学長選挙制度ってなあに?

 一橋大学は全国でもほとんど唯一、学長さんを選ぶ時に学生が参加できる制度を持っているんだ。「除斥制度」っていって、何人かの候補の中から、学長さんに「相応しくないねえ」って人に×をつけるんだ。そして×の数が過半数を超えるとその人は候補者の資格を失うんだ。これって最高裁判所の裁判官への信任投票とちょうど逆の仕組みだね。

 どうしてこんな制度ができたの?それはね、太平洋戦争の時代に一橋大学は戦争に協力したんだけれども、そういう戦争に積極的に協力した教授が公職に就くのは良くないよね、ってところから生まれたんだって。そしてこの仕組みは「三者構成自治」という理念へと発展するんだよ。

 三者構成自治ってなんだろう?それは、大学を構成している人たちを三つにわけて、その人達がそれぞれ大学の運営を担っていこう、「三者は平等に大学を担っているんだよ」っていう原則のことなんだ。ところで、三者って誰だろう。それは学生・職員・教官のことなんだ。

 なんで職員や学生まで大学運営を担えるのかな?  実はね、大学には先生だけじゃなくて、学生や職員さんもいるんだよ。え?あたりまえだって?そうだね、あたりまえだね。だから学生も職員もみんなで大学を運営していくのも当たり前だよね。ところが実際にはどこもそういうふうにはなっていないんだ。学生はお客様、サービス受けるだけになっているところが多いんだ。学生自治なんて「もっての外」っていうところもあるよ。
 なんで学生も大学運営を担っていってはいけないんだろうね?不思議だね。学生ってなんなんだろうね?


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