Last Update 99-01-10

アルテッツァ3/8試乗記

私のイチオシ、アルテッツアの試乗記です。


アルテッツァに乗りました。
正月、実家でゆっくりしていたら、玄関のベルがなりました。
何気なく外を見てみると、家の前にアルテッツァが止まっていました。
玄関に出てみると、高校時代の友人Yが立っていました。
「おう、お前アルテッツァ買ったのか!」
と言うより早く、外に走って行きました。

前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。
友人Yが言うには、
私がホームページで騒いでいるので乗って来たとの事。
いやー、
持つべき物は(オタクの)友達ですな。しかしまあ、よく実家にいるのがわかったもんだ。

彼の買ったグレードはRS200のZエディション、6MTです。それにサンルーフ、カーナビを付け、総支払額は約330万円との事。11/8契約で12/26納車だそうですから、かなり早い方なんじゃないでしょうか。

早速試乗と行きましょう。ただし、彼の車は走行距離200km弱のまっさらの新車ですからエンジンの回転数は勿論、駆動系、シャシーにも負担をかけられません。(人の車だし..)という事で、今回はエンジン回転数リミットを3千回転強とした、3/8試乗と言う事でお送りします。試乗コースは川○市中央卸売団地及び○佐沼周辺です。

関係ないですが、このコースは私が高校生の頃とってもおバカな友人Tと、「YAMAHA空冷50ccマッチレース」をやっていた所です。私がRD50、友人TがMR50で、それぞれ解体屋で数千円〜一万円で購入した物です。二人してレストアし、何かやる度にここのコースに来ていました。
今考えればメチャクチャでしたね。単純な周回コースで差が付きにくい上に、エンジンパワーもほぼ同じ、おまけに二人のウデも大体同じ
(=つまり二人ともバカ)でしたので、全然決着がつかない訳です。ほとんどバイクをぶつける寸前まで接近戦をやってましたね。その頃は二人とも貧乏でしたからエンジンO/H、シャシー分解清掃等全部自分達でやっていました。タイヤなんか買えませんからほとんどヒビの入ったタイヤをそのまま使っていました。

....なかなか本題に入れませんね。
では、エンジンをかけましょう。そして一言
「うるせーよ、これ。」
そうなんです、アルテッツァはとってもうるさいのです。ボーボーいってます。本当にTOYOTAの車ですかね。よくここまで思いきった物です。(でも好きだなあ、こういうの。)
3S-GEはアイドリングから踏んだ時、ちょっと動き出しが鈍い感じがしますね。私としては、もうちょっと「ポン」って感じで上がるのが好みなんですがね。まあ、これは各部のアタリがついていないせいかもしれませんからこれ以上はよしましょう。
走り出すと、このエンジンはなるほど良く出来ています。低回転からトルクがありますね、うちのM田社のV6とは雲泥の差です。2500も回っていれば「クッ」と出ますし3000+アルファでトルクがグッと盛り上がります、しかし、悲しいかな、ここでシフトアップです。うーむ、残念。

シャーシなんですが、これもイイです。鼻先が軽い軽い、スッと入りますね。これはやはりこの前書いたように重量バランスの良さとフロントオーバーハングマスの小ささの賜物でしょう。この感覚は昔MR2(AW11)に乗っていた私、Heiny-Meederとしてはたまりません。MR2ほど後ろからロールしませんが、その分滑り出した時の挙動は穏やかそうです。(雨の日のAW11は怖いよ〜)
現在の車と比較すると(またかよ)、私の
M社のTypeRはこの辺は逆立ちしたってかないません。何しろFFのV6-2000の横置ですから、この辺はどんなにタイヤをいじっても、物理学の法則には決して逆らえません

しかし、私の中ではどうしても答えを出せずにいるポイントが一つだけありました。

それは、アルテッツァのタイヤサイズです。このページの作成が遅れたのはこの部分でかなり悩んだ為と言っても決して過言ではありません。(半分マジよ)

このページで、私は一貫してアルテッツァのタイヤサイズ(215/45-17)を批判して来ました。乗り心地の悪化や過大なグリップによる「適度に流す」楽しみの欠落などがその理由で、これは乗った後も変わってはいません。
また、最近ミニバンで流行っている「
エアロダウン○○=ダウンサス+大径ホイール+超偏平タイヤ+エアロ=昔のゾク車とどこが違うの」をイメージさせるような下品なルックスも好きではありません。

冒頭に書いた試乗場所はその立地条件の良さ(夜間は一般の人がほとんど入って来ない、民家から離れている)から近年は暴走族やドリフト族の溜まり場となり、彼らが行き過ぎた行為をしないように路面に大きな突起が設けられています。その突起を乗り越える時、アルテッツァは「ガツン」と言ってくれます。そう、タイヤがショックを全く吸収していないんです。

私にとってアルテッツァは、スカイラインやアリスト等のバブルで肥大化したスポーツセダンに対するアンチテーゼという位置付けであり、はるか遠く、何だか訳のわからない所に限界があるような車ではなく、もっと「軽い」スポーツセダンであるべきとの強い思いがあります。
頭の方で書いたバイクレース、あの時のタイヤは本当にヒビ割れタイヤで、もの凄く低い領域で「ズルッ」と来ました。でも、あれが楽しかったんです。グリップが低い分速度も低かったし、コケる時にもハイサイドになりませんしね。
アルテッツァはこのような「原点回帰」が出来る車だと思います。この車であればもうちょっとウエイトを削って
195/60-15くらいがベストなサイズではと思っています。こうすれば、限界が下がり、限界を超えた時の挙動も非常に穏やかになるでしょう。良質なFR車特有の「ヌル〜」とした滑り方をすると思いますよ。

反面、ブレーキを大径化した為、必然的に17インチになった、言い換えれば
「走る、曲がる、止まるという部分に徹底的にこだわり、徹底的にカネをかけました。」
という極めてマニアックかつエンジニアリングオリエンテッド的な所にも心を惹かれています。
確かに、アルテッツァは金がかかっています。
この車を担当した人は楽しかったでしょうね。車ではエンジン、ブレーキ、シャシー、マグネットでは電磁石
(意味不明)にカネをかけられる開発は技術者冥利に尽きますね。

あと一つ付け加えれば、多くのメディアが伝えている通り、アルテッツァには2.5〜3Lのエンジンを積んだ「スーパーアルテッツァ」の存在があり、それに対応させる為にも17インチが必然だとの考えもあります。これに対しても私はあまり肯定的ではなく、市場へのインパクトを考えれば「スーパー」が出た時はブレーキをワンランク強化する必要があると考えます。RS200のブレーキをそのまま使えば、ユーザーの反応は、RS200のブレーキを「3Lにも耐えられる程の贅沢なブレーキ」と取るか、「スーパー」のブレーキを「2L用を流用したブレーキ」と取るかだと思われ、メーカーとしても後者のような評価はどうしても避けたいだろうと考えます。
だとすると、もの凄く微妙な判断ですが、17インチ用ブレーキシステムという隠し玉を最初に出してしまった今回の戦略は、
「大貧民」で一番最初に「2」を出すようなもんじゃないかと、そう思っている訳です。
こう考えると、
次に出てくるのは「Joker」しかないですね。それは18インチになるのか、はたまた「ブレンボの4ポット」になるのか、「スーパー」のデビューが楽しみですね。(こいつは欲しくないけど..。)

以上の通り、アルテッツァのタイヤサイズについての考察は、は全く結論が出ていません。結局、まっさらの新車で短時間の試乗では答えは出ないと判断し、もうすぐ来るであろう次のドライブを楽しみにしている訳です。

友人Yには、「今度は慣らしの後半に一晩中走ろうぜい」と提案して別れました。現在、コースを考えている所です。例えば、
「首都高ぐるぐる大黒ふ頭でチーマーに囲まれたらどうしようかツアー」
「冬の赤城山北面お前スタッドレス持ってんのこれのどこが慣らしなんだよツアー」
「川越駅前ロータリー方面この車なら結構イケるかももう「クレスタじゃなきゃやだ!」なんて言わせないぞツアー」(これはちょっと違うカモ)
など。
(すみません、さっきまで「雷波少年」見てました。)

楽しみだなあ、俺が(モト冬木ネタ)おう、Y、どこ行く?

 

 

 

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