作品名: 国境のかなたに明日はない -


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お名前: 44-40   
ロバート・ミッチャムはこの映画でテーマソングも歌う。彼は音楽好きで
カリプソのレコードまで出している。ピアノも弾き、作曲もし、彼の作った
オラトリオは、チャイニーズ・シアターでオーソン・ウェルズの指揮で
上演されたこともあるらしい。

彼は家でも歌を唄ったりピアノを弾いたりして、子供の面倒をよく見たという。
彼がハリウッドスターには極めて珍しく、一度も離婚しなかったのは、ひとえ
に子供たちのよき父親であり続けたからだ、と他ならぬ彼の妻が告白している。

ミッチャムは平和な家庭生活と相容れない役を演じるとき魅力を放った。
それを求めながら手に入れられなかったり、失ったり、奪われたり、あるいは
時に悪役としてそれを脅かす側に回っても、強い印象を残した。しかし、
キャリアの後半になって、そのような役から徐々に背を向け始める。ちょうど
この作品のあたりからだ。

「世間に唾するような映画には出たくない」、そう言って彼はこの後「ダーティ・
ハリー」を蹴っている。世間のイメージより、己の心意気を取り始めたのだろうか。
リベラルな彼が、タカ派の権化ジョン・ウェインに忠誠を尽くしたのは、息子の
クリスがウェインにかわいがられていたからだと察することもできる。そんな風に
考えると、この小品は心地よい。ラストで、モンローとは比べるべくもない
ディッキンソンと、「帰らざる河」の露骨な焼き直しを演じたことも、少しは許せる
気がしてくるのだ。
[2004年8月12日 20時41分23秒]

お名前: コルト45   
この映画は確か映画館で見た記憶があるのですが最初の将軍暗殺シーン以外は
まったく記憶にありませんでした。ノスタル爺さんが書かれたように久しぶり
に本格的な西部劇を堪能しましたが惜しむらくは悪役が少し物足りません。
ロバート・ミッチャムと五分に渡り合えるようなキャスティングだったらもっ
と見応えがあっただろうと残念です。ラストはロバート・ウオーカーに任せて
町を去って行きましたがあんな頼りない保安官で大丈夫なのでしょうか。
でもミッチャムというのは実にテンガロンハットが似合うスターですね。彼が
登場するだけで西部劇の香りが漂って来ます。息子のクリス・ミッチャムも父
親以上のスターになるかと期待していたのにいつの間にか消えてしまいました
ね。バート・ケネディ作品では「夕陽に立つ保安官」がジェームス・ガーナー
の快演とともに忘れられません。

グリーンベイさんの書き込みを読むと見事に私の映画体験と重なります。同じ町
にいたらきっと何度も映画館で顔を合わせたことでしょうね。ただ春の目覚めは
グリーンベイさんのほうが早かったようで女優に関してはとても敵いません。
[2002年8月22日 19時40分25秒]

お名前: グリーンベイ   
 ノスタル爺さん・・・お久しぶりです。バート・ケネデイは、64年に「モンタナの西」を撮り、
 「大列車強盗」(73)まで、9年間に13本西部劇を発表してます。60年代後半は、ニュー・シ
 ネマだの、ポスト・ウエスタンと騒がれたが、概して線香花火に終わり、一方、マカロニの登場と
 なりました。これも又、違和感があり僕には馴染まなかった・・・。正直、本編は紹介されないだ
 ろうと信じてたの矢先、何とも嬉しい限りです。往年の西部劇スター・ロバート・ミッチャム・・・
 懐かしかった。先生の仰る通り、オーソドックスなあまり、むしろ新鮮な作品にうつりました。
 71年には「エル・ドラド」(70)、「100万ドルの血闘」(71)など公開されています
[2002年8月13日 0時32分38秒]

お名前: ノスタル爺    URL
仇敵を追う旅の途中で、シェリフのケイン(ロバート・ミッチャム)は、カードのいかさまをした保安官
を射ち殺した若者・ビリー(ロバート・ウォーカーJR)を助ける。そして、二人がやってきた町は、以前
ケインが保安官をしていた町で、この町で息子をならず者に殺された因縁があった。
 やがて、仇のならず者が現われるが、それはビリーの友人(デビッド・キャラダイン)の父親だった……
 ベテラン・ガンマンとヤング・ガンマンの友情物語。
 ロバート・ウォーカーJRとデビッド・キャラダインが、メキシコの将軍を暗殺する出だしからバート・
ケネディの演出は冴えており、彼の作品では出来の良い部類に入りますね。
 1971年に日本では公開(製作は1969年)されており、アメリカン・ニューシネマのような邦題
ですが、型通りに物語が展開するオーソドックスな西部劇です。最後の戦いで悪党を倒し、勝利を
おさめた主人公は、恋人と町を去って行く……。 ロバート・ミッチャムの恋人になるのがアンジー・
ディキンソンですが、自慢の脚線美をたっぷり披露してくれて満足、満足でした。
 蛇足ですが、主題歌の「ヤング・ビリー・ヤング」をロバート・ミッチャムが歌っています。
[2002年8月11日 19時14分59秒]

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