マルイVSR-10
VSRは発売当初に購入し、徹底的に弄り倒しました。
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旭川FOP2009にて開催されたスナコンに、冗談半分でウィンチェスターで出場。
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純正のマウントベースの幅が微妙なのは相変わらずなので、以前に幅合わせ加工をしたマウントリングを使用。
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純正サプレッサーが緩みやすいので、ネジの付け根に細めのOリングを嵌めておきます。
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VSRのノーマル・セットピンはご存じの通り、亜鉛合金製なのでシリンダーとこすれて溝が出来てしまいます。
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初速は0.2弾計測で93m/s誤差ゼロ。
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参考データとして、素浪人のVSRチューンの基礎となった「Vショート製作記」を以下に掲載しておきます。
VSR10ショート
チューンにあたっての基本コンセプトは、ゲームで使うことが前提なので「軽量かつコンパクト、撃った位置を特定しにくい程度の消音性で30m以内では絶対外さない精度」といったところでしょうか。VSRはノーマルにSP交換だけで充分ゲームに使えるだけの基本性能はあります。が、走ったり木に登ったり藪の中を這い回ったりする素浪人的ゲームスタイルで使うにはちょっと長いんですな。そこで全長を10cmほど短くすることにしました。その後、G-SPECというブルショートバレルにサイレンサー付きのモデルが出てきてしまいましたが、あれはあれでスタイルが好きになれないんですわ。というわけで、ゲーム時の取り回しと必要精度を両立させるのが主眼です。精密射撃指向の人やロングバレル好きな人には不向きな部分もありますので、その辺はくれぐれもご注意頂きたいと。 |
まず、インナーバレルの換装です。ゲームでの使用弾エクセル・バイオ0.25との相性から、TNバレルM4用363mmを選択しました。エクセル・バイオ弾は外径が5.8mm台と他の弾に比べて0.1mm程小さいので、ノーマル径ではパワーロスが多くなってしまいます。TNを搭載するとタイトすぎて他の弾とはミスマッチとなることが多いのですが、ゲームがメインの使用目的なので、まあ良いかと。ひょっとしたら、6.03とかもっとタイトなものでもイケるかもしませんが、とりあえず経験上無難なものを選びました。これを327mmにパイプカッターで慎重に切断し、彫刻刀とペーパーでマズルを仕上げます。 マズルが完全な状態に仕上がったら、次はチャンバー近辺の溝を製作します。ノーマルの形状を正確に採寸してマーキング。円周方向の溝を金鋸の歯で丁寧に削ります。おおよその深さに達したら、電動ドリルにインナーを取り付けて旋盤代わりに使用。溝の深さが均等になるよう少しずつ削ります。最後はペーパーをかけてバリが一切残らないようにします。 固定用の左右の溝も、まずはしっかり正確にマーキング。電動ドリルにサンダーヘッドを取り付けて今度はグラインダーとして利用。少しずつ左右が平行かつ垂直になるよう、時折寸法を確認しながら削ります。こちらも仕上げにペーパー掛けをしてバリを除去して完成です。 写真で判る通り、HOP部分後部のブリッジを残したままにしています。ノーマルの設計では、HOPのテンションでチャンバーラバーが変形するのを、インナー切り欠き前部とノズルとで保持する形になってますが、どうもこれが設計通りに機能しない気がします。シリンダーが毎回完璧に同じ場所で固定されるなら問題はないでしょうが、トイガンの精度ではそれはちょっと無理なんじゃない?と思いますがどうなんでしょう・・・と思っていたら、その後発売されたG-specでは結局、電動用と同じ構造に戻ってますね。だったら、最初から素直に電動用を使えるように設計して欲しかったところですね。 アウターも切断し塗装します。内部にPSS2のOR/SV用バレルスペーサーを仕込んでセンター出し。スペーサーの銃口側のOリングを外したら、マズルから12cmくらい、共振防止に効果的と言われる全体1/3の位置で固定できました。アウター内部の共鳴防止に筒状のウレタンを詰めて、HOPレバーに干渉しないようにノーマルのバレルカラーで固定します。あとは、マズルキャップのネジ山を削って押し込み、イモネジを締めてバレル周りの加工完了です。 |
さて、次はHOP機構の改善です。ノーマルの仕様ではかなり左右へのブレが多発します。コレを何とかしないと。パッキンにテンションを掛けた状態でバレル後部から見ると、半円形にラバーがインナー内部に出っ張ってくるのが判ります。この形状が左右へのブレの生じる原因の一つではないかと。 そこで、まず試みたのは「フラットパッキン」。HOPラダーのテンションラバーを納める溝の左右のホールド部分を削ります。ノーマルの深さプラス0.5mmくらい。そこに、テンションラバーとしてラダーと同じ幅にカットした自転車用虫ゴム(ソルボセインの芯入り)を入れて、パッキンにテンションを掛ける部分を広くします(写真では赤いシリコンケーブル外皮を使っています。見れば分かるけど念のため)。チャンバーパッキンは、ひっくり返してHOPの山が水平になるよう削ります。研磨ペーパーセット「ラプロス」の#800にシリコンを付けながら時間をかけて形を出して、その後#1200でシリコンを垂らしながらならし、#2000で仕上げです。この加工で、ある程度HOPをかけてもパッキンの出っ張りがフラットになっているため、弾の保持位置の左右のズレが少なくなり、とても素直な弾道になります。 次に、「V字パッキン」も試しました。出っ張りのセンターにカミソリで切り込みを慎重に入れ・・・たつもりでしたが見事に失敗。やむなくずれた分をルーターで削り飛ばしペーパーで研磨していったら偶然センターが取れた程良い形に仕上がりました。こちらも加工が上手くいけばとても素直な弾道になります。ただし、こちらはフラット加工に比べ加工の難易度がとても高い。しかも、上手く加工できても左右張り合わせのチャンバーブロックの構造上、組み込み時にどうしても左右のばらつきが出てしまいます。あと、パッキンの肉厚がフラット加工に比べて分厚いままなので、寒さに弱いという欠点もあります。 そして御存知「G-HOP」もテストしました。G-spec用HOPラダーを取り寄せてノーマルパッキンと組み合わせます。ただし、そのままではバイオ弾を使用すると目一杯調整レバーを後退させてもHOPが充分にかけられませんでした。これは、バレルの違いやパワーバランスの関係だと思われますが、ひょっとしたらパワーアップ対策か?そこで、突き出し量を1mm弱増やすために「スリッパ」を履かせました。写真に矢印で示したものがそうなんですが、虫ゴムをラダーと同じ幅に切断し、上部の左右に切り欠きを入れてあります。その切り欠き部分でラダーの足を包むようにしてセットすると、HOP調整がキチンと出来るようになりました。ついでに、クリックパーツを取り外して、バレルに細手のリングをかませて、無段階調整仕様にしておきました。テンションを受け止める部分が硬くなった分調整がシビアになるので、G-HOP仕様にする場合はこうしておいた方が良いかと思われます。実際に使ってみた感じはなかなか良いです。MAXIなどの精密弾を使用すると実に素直な弾道で気持ちよくまとまります。ただ、逃げが少なくなった分、弾のばらつきがグルーピングにモロ出ますね。従って、ゲームで使用するバイオ弾との相性は今ひとつという感じです。あと、気になるのはパッキンの厚み。このままだと冷えに弱そうです。実際、コールドショットは必ず(少しですが)ドロップします。2発目以降は問題なくまとまるので、やはり温度変化に弱いのではないでしょうか。さらに付け加えると、G-HOP仕様は硬いものでチャンバーパッキンをダイレクトに押さえつける構造ですから、弾の「伸び」が今ひとつな気がします。「伸び」というのは体感的な要素なので難しいところですが、どうもG-HOP仕様だと有効射程を過ぎた途端に急激に失速するような感じです。 加工や組付けが完全に上手くいったときは、どのタイプでも同じくらいの精度が出ていますが、やはり、チャンバーブロック構造から考えると「V字パッキン」はあまり相性が良くないですね。お手軽さと高精度弾との相性で行くと精密射撃には「G-HOP」が良いでしょう。そして、気温変化や弾のばらつきといった要素が避けられないゲームユースでは「フラットパッキン」が最も扱いやすい気がします。 |
バレル、HOPと順次調整が済んだら、今度はパワーの源、シリンダー周りの加工調整です。ノーマルの出力は0.8j・・・ゲーム用としては若干弱い。経験上一番精度が良くなる93m/s前後を目標に手を入れていきます。 当初、インナーをショート化すると加速距離が短くなるので「加速シリンダー」仕様にしてみました。が、当然ながら、ノーマルに比べて音が大きくなってしまったので、却下しました。電動ガンではそもそも作動音が大きいのでそれほど気にならなかった加速シリンダーのショックですが、元が静かなコッキングライフルではあまり相性が良くないと思われます。 エアブレーキに関しては、ノーマルの初期設定がSPを交換しても0.8jになるようになっているようで、そのままでは使えません。様々な実験を繰り返したところ、完全に無くしてしまうよりも、ブレーキの太さを調節しての掛かりを弱くすることで加速時間が延長され、弾が伸びる場合があることが判りました。具体的な数値は個体差があるので何とも言えませんが、空撃ちしたときに「あまり効果がないな」くらいが、実際に弾を撃ったときには充分なブレーキ効果があり、パワーにも無駄がなくなる感じです。 様々な組み合わせを試していて、気になったのがノズルの長さです。HOPにフラットパッキンを使うときは気にならなかったのですが、G-HOPを使うようになって、どうも初期設定が短いのではと。フラット加工だと比較的広い面積にテンションがかかるのに対し、G-HOPは弾の前後位置をかなりシビアに決めないと実力が発揮できない。ノーマル状態で比較的径の大きいMAXI弾を使っても少々遊びがあるのに、径が0.1mm小さいバイオ弾では保持位置がさらに0.2mm下がってしまうことになり、どうも上手くない。また、二段目の径が6.8mmと若干細いので気密も今ひとつです。そこで、ノズル延長と気密&効率アップを狙ってノズルを加工します。ノズルに保護テープを巻いてドリルチャックにセット。バイスにドリルビットを固定し、センターを取って回転させながら内部を慎重に削ります。内径を6mmにまで拡げたら、長さを調節した6mm真鍮パイプを挿入し、二段目の役割をする部分を7mm真鍮パイプで作って被せます。こうすることで、弾の保持位置を前進させて、気密も向上させることが出来ます。どれくらい延長すべきかは個体差があるので一概には言えませんが、私の場合0.8mm延長が一番良い結果が出ています。 なお、ここで注意すべきはノズル内径です。外径6mmの真鍮パイプは内径5mm。ノズル内径が大きくなると当然流量も増えます。流量が増えれば同じSPを使用して、より速い初速を稼ぐことが出来ます。しかし、抵抗が低くなったためピストンスピードが速くなりすぎることもあるわけです。ピストンスピードが速すぎるのはHOP回転が不規則になったり、消音にとってもマイナス要因になる可能性があります。ノーマルピストンとノーマルリングの組み合わせでは、ノーマルのノズル内径4mmが一番無難な組み合わせだと思われます。 紆余曲折を経て、現在の組み合わせは「PDIショートストロークヘッド(ノズル延長0.8mm・内径4mm部分が25mm・本体内部を真鍮パイプで反響防止加工)&ノーマルピストン・エアブレ無し&ノーマルリング&PDI製XB240%SP16.5cm」となっています。初速は95m/s誤差ゼロ。ゲーム使用を前提とするとサイティングしながら次弾が装填できるショートストロークはなかなか都合がよいのでお気に入りです。ただし、ストロークが短くなった分、容量の関係でエアブレは使えなくなります。音の大きさは、弾を込めて撃つと、撃たれた側からは判別しにくいが、撃つ側には少々気になるといった程度でしょうか。ノーマルに比べればかなり大きくなっていますが、充分実用的なレベルにはなっています。 |
SSシリンダー仕様の制作過程でハイレートSPを色々試すために1stシアーをPDI製に交換しました。当然ながら、箱出し状態そのままでは削り出しのバリが残りまくり・・・なので、作動時に擦れる面を中心に徹底的に研磨します。さらに、シアーと接する亜鉛合金のトリガー接点の摩耗が気になるし、トリガータッチにも切れが欲しかったので、トリガーも改造しました。トリガーのシアーに接する部分に金ノコで溝を掘り、上面を少し削ります。そこに電動ピストンの金属歯をL字型に加工したものをはめ込み、プラリペアで固定。その後、ダイヤモンドヤスリとペーパーで仕上げていきます。で、弄ってみて判ったのですが、この部分の寸法の調整が実にシビアです。高さが足りなくなると当然、暴発の危険が生じてしまいます。そのため、接点部分は可能な限り高くしたいところです。しかし、トリガーリターンのスムーズさを確保するためには、ノーマルの高さ+0.3mmが限界で、何度も調節しては組み込むことを繰り返すことを余儀なくされました。また、高さだけでなく前後の幅や左右の接触面もノーマルでは微妙なバランスを取っているので、満足のいく作動性を確保するのは思いの外、苦労しました。きちんと寸法が出たら、シアーと接触する部分、ノーマルでは僅かなアールが掛けられている所を、微妙にストレート気味に変更します。こうすることにより、ノーマルでは「ツルッ」と切れる感じだったのが、「ピシッ」という感触に変わり、激発の瞬間が掴みやすくなります。トリガーSPは極弱いものに、シアーSPはかなり強いものにそれぞれ交換してあるので、接触面の形状変更と相まって、とても軽くかつ切れのあるトリガーフィーリングになりました。個人的にはとても気に入っているのですが、他に類のないストローク&タッチのため、他人に貸すと「必ず」暴発させます。事故防止のために撃つ瞬間までトリガーに触らないと言う原則を守れば大丈夫なのですが、遊びがたっぷりある電ガンのトリガーに慣れた人はついつい触ってしまうようです。気を付けましょう。そんなわけで、安全への配慮からマニュアルセフティーの頭を削って復活させました。 |
セットピンがノーマルのままだと、かなり削れます。これはコッキングの仕方にもよるんでしょうが、試射を繰り返して4000発ほど撃ち込んだら、両側面に1mm程の溝ができあがり作動もかなり渋くなってしまいました。ここはさすがに亜鉛合金のままでは、またすぐ交換となりそうなのでカスタムパーツを利用することにしました。導入時に唯一製品として出回っていたのがPDI製。そして、やはりというか流石というか・・・そのままでは使えませんでした(^^; 寸法を測って「あ、多分だめだな」と思いつつも試しに箱出しでセット。先端が直角なのでなかなか入らないが何とか押し込む。ん?カチッと言わない・・・ガイドの出っ張りとうまく噛み合ってない。当然、コッキングできない。やむなく大改造となります。 まず、前後の窪みをルーターで位置、深さ、傾斜角度をノーマルと同じにします。セットをスムーズにするため背面の先端部分を斜めにカット。これでセットはスムーズにカチッと決まるようになりました。 しかし・・・戻しが重い。やはり、円柱形の形状ゆえ、コッキングされたときに左右へのブレが生じシリンダー内部で擦れているようです。そこで、前面の窪みの下、SPガイドの座金が接する部分に左右ブレ防止のために皿ネジをセットしました。センターをしっかり出して穴開け、座グリ、タップ。ベースと面一になるようにヤスって研磨。加工を終えて組み込んだ結果はバッチリでした。コッキングした後、銃を傾けるとすーっとシリンダーが戻ります。これでノーマルと同じになったぞ、良し良し・・・ん、ノーマルと同じ性能で喜んでて良いのか?・・・結局、コレは私にとっては素材だったということですね。現在は断面が角形になった2ndバージョンも出ているようですし他のメーカーからも出てきました。ただ、構造が簡単なので、6mmのステン角棒が手に入る人であれば、最初から自作した方が良いかと思われます。 |
ボルトハンドルのコッキング時の角度が大きすぎるので、その改善です。90度起こすとスコープに手が当たるし、連射速度も遅い。そこで、ハンドルの矢印のところにドリルを当てて窪みを作りルーターで閉鎖側のエッジをならします。ボルトノブの溝には矢印の部分にプラのスペーサーを入れています。こうするとハンドル角度を60度くらいに抑えられ、操作性が格段に向上します。 マウントベースは当初、マルイ純正の物を使っていましたが、どうも着弾点がおかしい。で、よーく調べてみたらマルイ製ベースはリングの爪と噛み合うエッジの部分が一般的な規格より若干分厚い・・・そのため、リングを固定すると少し持ち上げられて、センターがリングの固定された爪の方へずれてしまう。そのままスコープのセンターを覗くと、視野にかすかに入るコッキングピースのセンターと合っていないのが分かります。で、対処法としてはマウントベースのエッジを削れば良いわけです。が、まっすぐ綺麗に削るのも面倒だなと考えていたら・・・変な物を見つけてしまいました。サンプロXP100用のマウントベースです。これを付けられたら金を掛けずにレミントンタイプだぁ!など思いつつ合わせてみたら、おお、ネジ穴の位置が完全に一致、レシーバー外周も同寸ではないか。ただし、サンプロはレシーバー後部をフラットにしているため、ベースも後部下面がフラットです。それをグラインダーでうりゃーと削り、アールをレシーバーに合わせれば一丁上がり。期せずしてレミントンタイプ・マウントベースが出来ました。もともとXP用なのでレシーバーより少し短いのはご愛敬ということで。このマウントベース、そこそこ重量があるため、バランスがとても良くなりました。 |
基本的には、良く出来たレシーバーとストックの接合方式です。が、量産品ゆえの個体差が出てしまいます。私のものはチャンバーブロック部分が少し浮いている感じだったので、0.3mmのプラスチックの薄板に穴を開けたものをチャンバー固定部分に張り付けました。これでベディングはバッチリです。 ただし、この加工、やりすぎには注意してください。チャンバーブロックを浮かせすぎると給弾不良がおこる場合があります。その場合、チャンバーブロック内部にあるマガジンのリリースにあたる出っ張りをプラリペアなどで嵩上げしてやれば解消できます。 |
以上のように手を入れた結果、ゲームツールとしては文句無い出来になりました。30mまでならヘッドショット頂き!といったところでしょうか。数値的な精度を出そうと一時期30mグルーピングも真面目に取っていました・・・が、最近は全然やってません。なぜなら、30mでの結果が良くてもゲーム時に弾道特性からかえって使いにくい場合も良くあるんですよねぇ。ゲームでは有効射程のちょっと先を撃つ必要も出てきますが、的撃ちではその辺の使い勝手を数値化するのは難しいかと。やはり、的撃ちと人を撃つのは別物っていうことで、最近は割り切ってます。
ここで自分なりに弄り倒した感想などを言わせていただくと・・・。このVSRという銃、基本的には良く出来ています。かなりいい加減に組んでもちゃんと動くし、それなりに当たります。既存の銃の構造的に弱いところや摩耗し易いところには各々対策がとられており、通常使用であれば耐久性も充分あります。ただし、上記の点を実現するために少なからず犠牲になっている点もあります。外観の面では同じレミントン系のサンプロに比べてデザインがかなりダサいです。特にアウターバレルのブルバレルともテーパーバレルともつかない半端な太さと長さはスポーターライフル好きにとっては大減点です。一方、内部機構では先行するAPS2の操作性や耐久性に難があったところをそつなく改善していますが、肉厚チャンバーラバーが物語るように、良く言えば包容力のある、悪く言えばかなりラフな作りになっており、一定以上の精密さを追求するのが難しい構造になっています。良しに付け悪しきに付け、マルイというメーカーの性格が忠実に反映された製品だと言えるのではないでしょうか。mm単位でしのぎを削る精密射撃にはあまりお勧めできませんが、ゲームで使い倒すにはもってこいの一本だと思います。 追記:このVショート、弄り倒されたあげくにドナドナされました。南国・沖縄で活躍しているようです。 |