き過ぎた国道に名鉄が走っていたとのこと。
この辺りは、国道と平行して走っていたらしい。

引き返すと国道のよこに広くない砂利道がある。綺麗に整備されていて
横の国道と高低さがないので全く線路跡とは分からない。
レールはなくなっているだろうとは思っていたが
線路跡は残っているだろうと思っていた。あてが外れた。
上の電線はディーゼルカーだったか、無かったのかもしれない。
そんなことをおもいつつ歩く。名鉄は駅と駅の間隔が短いから、
駅の跡が残っているだろうと思ったが、それらしきものも無い。

やがて砂利道も無くなって、自動車道に吸収されてしまう。
国道が拡張された感じである。
しばらく自動車のよく通る道を歩いたが、あぶないので、
小さな川を隔てた人道を歩く。

2km半くらい歩いて、突然、昔の線路跡が現れた。
線路に敷き詰めた小さな石の道である。勿論レールはない。
国道とはずれたところでは、こういう道が残っているらしい。

線路跡を歩くことにする。道はあるきにくいがせっかくきたのだからと思って歩く。

昔の駅の跡に出会う。


なんという駅があったのか
わからないが、比較的大きい駅
だったのだろう。
美濃町線は単線だったはずだが
ここは両側にホームがある。

駅の名前、両側の駅を示す看板は
枠だけ残っていたが、看板はない。
駅名表示板はないが、近くの
お寺かなにかの看板、当駅から
8分という看板だけは放置されていた。


さらに線路道を歩く。


美濃町線の廃線は去年の3月と
聞いたが1年余りで雑草は大きく
なるものである。


砂利道は歩きにくいので、線路の横に道があるのでそちらを歩くことにして、線路から
下へ下りる。

しばらく線路沿いに歩いたが、道は線路から外れていった。
近所の人に道を聞きつつ、美濃市の中心街へ向かう。

7kmくらい歩いて、美濃市に着く。


名鉄美濃駅
駅舎はそのまま残してある。

駅のホームにレールが
10メートルくらい残っている。
わざわざ残してあるとみえる。

ここから古い町並みまで
1km弱歩く。


俵町というところを歩く。


小坂家 寛政年間建築
国指定の需要文化財とのこと
店先までは入れる

作り酒屋さんで店先には
お酒をならべていた。

となりとの境に「うだつ」が見える。

酒を買うつもりもないので
中へははいらず。


「うだつがあがらない」とは、冴えない男の代名詞だが、この地は小高い所にあるので
水の便が悪く、江戸時代の防火対策として、屋根の両端に防火壁を設け、隣家からの
類焼を防ぐ工夫がされ、これがうだつだそうです。
いっぱしの店を構えなければ、うだつを上げることは難しかったから、うだつを上げるとは
男の甲斐性を表す代名詞になった。
立派なうだつを上げるのが、男のステータスとなったそうである。

因みに美濃市のキャッチフレーズは「和紙とうだつのあがる町」である。


隣同士が競い合って立派なうだつが
上がっている。
平田家と古川家


その裏の通りにある今井家住宅に寄る。
今井家は江戸時代から続く旧家で昭和10円代まで和紙問屋を営んでいた大型商家。
市が借り上げ一般公開されている。
入館料300円。
昔の帳場、客座敷、居間、台所、庭などが見れる。
奥に蔵がいくつかあり、資料館、うだつ蔵、にかわ蔵、催しの蔵に使われていた。
また水琴窟といって茶室の入口の手洗いの水を流すと琴が鳴るような音が出るように
カメを逆さに埋め込んであるものがあった。

ここが美濃市の観光のめだまである。

旧今井家住宅
屋根にうだつが見える。

今井家の前に、茶房があり、寄って
ひやしぜんざいを食べる。



後、町並みを見たり、和紙の店を見たりした。
帰りは長良川鉄道で関まで戻ることにしてあった。
電車が12時28分にあることを調べておいたので、そろそろ駅へ向かう。

長良川鉄道というのは、元のJR越美南線の第三セクターである。
関市役所前まで駅で3つ、乗ってる時間は7分、これを朝、歩くのに2時間ほど掛かった。

結局、関市役所駐車場まで11.3km歩いた。12時45分着、3時間半。

車でまた、多治見経由自宅へ向かう。
途中、多治見市内で昼食にして、3時ごろ帰宅。