2013年11月24日

瀬戸市街

そのご老人が、登り窯を案内してくれた。
ずいぶん昔、そんな関係で働いておられたようであった。

かって、たくさんあった登り窯は、現在2カ所しか残っていない。

その一つである。

わたしがゆっくり写真を撮ろうとしたが、「こっちこっち」と声をかけられる。


その登り窯の一番上の窯

登り窯は、下で焚いた熱が上へ伝わるので、
熱効率がよかったそうである。



その登り窯の横から、道が上へ伸びている。
遊歩道のように階段もきちんとできている。

上から下りてきた人とすれ違った。
見るからにサークリスとである。
さっそく話しかける。

「どこからこられました」と聞くと、「名古屋から」と言われる。

「へえ、名古屋からですか」と言うと「瀬戸までは軽いもんですよ」とのこと。

「サイクリングの自転車って高いでしょう。30万円くらいしますか」と聞く。
その人は首をかしげて、「100万円はしました」とおっしゃる。
「うへぇ! 100万円! 車が買えますな」というと「100万円なんて、中間ですよ。200万、300万はざらですよ」とのこと。
これには、びっくりした。
「高いのは、なにが違うのですか」と聞く。
「車体の軽さですね。小指1本で持ち上がりますよ。それと坂道で馬力が出しやすい」と言われる。

「この前は、福井県の敦賀まで行ってきました」と言われるので、「1泊されましたか」と聞くと
「いや日帰りですよ」と軽く言われる。
琵琶湖1周はよく行かれるとのこと、琵琶湖大橋を使うと、名古屋からの百数十キロということだった。

「いい話を聞かせていただいてありがとうございました」とお礼を言って、お別れした。

歩いていると、こういう話が聞けるのがいい。


さて、さきほどのご老人ともうすこし上へ上る。



昔の登り窯跡の説明板



「このあたりの登り窯が13もあった」と言われるところも、雑草が茂っているだけである。
こんなところまで、原料や燃料を運び上げるのが大変だったという話である。

それから遊歩道をしばらく歩いて、ご老人と別れて、わたしは「窯垣の小径」へ向かった。


「窯垣の小径資料館」前から下へ向かう道の写真を撮った。



そこから瀬戸の中心街へ向かう。


途中、宝泉寺というお寺によって
鐘楼の写真を撮った。
天井に天女?阿弥陀如来?の絵が描かれている。



日曜日のせいなのか、どの店も休業のようである。




末広通り商店街を通り抜ける。

この商店街は嫌だよ、通るたびに廃業の店が増えていくように思う。


「閉店ご案内」の張り紙がしてある店の隣の店も
廃業するのか、「完全閉店」と立て看板を出して
残品処分をしているらしい。



すぐ前の本屋も日曜日は休業しますと、張り紙してある。
商売するなら本屋が日曜日に休むなと思う。


せと末広亭

もと何かの店の跡を、ミニイベントに使っているらしい。
新春寄席とかポスターに書いてあるようである。




商店街のはずれ

大きい招き猫が、ちょっとわびしい。



以上