作品名: 西部の無法男 -


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お名前: クインキャノン   
 小品だけど小気味よくて忘れられない写真だから、最近またDVDで見たよ。半世紀前に映画館で見
た時にゃ、騎兵隊に拘束されてたリンゴゥが何で大詰めの撃ち合いに現れたのか、それに悪大牧場主の
プロクターが、自分じゃ銃を取って撃ち合っちゃいねえのに、どうして口から血を流して死んだのかっ
て、この二つがよく分からなかったんで、そこんとこをもう一度見たいって気持ちだったんだよ。

 まず、始めの、リンゴゥがなぜ撃ち合いに来られたかってわけは、やっぱしはっきり説明はされてね
えけど、撃ち合いの後に現れた騎兵隊隊長のプライス大佐とリンゴゥが、「お前はこれからは食事の時
も手錠のままだぞ」、「イエッサー!」なんてやりとりしてたから、どうも食事の時に手錠を外して貰っ
たリンゴゥが脱走したらしいね。ただ、想像するに、プライス大佐は承知の上で主人公を逃がしたんじゃ
ないかって思うよ。騎兵隊は都合よく一件落着の後に町に入って来て、リンゴゥを見つけても別に驚い
た様子でなかったし、リンゴゥは再逮捕される時に騎兵隊員で弟のマイク中尉に、「面倒をかけて済ま
なかった。だが、こんなことはもう起きない」なんていってたからね。その前に、悪党どもが主人公を
捕まえて騎兵隊に突き出した時、プライス大佐は「軍隊は民事に介入しない」って盛んにいってたし、
どうもプライス大佐は一時的にリンゴゥを解放してごたごたの始末をつけさせようってんで、腹芸を見
せたんだろうと思うよ。弟のマイク中尉もそうしてくれるよう隊長に懇願したろうし。

 悪いボスのプロクターの死因は、今度見てはっきりしたね。リンゴゥの撃った弾が当たったんだよ。
広場に現れたリンゴゥは悪党どもに、「銃を捨てろ!」って捨てさせる。雇われガンマンのダンサーは
これに応じないで、リンゴゥと差し向かいで撃ち合う。ダンサーが撃たれて倒れたの見た悪党の一人が、
地面に捨てた自分の短銃に飛びついて、地面に伏せたままリンゴゥに向けて撃つ。この弾がリンゴゥの
肩をかすめてかすり傷を与え、リンゴゥはとっさに2発ほど撃ち返す。この時、地面に横になって撃っ
た悪党の位置が、ボスのプロクターの足許だったんで、リンゴゥが撃ち返した弾の一つがプロクターに
当たったんだよ。リンゴゥ自身が大佐に、「俺が2人殺した」っていってたからね。結果的には、主人
公は、悪党のボスとはいえ丸腰の人間を撃っちまったんだけど、まあ、乱戦で余裕のない状況だし、
なにしろ悪いボスには死んで貰うんでなきゃ話の収まりがつかないから仕方ないやね。

 西部劇の脇役にゃ、貫禄があまりなくて悪党の子分しかやらない人と、逆に恰幅がいいもんだから子
分じゃおかしくて、変な言い方だけど親分しかできない人がいるね。この写真でプロクターをやったグ
ラント・ウィザースなんて人はそうだろうし、いろんな西部劇で悪役をやってるのを見たアルバート・
デッカーなんかもその部類だろうって思うよ。だけど実生活じゃ、この二人とも自殺して亡くなったん
だね。画面じゃふてぶてしい偉丈夫に見える人にも、他人にゃ窺い知れない悩みがあるんだね。
[2005年12月30日 19時26分0秒]

お名前: ポルカドット   
 先日の書き込みに、うっかり「最初にマクベスの台詞か何かの引用」と書きましたが、「マクベス」でなく「ジュリアス・シーザー」のつもりでした。この映画、もう一度見たいものですね。
[2005年9月19日 19時55分39秒]

お名前: クインキャノン   
ワイヤット・アープはこの映画を見て、ボッブ・スチールが野営地で見張りに立っているカウボーイに
因縁つけて撃ち殺すとこに感心して、「墓石と決闘」に出た時、クラントンの子分のジョン・ヴォイト
だったかを挑発して撃つのに応用したんじゃなかろうかね。
[2005年9月5日 21時49分39秒]

お名前: ポルカドット   
 ビル・エリオットについては少々埃っぽくて伊達さが足りず、私としては別に悪くは思ってはい
ないものの、ファンというわけではなく、エリオット作品は確かこれだけしか見ていません。しか
し、この映画は傑作と思います。私などが見て楽しみたいと思う西部劇とはこういうものです。

 何しろ観覧が半世紀前なので、記憶違いかも知れませんが、最初にマクベスの台詞か何かの引用
があって、低予算作品に似合わず格調高く始まったような気がします。

 終幕の対決場面も、数ある西部劇の中で屈指の出来栄えと思います。単に早撃ち同士の腕比べと
いうだけでは十分に興味をそそられるとはいえず、忠臣蔵の吉良上野ではないが、敵役に対する観
客の反感が頂点に達していることが感興を増すでしょう。その点、この映画のボブ・スティール氏
の憎々しさは期待を裏切らず、彼が倒されたのを見て胸のすく思いでした。

 ボブ・スティールも、トム・タイラーと同様、若い頃はいろんな映画に主演したスター俳優だっ
たというから、そういう作品をちょっと見てみたい気がしますね。
[2005年9月1日 22時55分3秒]

お名前: はせべ ひろし   
ウィリアム・エリオット主演の映画のポスターを、風呂屋に頼んでもらったり、街頭に貼ってあるのを、友達に夜ひっぺがしてきてもらったりで、何枚か持っていたのですが、上京したあと、実家でゴミとして捨て
られてしまいました。グリーンベイさんは、今でもお持ちでしょうか。本物でなくていいのですが、実物大
のカラーコピーが今では鮮明にできますので、だれかカラー・コピーをして、コピーをお譲りいただけませんでしょうか?とくに、「西部の無法男」か「テキサス警備隊」がほしい。なにせ、スーパー・オールデイズのものですから、市場性がなく、そんな、催しに出かけても、まず見当たりません。あのころ、あんなに
超満員だった映画館に通った人たちは、今どうしているのでしょうか。もう、お宝は、ゴミになっているのでしょうか?
[2003年7月15日 12時11分48秒]

お名前: グリーンベイ   
 はせべひろし さん・・・今日は。   映画少年グリーンベイと申します。
 ウイリアム・エリオット西部劇の紹介ですネ。涙が出るほど嬉しい限りです。ボブ・ステール覚えて
 ましたか。しかし、ヒロインとしての相手役アドリアン・ブース記憶に御座いますか。「テキサス警備
 隊」でも共演していました。チャーミングでしたね。床屋さんからポスターをもらってきて,
 暫く壁に貼って眺めてました。とにかく相手役の女性は皆素敵でした。キャスリン・マクロード、マリ  ー・ウインザーなど。エリオットに付いて言えば、西部劇スターの中で、とにかく格好良かった。コス
 チュームは完璧でした。この作品の他、「拳銃の嵐」「西部の覆面男」「西部の怒り」など51年代に
 続々公開されました。小さい頃から少し絵心があった自分は、このエリオット西部劇を原点に据えて描
 いています。この作品は、1881年ユタ州を舞台に無法者リンゴーが町の悪人を一掃する物語でした
 ネ。当時のプログラムを見ながら懐かしんでいるところです・・・。
[2001年6月4日 15時52分13秒]

お名前: はせべひろし   
拳銃戦は劣勢、牧童たちが白旗を掲げたたき、悠然姿を現したリンゴオ・キッド。”三つ数えろ!”とリンゴオが叫べば、にやりと笑うボッブ・スティール。しかし、早撃ちリンゴオの拳銃は一瞬早く火を吹いた。といっても、リンゴオはジョン・ウェインではないし、ハンフリー・ボガートの”三つ数えろ”でもない。
これぞ西部劇百年の歴史で、ベスト・ワン西部劇”西部の無法男”の最高のクライマックス!拳銃売りのじいさんのカラミの面白さも忘れられない。なぜこれがビデオ化されていないんだ。リパブリックさんをうらみます。卑劣な賞金稼ぎが主人公の”許されざる者”がアカデミー賞を取ったり、精神分裂症の”ワイアット・アープ”が話題になるような現状をウィリアム・エリオットはあの世から嘆いているでしょう。なお、
私の西部劇ベスト・テン。二位はテキサス警備隊(エリオット主演)、三位が駅馬車です。ついでながら、
”悪名高きテキサス人”は、エリオットが実質ワキにまわった凡作です。
[2001年6月4日 11時53分13秒]

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