ファンタジア2000
 新宿駅新南口(つまり渋谷区)のアイマックス・シアターに初めて行くことになつた。3D映画などで話題の場所だつたので、勝手に期待してしまつたが3Dではなかつた。
 半世紀も前のディズニーの傑作『ファンタジア』の2000年版といふわけだが、初代の看板作品「魔法使ひの弟子」は期待を裏切られてしまつた。とはいへ期待した私が悪いのだし、内容的に今でも引けを取らないといふ意味では改めて感心した。私が期待したのは、初代版の動画を改作するはずはないので、もしかしたら心残りだつた音楽の音質を整へるべく、新版演奏者が「動画画面に合はせて録音し直す」のではないか、といふものだつたが、ストコフスキーの偉大な演奏をなぞるやうな真似はされなかつた。今回の指揮者ジェームズ・レバインも、さすがにそんな真似はできなかつたわけだね。結局往年の名作がそのまゝ採用され、リメイクは最後の部分だけ。前作の最後でストコフスキーと握手したミッキー・マウスは、とんぼ返りでレバインと握手しちやふといふ演出。なかなか結構でした。なお、『ファンタジア』はディズニーの手になる「クラシック音楽の流れに動きを合はせた動画作品」で、形式的には短編映画を組にしたもの(念のため)。

 さて、では、各短編について順番にほんの少しづつ。

「交響曲第5番」(ベートーベン)

「交響詩“ローマの松”」(レスピーギ)

「ラプソディ・イン・ブルー」(ガーシュイン)

「ピアノ協奏曲第2番(アレグロ)」(ショスタコービチ)

「動物の謝肉祭(フィナーレ)」(サン=サーンス)

「魔法使ひの弟子」(デュカ)

「威風堂々(1,2,3,4番の抜粋・再構成)」(エルガー)

「火の鳥(王女たちのロンド〜カッチェイの凶悪な踊り〜子守歌〜フィナーレ)」(ストラビンスキー)

(その他)

(2000年2月29日、東京アイマックス・シアター)
(2001年8月26日、DVDでの再視聴により一部修正[Special thanks to Mr.Tequila])

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このページは長谷部 宏行(HASEBE, Hiroyuki)からの発信です
2017年4月9日版
(内容については実質的には2001年8月26日版)