Last Update 99-10-28

Heiny-Meeder流PC雑誌考
(Super ASCII 復活待望論)

Heiny-Meederの趣味でもあるPCと、その情報源でもある雑誌についての考察です。


「ASCII Network Pro」という雑誌を買いました。

ご存じの方も多いと思いますが、この、「ASCII Network Pro」という雑誌は、「ASCII NT(Network Tecnology)」という雑誌がリニューアルされた物です。

それを見た時、「やはりこうなったか」と思いました。

私が現在、定期的に購入しているPC関係の雑誌は、

・日経オープンシステム [日経BP]
・PC USER(旧Hello PC) [ソフトバンクパブリッシング]

だけであり、あと、特集の内容等により不定期に購入している雑誌が

・Linux Japan [LESER5]
・Interface [CQ出版社]
・UNIX USER [ソフトバンクパブリッシング]

と、何だか自分でもワケがわからない状態になっています。

で、何が言いたいかというと、

「SuperASCII休刊のショックから未だに立ち直れていない」

のです。

「SuperASCII」は、名前の通り中、上級者向けのPC雑誌でハード、ソフト両面においてちょっと深くまで掘り下げるのが特徴でした。
たとえば、CD-Rの特集を組むと、ISO9660の解説から入るという具合です。私としては、「ハードは回路が解る訳ではない、ソフトも自分で(メシの種として)開発する訳でもない、でも、中身は知っておきたい」という「Super」は、ちょうど良いレベルだったのです。

後に引き継いだはずのAscii NTは最悪で、「Superを捨ててまで出す程の物か?」と思いました。
どこがダメかというと、つっこみが全然足りない。
「Super」では、「拡張カードの認識に不具合があった。調べたら***.DLLを読み込んだ所で止まっている。メーカーに対応を依頼した。」
という感じで書いてあったのが、
「拡張カードの認識に不具合があった。とりあえずほかのカードを挿したら動いた、まだ安定していないようだ。」
という感じ。

「WindowsNT専門誌」と書いてあったのにも嫌気がさして、一号で買うのをやめました。

折しも、Linuxブームの一歩手前、NT5.0も99年中には出るとか出ないとか、NTの周りが騒がしかった頃です。

そして、今年になってのLinuxブーム。

「ASCII NT」一周年記念号にはいつの間にか「Windows NT専門誌」という文字がなくなり、表紙には、「Windows NTだけで大丈夫?」という文字が大きく書かれていました。
(特集の中身は「Windows NTだけで大丈夫? NTユーザーの為のLinux入門」でした。)

それを見た時、「そりゃ、この雑誌が出た時からみんな思ってたよ。」と思いました。

で、12月号から「ASCII Network PRO」となった訳です。

しかし、リニューアルの情報は非常に控えめでした。今日、本屋でASCII NT(以下NT)11月号があったので見てみたところ、 「Super」が休刊する時に見られたような感慨深い「お知らせ」のたぐいは全く無く、「次号より ASCII Network PROと名前が変わります」と見開きに書いてあった程度で、表紙には何も書いてありませんでした。また、Network PRO(以下NP)の方にも「新装刊」とは書いてあったものの、「NT」からのリニューアルとは書いてありませんでした。雑誌コードを見れば、「NT」も「NP」も同じ11467なのでリニューアルだと解りますが、どうも出版社側も、あまり積極的にアナウンスしたくないように見えます。そのせいもあってか、書店にはまだ「NT」が残っており、上記の検証が出来た訳です。

ちなみに、ASCII NTがまだ残っていた理由は「NT→NP」への情報がわかりにくく、書店が返本をしていない為です。普通、雑誌は次の号が出ると、古い号を返本しますが「NT」の場合、次の号がいつまで経っても出ないので返本のリストに載らなかったのでしょう。(店員はタイトルで見るし、店員が皆PC雑誌に詳しいとは限らない。)

内容についてはあまり語る事はありません。もうちょっと様子を見ないと解らない事もありますし..。
しかし、一つだけ言える事は、「編集方針が迷走している」という事でしょう。
現在、ASCII社には「Linux MAGAZINE」があり、Linuxにも向けない。かといってWindowsNTだけではカネにならない。「Super」にも戻せない(戻したら旧Superの読者から非難される事間違いなし)。共通するキーワードは『Network』だから、これで行こう、って所ですかね。

思えば、「Super」は良い雑誌でした。ハード、ソフト何でもありでしたからね。しかも、結構ハイレベル(ふつーでよければ、とっくにDOS/V MAGAZINEあたりで落ち着いてますよ)。
今は、執筆陣も散ってしまったし、元のようには行かないだろうけど、何となく、「NP」よりも、「Linux Magazine」がそうなってきそうな気がします。(この雑誌、よく見ると「Super」に装丁がよく似ています。イラストレーターまで同じ人ですね。)

皮肉な事ですが、Linux MagazineからLinux色を薄めて、代わりにハードウエアトレンドの要素が増えれば、私のPC雑誌ジプシー生活も終わるのですがね..。

 


おまけ

TRY PC(CQ出版社)もいつの間にか期刊から月刊になりましたね。一時はもうダメかと思ったのですが、見事に復活しました。嬉しいニュースです。

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