アジア太平洋オリエンテーリング大会に参加

 カザフスタンの小都市「ウスチカメノゴルスク」で開催された標記オリエ
ンテーリング大会に参加しました。日本からほとんど出かけることのない国
です。色々な体験をしたので感想など含め、ご紹介いたします。14泊15
日間の長い海外旅行は初めての経験でした。

 その開催都市に行くまでが大変で、北京→西安→ウルムチ→アルマティと
4空港で乗り継ぎ、4日間も費やしてやっと到着しました。この大会は50
0名ほどがアジアと太平洋周辺各国から参加し、日本からは30人ほどが行
きました。

 大会日は、毎朝5時に起きてスーパーで買ったパンとジュースで朝食、6
時のバスに乗り3時間も揺られてやっと大会会場に到着です。競技は、指定
時間に1分間隔でスタートして約1時間ほど山野を走りゴールです。北海道
より規模の大きい壮大な自然の広野を走るのは壮快でした。表彰式が終わり、
また3時間バスに乗りホテルへ20時頃帰り着きます。このような生活を5
日間連続で毎日会場は異なります。5日間の走った延べ合計時間は数時間で、
ほぼフルマラソンを走った時間と同じくらいですが、結構くたびれました。

 バスの中、あるいは会場で、外国の老若男女の参加者と言葉は通じないけ
れど、身振り手振りで様々な交流が出来るのは、海外マラソン大会参加とは
異なります。カザフの中高生はとにかく日常会話程度の英語が話せます。英
語会話が出来ない日本とは異なり、学校教育が違うと感じました。

 ホテルで現地の新聞を見ていると、何と私が走っている写真が載っている
ではありませんか。記念にその新聞をもらってきました。

 カメノゴルスクは、樺太と同緯度で、とにかく昼が長く、夜の9時になっ
てもまだ太陽が沈みません。翌朝に備えて太陽がある内に寝なければなりま
せん。カザフ料理は、香料が強く油ぽっいので胃の消化がおかしくなり、当
初は皆下痢をしましたが、だんだん口が慣れ胃が慣れて美味しく食べられる
ようになり、カザフ料理が好きになりました。

 カザフは日本人から見ると物価が非常にバカ安く、バイキング朝食が10
0円前後でたらふく食べられます。バスも均一料金で20円です。ビールは
60円でコーラの方が高い。一日1000円あれば3食を食べて観光しても
お釣りが来ます。カザフに入国した空港で300ドルを両替しましたが、1
週間の滞在で、おみやげを買っても半分以上余ってしまいました。

 市内を走っているほとんどの車が古いのには驚きました。日本では絶対走
っていないような三角窓のある古い車が結構現役で活躍していました。個人
営業バスは、ヒビの入ったフロントガラスやスピードメータが壊れ振れてい
なかった。ホテルから飛行場まで乗ったワゴンの運転手は、ドアのサイドポ
ケットにスパナとドライバーを持っていて、何でと思っていたら、壊れて取
っ手の無くなっているドアの穴にドライバーを差し込んで開けていた。壊れ
てハンドルが無くなっている窓ガラスは、スパナーでシャフトを廻して開け
閉めをしていた。物を寿命が尽きるまで使用すると言うことか、新車が高く
て買えないと言うことか、恐らく車検制度がないのではと思った。

 アルマティ空港のエアポートホテルに行き帰り合計4泊しましたが、トイ
レ、シャワーは共同です。便器は便座がありません。ドアは故障して鍵が使
えなかった。半開きのまま使用しました。紙も石鹸もありません。しかたが
ないので近くのスーパーへ買い出しに行きました。お湯が故障で出ないとの
ことでシャワーが使えません。市内のサウナへバスに乗って行きました。大
部屋の暖かい石の床に座ったり寝たりです。地元の人はビールを運び込んで
車座になり飲んでいました。体重計は、何と日本ではお目にかかれない天秤
ばかりでした。

 中国では、西安とウルムチで観光見物をしてきました。カザフから中国へ
入って市内の様子が一変したのは、車が皆きれいでカザフのような古い車は
1台も走っていなかった。恐らく日本と同じような車検制度により車の機能
と安全性が維持されているのでしょう。

 西安の朝、ホテルの近くにある公園を1時間ほど散歩しました。老若男女
が朝早い公園で幾つものグループに分かれて大極拳を行っていた。朝市も出
ていて、城壁に沿った公園でも沢山の人が身体を積極的に動かしていました。
身近な小道具を使い筋肉を鍛えています。日本の公園の朝と違うのは、人の
多さと若者の多さであった。とにかく活気があり健康的な国で、今後発展す
るだと感じました。英語より中国語を絶対に習うべきです。

 兵馬俑の見学に行きましたが、広い遺跡を大きな体育館のような建物で覆
って保護していました。遺跡をそのまま保存しながら大建築物を造ってしま
った中国の建築技術に感心したので、中国人通訳に聞いたところ、中国の建
築業者が作ったとの事でありました。


写真1.カザフの新聞に載った私の写真
写真2.大会のオリエンテーリング地図
写真3.ゴールと当時にパソコンプリンターで出力された速報カード
写真4.広大な自然の山野が大会会場
写真5.スタート地点のテント
写真6.表彰された日本選手・その1
写真7.表彰された日本選手・その2
写真8.ゴールへ走るオリエンティア
写真9.岩の横に設置されたポスト