作品名: Man in the Saddle -


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お名前: 44-40   
ランドルフ・スコット版「金色夜叉」。当然スコットが貫一、お宮はジョーン・
レスリー、富山はアレクザンダー・ノックス。もちろん西部劇だから、結局は
強引にに土地を買い占める大牧場主(ノックス)対小牧場主(スコット)との
腕づくの争いになり、スコットが高利貸になって復讐するわけではない。
スタンピードや銃撃戦や殴り合いに満ちた、スコット・ブラウン・プロの諸作
のひとつ。

この映画の白眉は、アンドレ・ド・トス監督の映像美だと思う。彼ならではの
色彩感覚に満ちた、陰影に富む映像が横溢する。たとえば大牧場主の邸宅内の、
ロウソクの灯に照らされた居間や、光と影のコントラストがはっきりした酒場
の照明などが印象深い。特に前者はヨーロッパ映画を見ているようだ。尾根を
疾走する一頭馬やスタンピードは薄闇の中に描かれる。全体に薄闇のシーンが
多いのも特徴だ。ド・トスの「影」は不思議と色彩を失わない。

結末でお宮は、結局富山に忠誠を尽くし、スコットは別の女(エレン・ドルー)
と去ってゆく…

他の出演は、若き日のジョン・ラッセル、キャメロン・ミッチェルなど。
1951年製作、日本劇場未公開作品。そういえばテネシー・アーニー・フォードが
劇中にまで出てきて、テーマソングを歌っている。
[2005年9月25日 15時26分57秒]

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