作品名: ネバダ決死隊 - |
下の書き込みをしてはみたが、どうにも他の作品とごっちゃになっている 気がしたので、買った直後に一度ざっと見たきりしまったままだった輸入版 DVDで見直してみた。 やっぱりごっちゃになっていた。特に前半は完全な勘違い。グリーンベイさん の言うとおり、なかなかの出来栄えの作品だった。後半の画面処理も思った ほどのつたなさでもなく、少なくとも緊張感は十分持続している。台詞もいい。 低予算西部劇の80分前後の枠内にまとめたのが項をそうしたように思う。 リメイクなんかしたりすると、しまりがなくなって魅力半減になりそう。 ランドルフ・スコットの西部劇は、多作なうえ出演者やロケ地が似たり 寄ったりで、スコットの皮のジャケットも同じだったりして、すっかり混乱 してしまった。大変申し訳ない。 グリーンベイさん、どうかお許しください…[2005年9月22日 20時51分34秒]
下でグリーンベイさんがほめているので、へそ曲がりの私は少しけなそう。 脚本・監督のロイ・(多分)ハギンズはもともと物書きだから、監督作品は これくらいしかない。それがすべてを決してしまったように思う。餅屋は 餅屋である。「拳銃無宿」のジェームズ・エドワード・グラントなどの数少 ないすばらしい例外を除いて、物書きの監督作はしばしば映画的な冴えに 欠ける。この作品も例外にはならなかった。 前半の活劇と後半の密室劇は好対照を成すはずなのに、活劇はギクシャク して生き生きとせず、密室劇はドタバタする割には緊迫感に欠ける。 1ページずつ折り目正しくページをめくっていくような展開だ。画面の処理 も手際が悪く、たとえば誰がどう撃たれたのかはっきりしなかったり、夜陰 や雨も生かされていない。だから今一歩のめり込めない。演者は好演なので とても惜しい。あるいはみんなで不慣れな監督を支えようとがんばったのか。 グリーンベイさんが言うように、せっかくこんなにドラマチックな要素に 満ちたすばらしい脚本なのに、結局最後まで生かされずじまい。ロイ・ハギンズ は、ご存知とは思うが、デビッド・ジャンセンの「逃亡者」の脚本で有名であり、 ハリソン・フォードのリメイクにも携わる有能な作家・脚本家なのだが、これ 以降監督作がないのがうなずける結果に終わってしまった。バッド・ベティカー だったらどう撮っていたか、あるいはアンドレ・ド・トスならどうなったか? いっそハワード・ホークスだったら… そんな想像をめぐらせながら見るのも また一興か。 とは言え、スコット&ブラウン・コンビによるラナウン・サイクルは、意気軒昂 として低予算西部劇を量産し、いくつかの名作も残した。その高い志はこの作品 からも十分に感じられる。 最後に… この作品はアメリカではDVD化され、しかもリージョンALLで日本語字幕 までついている。取り寄せることができれば、日本でもご覧いただける。[2005年9月17日 19時59分59秒]
この作品は、一連のランドルフ・スコット西部劇にあって、アベレージを かなり超えた出来栄えではないかと思っている。その一因に,スコット・ ブラウン・プロの制作でも分かるようにスコットの思い入れの程が窺える。 又、脚本・監督がハードボイルド探偵小説家ロイ・ヒギンズが当たってい ること・・・異色である。 まずスコットの南軍少佐が、部下と共に、北軍の金塊輸送車を襲い成功する。 が、南北戦争は一ヶ月前に終結したことを知り困惑する・・・。しかし、この 襲撃が、事情を知った上での上官の企みと分かり、上官はスコットの部下の リー・マービンに殺される。・・・スコットは金塊を南部の復興のために 使おうとするが、自警団くずれの無法者が追ってくる。はたして逃げ切れる か・・・途中、ドナ・リードが乗った駅馬車に出会い合流する。一行は 駅馬車の小さなステーションに逃げ込む。そこからラストまで包囲戦が続く ・・・。内部では、マービンがドナ・リードに欲情しスコットと対立したり 駅舎の管理人をしていた、夫と息子を戦争で失った女に、スコットの部下の クロード・ジャーマン・ジュニアが恋心を抱くだの、、、立体的にストーリーが 絡み合ってアクションとサスペンスの面白さはB級作品とは言えない一本である。 手元に、53年に公開当時のプログラムがあるが、スコットとドナ・リードの 写真が表紙を飾っている。 余談になるが、ドナ・リードは小柄ではあるが、スタージェス監督作品「六番目の 男」(56)のスチール写真に見るに、上質のブーツを履いた姿は、格好よく、 凄くチャーミングである・・・。[2003年11月16日 0時48分44秒]