作品名: 片目のジャック -


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お名前: ウエイン命   
ブランドの名誉のために一言。
銃を撃つ瞬間に眼をつむるのは必ずしもブランドが未熟だからではありません。むしろ、つむらない
人の方が少ないんじゃないでしょうか。
例えば、早射ち名場面ベストスリーとでも呼びたい「平原児」でクーパーがゴッドハンドの如き早射
ちを披露するシーン、
「シェーン」でA・ラッドが子供に請われて模範演技を見せるシーン、そして「荒野の七人」でマク
ィーンが抜き射ちで2発、半回転して1発で口火を切るあのシーン、この錚々たるメンバーが全員、
発砲の瞬間、眼をつむってますよ。共通点はワンカットで抜いて射ってることですね。
逆に、つむらない方の代表がH・フォンダ、K・ダグラスなど。私「ワーロック」の欄に「ガン捌き
が演技の1つであることを最も感じさせるのがフォンダ」と云う意味合いのことを書きましたが、そ
んなところにも現れているのかも知れません。
三橋達也はクレー射撃ですからつむらないのは当たり前ですよね。自分でもいつ引き金を引くことに
なるか分からない西部劇の早射ちと一緒には出来ないと思いますヨ。現に、やはり「シェーン」でパ
ランスがE・クック・JRを射ち殺すシーンなど、予め発砲の瞬間がわかっているケースでは映画で
も殆ど眼はつむってませんよ。「捜索者」でウェインが向こう岸のコマンチを射つときの眼を見てく
ださい。普段より大きく見開いています。三橋達也と比べるならこれでしょ。う。
話は違いますが、私はあの場面、ブランドには左手で練習して欲しかった。中学の頃初めて観て、
「グシャグシャに潰されたにしてはえらく治りが早いし、治ったら前と同じように射てるようになっ
たんでは意味ないじゃんと思いましたがネー。
[2006年7月30日 10時14分23秒]

お名前: 老レンジャー   
 私は基本的にはこのBBSには好きでない作品については書かない事にしています。その作品
の御ひいきにとっては面白くないだろうと思われるし、以前、ファースト書込みがほめてなか
ったのでつい不用意に作品に突っ込みを入れたら、後味の悪い事になったからです。この作品
は両方の意見が記されているので、許されるかなと甘く考えています。
 何を描いたかがよく問題にされますが、如何に描いたかも重要と思っています。本作品では
如何に描いたかは成功していると思えません。マーロン・ブランドの演ずる人物像も演出も優
柔不断で長過ぎました。1時間はブランドの美人感あるいは性癖に付き合わされている感じ。
単純な勧善懲悪より、より人間をリアルに描く意図はいいのですが、そこから何か感動を与え
るものが出てきたかと云うと疑問です。又凡そ西部劇ですから、西部劇固有のアクションの魅
力に応えて欲しいのですが。これも疑問です。(海辺のロケは美しく、通常の西部劇らしくな
い点が成功していた)
 以下はもっと私の偏見です。
 射撃の愛好家三橋達也が昔「銃を撃つ瞬間、どうしても眼をつむってしまう癖の人がいる。
そういう人は銃を扱うのに適していない」と言う様な事を言っていました。「片目のジャック」
公開当時のコマ撮り写真にブランドは眼をつむってバッチリ写っていました。それで私はブラ
ンドはガンマンに不向きと決め付けてしまいました。
 私は鼻の大きい俳優、カール・マルデン、ジャン・ギャバン、ジーン・ハックマン、ジョン・
ラーチ等が余り好きではありません。鼻の大きのは何とかで、多分劣等感からだと思います。
 本作品や「エデンの東」によると、モントレーはティモシー・ケリーがのさばる嫌な町です。
 私の本名にある「克」の字はデパート等で「克服」とか「克己」で説明しても中々通じませ
んでした。このタイトル歌を克美しげるが唄っていた頃は彼の名前で通じて便利だったのです
が、事件を起こして又元に戻りました。
[2006年7月6日 19時41分40秒]

お名前: ウエイン命   
「あしゅらさん」、その主題歌と云うのは、(かなり怪しいですが…)
 o'one-eyed Jack road manly(?) in the the hill of the blazing sun…で始まって、さびが
 「Beware of the one-eyed Jacks especially if the one.
  one-eyed Jacks are deadly even when they smile.
  never trust a one-eyed Jacks with old-cold heart of stone.
  he will only show one-side you for his soul is devil's own.  」
と云うやつでしょう。
45年くらい前のことですので歌手の名前も思い出せませんし、歌詞もうろ覚えですが、2001年の「ノ
スタル爺」さんの書き込みにある克美しげるの歌の原曲(当時鹿内たかしと云う歌手がいて彼は英語
で歌ってました)で、テンポがいいし、私も昔ドーナツ盤を持ってて盛んに聞いてました。
でも、あれ、映画とは全然関係ないんですよ。内容も映画の筋書きと同じなので(リオ、ロングワー
ズ、ルイサと登場人物の名前まで一緒)そう思ってしまうのも無理ないですけどネ。恐らく映画を気
に入った人が作詞したんだろうと思いますヨ。
[2006年7月2日 8時38分15秒]

お名前: あしゅら   
主題歌?が私の大好きな歌の中の一曲です。
今日DVDがきたので何十年ぶりかで見ましたが音楽が入っていないのですね。
また、過去のおぼろげな記憶では刑務所で金のありかを白状させるといった
場面で片目を焼き火箸でつぶされたとばっかり思っていたのですがまったく
ちがい他の映画と混同していたみたいです。
また片目のジャックスとはハートとスペードのジャックということで
二人を善悪に関係なく対照しているのに初めてインターネットで知りました。
あと好きな歌では捜索者、荒野の決闘、真昼の決闘、荒野の七人等です。
DVD、インターネットで本当に便利な世の中になったものです。
[2006年6月8日 2時13分20秒]

お名前: ウエイン命   
ワードボンドさん、2001年の書き込みなのでもう見てもらえないかも知れませんが一応。ブランドの西部劇はアメリカ建国200年記念の大作、アーサー・ペン監督J.ニコルソン共演の「ミズーリブレイク」がありますヨ。
[2006年4月13日 22時54分50秒]

お名前: クインキャノン   
最初に追っ手に追いつめられた時、ブランドは男気を見せて、両手に弾を握って、マルデンに弾を持っ
てる方を当てさせて馬で逃げる役を譲ったのに、マルデンの野郎は約束を破って助けに行かねえばかり
か、銀行破りで盗んだ金まで独り占めしちまった。何年か経ってブランドが脱獄して来てみたら、マル
デンは町の保安官におさまってる上、今度はブランドを煙たがって、銃の台尻で右手まで叩きつぶすん
だから、生かしちゃおけねえ人でなしだよ。最後にブランドに殺られた時にゃ胸がすっとしたぜ。悪党
がやられた時、胸がすっとするかどうかってえのは、あっしの西部劇の評価基準の重要項目だから、
この写真は合格だね。まあ、筋だけ追うんならもっと短くできただろうけれど、時間をかけてじっくり
描いてるから風格も出て、見応えがあったね。

ピナ・パリセって女優さんはこの写真がデビュー作だってのに、3年ぐらいして30才の若さで自殺し
たそうじゃねえか。リタ・モレノもブランドがらみで自殺未遂だってえし、なにしろブランドは半ダー
スぐらいの自殺や自殺未遂に関わりがあるってんだから罪作りだねえ。あっしらが見るブランドは、
片目のジャックの一方の横顔だけ見ているようなもんで、スクリーンでは見えねえ方のもう一方の横顔
にゃ、ずいぶん複雑な人間性の重なった人だったんだね。
[2005年9月27日 19時10分14秒]

お名前: 終戦っ子   
続けて書き込むのはいけないことですけど、ごめんなさい。悪い保安官は、「片目のジャック」の
カール・マルデンさんがありました。題名リストの3行ほど下に、変り種西部劇の大先輩がありま
したので、訂正しておきます。
[2002年3月21日 20時31分9秒]

お名前: ノスタル爺    URL
>天涯JOEさん
 私も最初この映画を観た時、“片目のジャック”と呼ばれるガンマンが主人公だと思って
いました。(笑)
 ポスターを見ても、映画館でスチール写真を見ても片目の男なんていない。
 それで殺した後、トランプのジャックを残して立ち去るので、“片目のジャック”と呼ばれて
いるのかなあ、と考えたりしましてね。(笑)
 だって、当時ヒットしていた克美しげるの歌は、
 ♪片目のジャックも男、女の真心に
   生まれて初めて 愛を知ったのさ〜
ですからね。
 マーロン・ブランドなんて、この映画を観るまで知らなかった。
 ましてや、カール・マルデンも……(笑)
[2001年6月2日 17時41分52秒]

お名前: 天涯JOE   
グリーンベイさん。
恥をしのんで、当時どんなガキだったか告白しておきます。
まずタイトルの「片目のジャック」がトランプのカードの事だというのは、帰宅して
オフクロに聞くまで知りませんでした。
「怪傑ゾロ」や、スティーブ.リーブスの海賊モノの様に眼帯をした片目のヒーロー
か悪党が登場して、活劇を繰り広げるもんだという予想が肩透かしを食らったせいも
あったんでしょうね。
開き直って、西部{活}劇について私の屁理屈をこねさせていただければ、当時の
公民権なんかのキザシが出始めで、いわゆるインディアン討伐モノが作られなくなった
せいもあり、派手なドンパチよりこういった、ヒーロー、ヒール両方に人間臭さを感じ
させるストーリー展開が増えてきてた様な気がしますが。
私自身もモンゴロイドの自覚が出て来て、列車、駅馬車強盗がドンドン撃たれるのは
良くてもインディアン全滅するのは、抵抗を感じ始めていました。
今見れば当たり前のシナリオ展開、演出なんですが、同じ映画少年でも私の方がレベル
が低かったんです。
マーロン.ブランドとジョン.ペインを同じまないたに乗せてましたから。
でも、も一度書いちゃいますがカール.マルデンって俳優、これ一本だけで私には最高
の悪役の一人です。
[2001年6月2日 0時23分21秒]

お名前: グリーンベイ   
 天涯JOEさん・・・・今晩は。 映画少年グリーンベイと申します。
 「片目のジャック」のついての感想は、よく理解できるところです。私も61年公開時見たときの印象
 は、天涯JOEさんと同じでした。    
 ワード・ボンド先生が、この作品を取り上げられましたので、再見しました。ところが、異色西部劇と
 して言われるように、大変見応えのある作品であったわけです。当時のプログラムとか、資料に目を通
 してみますと、マーロン・ブランドがこの作品には、並々ならぬ思い入れがあったことが分かりました。
 そんな意味も含めて理屈をこねましたが、是非、再見をお薦めいたします・・・・。
 でも、天涯JOEさんは、どこかでハワード・ホークスとジョン・スタージェスを高く買っておられま
 ましたネ。「西部劇に理屈はいらない」と・・・。でも、この作品は理屈抜きでも良くできた西部劇の
 一本です。
[2001年5月31日 23時1分51秒]

お名前: 天涯JOE   
グリーンベイさん、ワードボンドさん、皆さん、おばんです。
「片目のジャック」は「友情ある説得」と共に、私が少年時代に見た西部劇で
最も退屈した映画なんです。
但し、あくまでも当時B級ワクワクのガキが受けた印象です。
製作に至るまで相当トラブった様ですね。脚本は サム.ペキンパーが書いて
いて、やはりトラブルで名前がタイトルに載らなかった一件もあったそうです
が、それにしては何故か重たーい作品ですよね。
カール.マルデンやベン.ジョンソン、特にC.マルデンの屈折した役どころ
は好演だと思うんですが、やはりあの重たさは マーロン.ブランドのキャラ
と演出の運びなんでしょうか。
当時、オフクロが奮発してくれたロードショー入館で(神戸新聞会館でした)
せっかくの親子外出だったんですが。
ま、いま見直せば全く違った印象かも知れませんね。
いわゆる、風来坊、保安官、悪ボス、手下、といったB級少年の持っていたイ
メージのパターンに全くハマっていませんでしたから。ヒロインもです。
[2001年5月20日 0時52分30秒]

お名前: 柴田 範房   
グリーンベイさん、こんにちは!
やっと本題に戻ってきましたね!私はこの映画が「スクリーン」誌で話題になった頃
スタンリー・キューブリックについては、カーク・ダグラスの「スパルタカス」を観
ていたくらいであまり知りませんでした。その後「2001年宇宙の旅」や「シャイ
ニング」などの名作で映画史上に残る伝説的な名監督になったわけですが、「片目の
ジャック」の当時は、それほどの大物監督とは思っていませんでしたので、正直なと
ころ監督がブランドに代わって良かったなと思っていました。今となっては、キュー
ブリックの西部劇もちょっと観てみたかった気もします。でもこのブランド唯一の監
督作品はよくできた作品だと思います。西部劇のジャンルに入れるより、ドラマに入
れた方がいいのかもしれませんね。当時の映画評論家がなぜ、あまり評価しなかった
のかが今でもよく分かりません。
[2001年4月22日 14時10分16秒]

お名前: グリーンベイ   
 「片目のジャック」から「荒野の渡り者」に話題がそれましたので元に戻します。
 この作品は、当初、監督はスタンリー・キューブリックの筈だったのですが、ブランドと意見があわず
 結局、ブランド自身が監督することとなった作品です。しかし、仕上がりは、監督第一作とも思えぬ
 演出は見事と云う他はない。これほどの作品でありながら、ワードボンドさんの解説にあるように
 一般的にはあまり評価はされなかったと・・・。双葉十三郎氏も、「海岸が沢山でてくる西部劇」と
 一口に片づけている。残念です。私はもっと評価されて然るべき作品だと思っている。単に復讐劇と
 云ってしまえばそれまでだが、原作チャールス・ニーダーの「銃を挙げろ」を、ブランドは敢えて
「ONE EYED JACKS]として、本当の顔を隠した人間の二面性を描き切ろうと題名に拘っ
 た、彼の隠されたモチーフを理解してあげたい。
 美しい画像を次々に押してくる演出も斬新だし、西部劇としての諸要素も十分に盛り込まれている。
 キャストに触れれば、ブランドとマルデンは別格として、ベン・ジョンスンも脇役として好演。女性陣
 ですが、カテイ・フラドの、最初から夫(マルデン)を信じ切れないでいる妻の目の動き、その娘、
 ピナ・ペリサー(ブランドと純粋な恋に落ちる)の芯の強さと清潔感が光る。この役はただ美しいだけ
 の女優では収まらない。名キャストと感心する。
  この作品を、ただの西部劇としてではなく、題名に象徴的に隠された意味を頭に置いて見ると、味わ
 いがグット深まる見応えのある傑作西部劇であることに気づかれるでしょう。再見をお薦めします。
 (レンタル可能です)
[2001年4月21日 14時57分12秒]

お名前: marineflat   
皆さん、今晩は
『荒野の渡り者』、何となく記憶があります。荻マサヒロの月曜ロードショーで放映されたと思います。
フランコ・ネロがコットンの娘婿、ロバート・ミッチャムの息子もコットンの息子役で出ていたと思い
ます。コットンの息子や甥達が二手に別れて戦ったのですよね。確か。
そのようなマカロニがあったのは憶えていたのですが、題名は忘れてしまい、グリーンベイさんのレス
で思いだしました。音楽はだれだったのか憶えていません。
[2001年4月19日 23時48分6秒]

お名前: ノスタル爺    URL
『荒野の渡り者』はマカロニ・ウエスタンですよ。
製作者がイタリアのアルヴァロ・マンコーリで、後年マカロニのスターとなるフランコ・ネロも
出演しています。

それはそうと、『片目のジャック』は少なからずマカロニに影響を与えていると思いますよ。
『二匹の流れ星』では海が出てきますし、
『続・荒野の用心棒』では、主人公が両手をライフルの台尻で潰されます。
『続・荒野の1ドル銀貨』では右手が使えなくなった主人公がブランドと同じように拳銃の
練習をしますからね。

ジョニー・バーネットが歌う「片目のジャック」もカッコ良かったですね。
※日本では克美しげるが歌ってヒットしました。
だけど、映画の中では使われていないんですよ。
主題歌のカッコよさにシビれて観に行ったのに、出てこなくてガッカリした記憶があります。
[2001年4月15日 19時35分53秒]

お名前: グリーンベイ   
 リトルジョンさん・・・・・今日は。グリーンベイと申します。「荒野の渡り者」この作品は、れっき  とした西部劇です。アルバート・バンド監督で、キャストは、ゴードン・スコット、ジョセフ・コット 
 ン、ジェームス・ミッチェルなどです。本当に、デレクターは、このような作品を取り上げるとは、
 異色と云うか興味があります。次にどんな作品を取り上げたのか・・?。手元にビデオは有るのですが
 資料が見あたりません。おそらく劇場公開はなかったのでは・・・?。
 頑固親父(コットン)のため、名門の牧場とその家族が滅茶苦茶になるお話。長男(スコット)が、
 南北戦争から帰ってきて名門牧場を建て直す。全体の調子がマカロニ・ウエスタン調の作品です。
[2001年4月12日 18時12分32秒]

お名前: リトルジョン   
ワード・ボンドさん、グリーンベイさん、さっそく取り上げて下さり有り難うございます。
私自身は昭和46年ゴールデン洋画劇場で放映された時に一度観ただけなのですが、30
年たった今も海の出る西部劇として不思議な印象が残っています。
海も健康的なブルーでなく、暗く深いブルーで全篇に痛々しい雰囲気が漂っていたような
気がします。
当時、私は新聞(中日新聞)の映画紹介記事をスクラップしており今も手元にありますが、
このゴールデン洋画劇場という番組は記念すべき第1回放映作品に「エルダー兄弟」を抜
擢しています。番組ディレクターはちょっと変わった西部劇ファンだったのかな。
それとスクラップ帳を見ていてちょっと気になることがあります。中日新聞芸能欄の無記
名記事で「テレビで洋画大当たり ドラマ寄せ付けず」という記事に中に昭和44年から
始まった月曜ロードショーの最高視聴率をマークしたのは「荒野の渡り者」とありますが
これは一体何でしょう?そもそも西部劇なのでしょうか?
[2001年4月12日 0時58分18秒]

お名前: ワード・ボンド   
グリーンベイさん、こんにちは!
レスありがとうございます!
確かにこの映画は西部劇のスタイルはとっているものの、何かシェ−クスピア劇でも
見ているような印象がありましたね。また、グリーンベイさんがおっしゃるように、
公開当時「片目のジャック」というタイトルに込められた意味について、多くの映画
解説者がいろんな解釈を加えていたことを思い出します。原題の「One Eyed Jacks」
と複数型になっている意味は・・・などと。マーロン・ブランドはストラスバーグの
アクターズ・スタジオで訓練を受けた、いわゆる「メソッド・アクター」の代表選手
ですが、ジョン・ウェインを始めとする伝統的西部劇スターたち、つまり”ネイティ
ブ”なアクターとは、演技の考え方で相容れないものがありました。TVシリーズの
「幌馬車隊」で隊長役のワード・ボンドと斥候役のロバート・ホートンが、この演技
論の違いで反目していたエピソードを思い出します。
[2001年4月11日 16時7分25秒]

お名前: グリーンベイ   
 ワード・ボンドさん、リトルジョンさん・・・・今晩は。
 「片目のジャック」いよいよ登場しましたネ。この作品は、現代西部劇としても、また制作時から多く
 の話題を呼びました。
 スタンリー・キュービリックが二日の撮影の後、映画を離れます。ブランド自ら監督を務めます。
 また、長い製作日数と膨大な制作費を投入した異色作でもあるが、本当に大作と云って良いでしょう。
 映像も美しく、特に背景に大草原の代わりに、大海原を見せてくれました。
 ワード・ボンドさんもご指摘のように、オスカーを辞退したブロンド。やわでない、したたかな哲学の
 持ち主と推測します。考えるに、この作品は、「復讐劇」ですが、単なる西部劇と見てはならないので
 は・・・と思います。「片目のジャック」と云う題名の示す通り、二人の旧友の関係に目を据え人間の
 内面に綿密に迫っている。・・・一人は無法者(ブランド)であるが誠実さを持った男、一人は、落ち
 着いた町で(マルデン)保安官を努めているが、弱さと偽善を暴露する・・・。
 トランプのハートとスペードのジャックは片目で、ダイヤのジャックは両目と云うことで、この題名に
 シンボライズされている。この作品は、西部劇という型を借りて、マーロン・ブランドの哲学を、堂々
 披瀝したいという情熱を理解するところに価値を見いださなければと思っている。
 
[2001年4月10日 23時39分42秒]

お名前: ワード・ボンド   
リトルジョンさん、初めまして!ワード・ボンドと申します。
「友情ある説得」のBBSで「片目のジャック」に触れておられましたので
僭越ながら取り上げさせて頂きました。
この作品は61年の公開当時、マーロン・ブランド初の西部劇、そして初監
督作品として話題になりました。私は結構面白かったのですが、一般的な評
価はそれほど高くなかった記憶があります。60年前後と言うと、伝統的西
部劇が、最後の花を咲かせていた頃で、この異端児の作品が評価されるには
まだ、ちょっと早かったのかなと思います。いわゆる復讐劇ですが、キャス
ティングにブランドらしさが出ています。相棒(と言ってもいい)カール・
マルデンや、ベン・ジョンソン、カティー・フラドー、スリム・ピケンズ、
イライシャ・クック・ジュニアなど、いかにもブランド好みの役者が脇を固
めています。特にマルデンは「ネバダ・スミス」の時と同じくらい良い味を
出しています。ブランドは結局、その後、西部劇出演は「シェラマドレの決
斗」しか無かったと思いますが、西部劇ファンとして忘れてならないのは、
72年のアカデミー賞で、「ゴッドファーザー」で得た主演男優賞を受賞拒
否した理由が、インディアンに対する差別への抗議だったという点です。
[2001年4月10日 15時46分16秒]

※この作品についての発言をどうぞ。
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