16才の少年がキャトルドライブに加わって憧れのカウボーイ生活と現実の厳しさ、醜さを突き
付けられて家へ帰るという話は西部劇らしく大変面白いのですが乱暴過ぎて馴染めなかった。
ボスのビリー・グリーン・ブッシュと少年、ゲイリー・グライムス以外のカウボーイを始めとす
る登場人物は欲しいものがあったり、意に反すれば直ぐ銃で撃ち殺す。この頃、西部劇ではリアル
=残酷が流行していましたが、これがリアルな描写なら誰も働かずに盗りまくるのでは。
ハリウッド西部劇の変更期(後から見ると衰退期)で従来の定番から色々変っていた。先ずコス
チュームではカウボーイは本当に汚くなった。ネッカチーフなど醤油で煮たボロ布のようだ。又、
ハットのクラウンは高いままやツバのカーブが少ない。ガンベルトは必ずしもアルボ・オヤラ式で
なく、銃も必ずしもピースメーカーでない。
舞台は非常に埃っぽくて汚い。「荒野の決闘」も非常に埃っぽいが汚くはない。最近はこの上に
雨が降ってドロドロである。
リアルと称して直ぐ排泄場面がある。
マカロニで偉くなったリー・V・クリーフ等と交代したルーク・アスキュー、ボー・ホプキンス、
ジョフリー・ルイス、マット・クラーク等新しい悪役が沢山出ている。彼等はガンマンや法に背く
と云うより、本能のままに無茶苦茶やるのが似合っている。
何かけなしている言葉が多いようですが、普通以上の作品と思います。
[2004年11月3日 22時20分44秒]