2013年12月25日
スマホ写真俳句論
スマホで写真を撮ったとき、その状況、なぜ写真を撮った理由、そのとき受けた印象、感動などを、
短い言葉、例えば、五七五の俳句などで表現できればいいなと思うことがある。
そういえば、作家の森村誠一氏が写真俳句を趣味とされ、写真俳句の本も書いておられたことを思い出した。
図書館で本を借りてきた。本は3冊出ている。
写真俳句というのはどんなものか。
森村誠一監修「写真俳句サークル」のサイトから引用させていただいた。
そのURLは
http://azby.fmworld.net/photohaiku/
以下引用
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「写真俳句とは?
あなたが写真を人に見せる時、撮影した時の状況や心境を伝えたいと思ったことがあるとおもいます。
写真にはたくさんの情報が入っていますが、その写真を撮った時のあなたの感情やその時の季節感、
音、匂いなどを写し込むのは難しいものです。
俳句にも五七五の17文字だけで情景や風景を思い起こさせる作品があります。
でも、それをリアルに見てみたいと思うこともあります。
写真俳句はそういった気持ちを表すことができる「写真」と「俳句」を組み合わせた新しい表現方法です。」
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また森村氏が勧める写真俳句づくり4カ条として次のように書かれている。
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写真俳句づくり4カ条
@ 自分の日常を観察する
森村さんは「写真俳句を作るぞ」と構えるのではなく、日常生活の中から写真俳句を始めてみようと提唱しています。
写真俳句を作ることが目的でなく、毎日の人生を楽しむ手段として写真俳句を勧めています。
森村さんは主に散歩に出たとき写真俳句を作ると言われています。
家の中でも俳句を詠めなくもないが、外界の方が刺激に満ちていて眠っている頭も冴えて、
頭も活性化されると話しています。
A 句材としての写真に芸術性はいらない
写真家は芸術的な構図を求めますが、写真俳句の材料とする写真には芸術性はそれほど必要としません。
写真は読んで字のごとく被写体の情報を忠実に写し取ります。
たくさんの情報がある写真からあなたの感性を使って、写真と俳句が一体となった独自の表現世界を
作り出してみましょう。
B 文法は後にして五七五にまとめてみる
俳句は17文字という制約があるため、技巧的で色々な約束事が多いものです。
俳句を学ぼうとするときにまずその約束事から学ぶのは、試行錯誤の回り道を避けることができますが、
同時に表現の制約を受けてしまうことがあります。
まずは文法を後回しにして、五七五にまとめてみましょう。
C 一句一句自分の思うままに
最初から写真俳句をむずかしく考えるのではなく、まずは自分の感性にしたがっ
てシャッターを切ることが大切です。
これはと思った瞬間を切り取ることであなただけの表現世界が生まれます。
森村さんが提唱する写真俳句にはタブーはありません。
「技法」にとらわれず、自由に発句して大胆にシャッターを押す。これを続けていけば、
会心の作品が作り出されます。
写真俳句は作ることが目的ではありません。
写真俳句を人生を楽しむ手段としてあなたの日常生活の一部にしていきましょう。
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以上引用終わり
以上のサイトの説明文だけで、写真俳句の概要はわかると思う。
事実、写真俳句専用のサイトもあるし、信濃毎日新聞は写真俳句のイベントやコンテストも開催しているようである。
要するに、写真と俳句が一体化して、自分の感慨、心象をあらわそうというものである。
俳句は5七五のわずか17文字の中に自分の感じたことを表現するものであり、
その中には必ず季語、季題を入れなければならない。
アマチュアが、うまく表現できるのは至難の業である。
表現力の不足は致し方がない。
そこで、もっと気軽に考えて、17文字で十分表現できないものを写真の助けを
借りて表現すればいいではないかということになる。
また、逆に写真だけでは、自分の感じたことを表現できないところを17文字で表そうということにもなる。
写真と俳句とが、相互に補い合って、一体として、自分の心象を表現する。
本格的な俳句をされておられる方からみると、邪道と考えられるかもしれないが、
これもひとつの自己表現のための手段だと思われる。
これは面白いやり方である。
現在はデジタルカメラが一般化して、簡単に写真を撮ることもできるし、パソコンソフトと組み合わせると、
写真俳句ができあがる。
また写真俳句は、じっと家にいて、頭の中だけでできあがるものではない。
必ず外へ出て行動してできあがる。写真俳句は行動俳句である。
森村氏の本では、デジタルカメラとテープレコーダーを持って、街を歩いたり、
自転車で走ったりするということが書かれていた。
しかし、これはかなり以前の話であろう。今はテープレコーダーの代わりにICレコーダーがある。
さらに、わたしは、写真俳句のかなりのところは、スマホ写真俳句になるだろうと思う。
というのは、スマホは写真俳句の最適の手段だからである。
スマホはいつでもどこへ行くときでも、いつもポケットに入っている。
写真を撮ろうと思うと、すご取り出せる。
写真を思いついて、数秒でシャッターを切ることができる。
スマホにはコンパクトデジタルカメラ相当の、あるいはそれ以上の能力のあるカメラ機能がある。
また撮った写真は、すぐ、その場で(その場でなくてもいいが)自分宛に送信できる。
いちいちUSBでパソコンに繋ぐ必要がない。
スマホのアプリには、写真編集ソフトがあるから、撮った写真を縮小し、文字(俳句)を書き込んで、
そのまま写真俳句の投稿サイトに送信することもできる。
さらに、スマホには、音声レコーダーがあるので、そこへなぜその写真を撮ったのか、
そのときの感慨、印象など吹き込んでおける。これが後で俳句を作るためのヒントとなる。
また、そのとき、もう作品の形ができていれば、それをインプットしておくこともできる。
また、新聞の俳句欄に掲載されている入選作のうち、具体的な具象を詠んだもので、
イメージのしやすいものを、自分なりに取り上げみる。
その題材を写真で表すとすれば、どんな写真になるのか。その題材をどういう風に配置して、
背景にどんなものを持ってくるのか、そんなことをイメージしてみるのも、
写真や写真俳句の参考になるのではないかと思われる。
写真俳句をするのかどうかは別として、スマホは写真俳句に最適のツールだということを書いてみた。
なお、わたしのホームページの「スマホ・写真日記」の文中に、いくつか五七五を書いてある。
それが俳句といえるかどうかはともかく、写真と一緒なら、五七五は作りやすいことだけは事実かと思う。
以上