ムーランドリトル先生
 この2つの作品、どちらもエディ・マーフィが大活躍でした。

 前者は中国を舞台にしてはゐるものゝアメリカ産ミュージカル100%の作風で、どこまでもディズニー・アニメでした。
 でも、真の大人物は大勢に流されることなく価値を判断できる、といふ結びにほんのり涙腺を刺激されたりして、‘単なるマンガ’ぢやなかつたやうな気も。(が、やつぱりドタバタが多いんですけどね[笑])
 主人公である男装のヒロインの健気さにも好感が持てました。
 マーフィは、この作品では憎めない小ドラゴンの声を担当してゐましたが、適役だつたと思ひます。

 一方の後者は、動物たちが大活躍。本物そつくりの機械仕掛けの動物が、人間様と対等な演技を披露してくれました。もちろん本物の動物も出演したのでせうが、大部分は違ふはずです。
 家庭と仕事との関係とか、大人になると忘れてしまふ子どものときの純粋さとか、あるいは金の亡者のたどる末路とか、そんなメッセージも垣間見えましたけど、マーフィ扮する医師ドリトルの‘ほどほどの正義観’や‘小市民ぶり’が、やはり最大の魅力だと思ひました。
 と、いふことで、こちらもエディは適役だつたとの印象。

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 『ムーラン』は98年10月18日、『ドクター・ドリトル』は99年1月3日、いづれも新宿のどこか(5丁目辺り)の映画館で、でした。
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このページは長谷部 宏行(HASEBE, Hiroyuki)からの発信です
2017年4月9日版
(内容については実質的には2000年5月12日版)