「明日なき追撃」がカーク・ダグラスのラスト西部劇では寂しいと思いデータ・ベースを
見るとTVムーヴィ「一匹狼・荒野の対決」あげられていた。それで1991年録画ビデオを見た。
スティーヴン・ヒリヤード・スターン監督、K・ダグラス、ジェームズ・コバーン共演の
1984年の作品である。
時代が変りつつある西部。かっての名うてのガンマン、K・ダグラスは通りすがりの町で
のポーカーの争いから、脚を撃たれ意に反して保安官を撃ち殺してしまう。そして女優を
人質にホテルに篭る。手が出せない町の人は、昔、倒した相手の悪夢にアルコール漬けに
なっている元保安官のJ・コバーンを雇う。宿命の対決は如何に。原題が“Draw!”です
から想像つくと思いますが。
時代と合わないオールド・タイマー、老ウェスタナーにピッタリのテーマですが、どこが
新しい時代か、どこが古き良き時代かと思ってしまう等出来はもう一つでした。
K・ダグラスは今までの西部劇のかっこいい場面を俺はこんな事出来るぞ得意そうに演っ
ている。暴走馬車への飛乗り、馬車から馬への飛び移り、飛箱式の馬への飛乗り、銃を
ヒョイヒョイと投げ、クルクル回すボーダーシフトやガンスピン、プラス68才(電卓で
計算済み)とは見えない全裸等々、と本人は楽しそうなんですけど。
J・コバーンは「キャット・バルー」のリー・マービンの如く、ボロボロのアル中からピ
シッとしたシェリフへの変身振りに流石と思わせる。
まだ存命なので遺作ではないが、ジョン・ウェインやランドルフ・スコット、ジョエル・
マックリーのように最晩年の作品に恵まれるのは難しいようです。
放映時のTV欄では「一匹狼・荒野の対決」ですがallcinema ONLINEには「ザ・グレー
ト・ファイター 」、「カーク・ダグラス対ジェームス・コバーン/一匹狼・荒野の
対決 ドロー!(TV)」のタイトル名が掲載されています。
[2004年1月20日 20時10分52秒]