作品名: 真昼の決闘 -


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お名前: 44-40   
「やっぱり逃げるわけにはいかない…」 そう思って町に引き返すグレース・ケリー。
たった一人で戦う夫のもとに走る。しかし彼女はクエーカー教徒。丸腰で悪漢一味に
近づいてゆく。「もうやめて! 無駄な争いはおやめなさい。この人は私の夫なの。
あなたたちにも親や兄弟や家族がいるでしょう」 そこへ響く銃声。何発も。蜂の巣に
されてぼろきれのように崩れ落ちるケリー。

ゲイリー・クーパーは彼女に駆け寄る。唖然として、銃も構えず彼女を抱きかかえる。
すでに事切れている…。見る見る変わる彼の表情。怒りが、憤怒が体中を満たす。
ウィンチェスターをつかみ、一切の防御の姿勢を見せず、敵に向かって突き進むクーパー。
敵の弾が腕や肩に当たるが、気にも留めない。レバーを引いてバンバン撃ちまくる。
まったくの乱射に見えるが、すべてがこもった彼の銃弾はことごとく命中。一人、二人、
三人、敵は次々倒れてゆく。
鬼気迫るクーパーに圧倒され、生き残ったアイアン・マクドナルドは銃を捨てて出てくる。
「わかった、降参だ。投降する!」 立ち止まったクーパー。何も耳に入らない。銃を捨て、
両手を上げた最後の敵に向かって、一切の躊躇なく発砲。弾は眉間に命中し、相手はもん
どりうって倒れる。倒れた敵に歩み寄りながら、さらに撃ち続けるクーパー。すでに死体
となった敵の体は、弾を受けるたびにぴょこぴょこ跳ね上がる。

すべてをあっけにとられて見守る住人たち。足はすくみ声も上げられない。

やがて全弾を撃ちつくし、カチカチと音を立てるクーパーの銃。そこでようやく我に返る。
噴出す汗。うろたえる表情。どっと出る疲労感。手に持った銃をまるではじめて見るかの
ように眺め、地面にたたきつける。よろよろと妻のもとに歩み寄るクーパー。彼女を抱き
かかえると馬車を探す。住人たちの中で、ジャック・イーラムだけがクーパーを手伝う。
ケリーの死体を馬車に横たえる二人。やさしく、愛情深く、紳士のように。
そのとき保安官バッジが胸から落ちるが、誰も気づかない。

イーラムにかろうじてうなずくクーパー。それに何とか応えようとするイーラム。ただ
ただ呆然としてなすすべのない住人たち。馬車の向きを変え、街から出てゆこうとする
クーパー。そのとき馬車の後輪が、保安官バッジを踏み、バッジはゆがむ…
そこへテックス・リッターのテーマ曲が流れる。インストでもよい…。

そんな終わり方だったら、この映画が大好きになったろうに。
[2008年3月15日 17時41分16秒]

お名前: ウエイン命   
過去のご意見を拝見すると「インチキな役でオスカー貰った」とか「情緒のない大根役者」とか、我
がウェインくそみそですが、本題でないのであえて触れないでおきます。
このウィル・ケーン役は当初G・ペックの予定だったと最近になって知りました。彼が断ったのでク
ーパーにお鉢が回ったと云うことですが、それで私の長年の疑問の1つが解けました。と云うのは、
クーパーはこの時すでに50歳を超えているはずですよね。新婚と云うだけでも不自然なのに、過去の
書き込みで「はせべひろし」さんもおっしゃってますが、新妻が映画発出演、23歳のG・ケリーと云
うキャスティングには首を捻らざるを得ませんでした。ペックにしても決してお似合いと云うわけに
はいきませんがK・フラドとの過去があるので余り若いのもおかしい。第一この難役をこなせるかと
云う不安も出てきます。となると、年齢的にはペックはピッタリと云うことになります。
駄作がない監督と云えば、W・ワイラー、B・ワイルダー、S・ポラック、最近ではR・ハワードな
ど何人か挙げることは出来ますが、ジンネマンは作品の殆どが不朽の名作と云うまさに稀有の存在
で、すべての作品に共通しているのは徹底したリアリズムです。その彼がよくこんな不自然なカップ
ルを許容したなーと不思議でならなかったと云うわけです。疑問の1つが解けたと云ったのは、それ
なら何故ペックからクーパーへの交代に合わせて、ケリーからもっとクーパーのお相手として相応し
い年代の女優に変えなかったのかと云う疑問が依然として残るからです。尤も二人とも中年では逆に
「新婚・新妻」の方で引っかかってしまいますけどね。「長年苦労を共にした中年夫婦にした方が良
かったのでは…」と云うご意見もありますが、私はここは「新婚・新妻」でなくてはならないんだと
思います。でなければフラドの「アタシなら銃を取って…」が活きませんよ。
ジンネマンは私の大好きな監督で映画は殆ど観てますが、どの作品でもあらゆる登場人物にこの人以
外考えられないと云う完璧なキャスティングが行われており、この映画のような例はちょっと記憶に
ありません。ここはやはりG・ケリーの類稀なる美しさにさしもの名匠も惑わされてしまったと解釈
するのが妥当なんでしょうかね。
[2007年10月10日 19時12分35秒]

お名前: 矢端 想   
「ダイハード(1)」の最後の対決は皆様ご存知のとおり、「真昼の決闘」をベースにしてます
よね。アラン・リックマン演ずる悪党ハンス・グルーバーはマクレーン刑事(ブルース・ウィ
リス)に言います。「最後までカウボーイ気取りか。ジョンウェインか」。で、マクレーンは
「いや、ゲイリー・クーパーだ」。…そこで気づけよテロリスト!とつっこんでしまうわけです。
「真昼の決闘」とおんなじシチュエーションだろーが!! …でもハンスはフツーのドイツ人(?)
なので西部劇=ウェインで、クーパーの作品はあんまり知らなかった…という設定は穿ちすぎで
しょうか。でも、最後に車(「真昼の決闘」では馬車)がすっと迎えに来て夫婦で去っていく、
そこまで同じなのは最近久しぶりに「真昼の決闘」をDVDで見て初めて気付きました。

ところで、私が弾き語り用にテキトーにコードを付けた歌詞を載せます。聞きながらやってない
のでキーや細部はオリジナルと違うかも知れません。それを承知で喜んでくださる方がいらっし
ゃれば光栄です。

G                          C
Do not forsake me, oh my darlin'  On this our wedding day
             GEm C  Cm
Do not forsake me, oh my darlin'  Wait, wait alone
G                            C
I do not know what fate awaits me  I only know I must be brave
             G
For I must face a man who hates me
C    G  C     G        G AmD7G 
Or lie a coward, a cravin' coward   Or lie a coward in my grave
C                G
Oh to be torn twixt love and duty  Supposin' I'll lose my fair-haired beauty
C               G
Look at the big hand move along  Nearin' high noon
C                 G
He made a vow while in state prison  Vowed 'it'd be my life or his
  C        Cm      G     C    Am D7
And I'm not afraid of death  Bart oh what shall I do if you leave me
G                              C
Do not forsake me, oh my darlin'  You made that promise as a bride
             G   C       G
Do not forsake me, oh my darlin'  Although you're grievin'
C       G   C     G  AmD7 G
Don't think of leavin'  Now that I need you by my side
   C     G     C     G
Wait alone, Wait alone, Wait alone, Wait alone

…きゃーティオムキン…!!

ちなみに「DJANGO」のコードもそっちの書き込みで載せました(歌詞はノスタル爺さん
のご提供によるものです)ので、ご興味のある方はどうぞ。
[2007年4月30日 23時15分18秒]

お名前: クインキャノン   
 ウエイン命さん。

 あっしの感想を見て図書館へ行って下さったそうで、有り難うござんす。

 あっしゃ西部劇ファンだけど(といってもこの三十年ぐらい、ろくに映画館に行ってねえけど)、読
書家じゃねえから、藤沢周平さんの本は一、二冊しか読んでねえんで、自慢じゃねえが、ウエイン命さ
んのいわれる「漆の実のみのる国」てえ作品があるなんてことも知りやせんでした。だけど、「孤立剣
残月」を読んで、「あっ、こりゃ『真昼の決闘』だ!」って思った第一印象は、多分間違ってねえだろ
うって確信してますぜ。それでも、翻案臭なんてもののない、藤沢世界の物語になっているのは流石で
やんすねえ。

 二十年近く前の黄色くなった新聞が偶然出てきたのに、いろんな作家の皆さんが文庫本で読めるお勧
め作品てえのを列挙してて、藤沢さんのご推薦は次の五冊でやんした。

 E・A・ポオ「モルグ街の殺人事件」
 G・グリーン「ヒューマン・ファクター」
 R・チャンドラー「長いお別れ」
 M・シューヴァル、P・ヴァールー「笑う警官」
 J・M・ケイン「郵便配達は二度ベルを鳴らす」

 あっしが読んだことのあるのは、「モルグ街」のお子様向け版ぐれえだけど、藤沢さんは「郵便配達」
のことをこう評してたねえ。

 「私はこれを作品の中に神が顔をのぞかせる希有な犯罪小説だと思っている」

 小説に神様が顔をのぞかせるたあ豪気じゃねえか、藤沢さんほどの人がそういうんなら、ぜひ読まざあ
なるめえってんで、例によって図書館から借りて来て読みやしたよ。だけど、情けねえが、どこに神様が
お出ましになったんだか、あっしにゃ分からねえ。ま、これももう何年も前のことで、小説の筋も忘れ
ちまったけど、復讐するは我にありって要素のある話だったようにも思うから、その辺のことを指して
るんですかねえ。どなたか解説して下さりゃ恩に着ますぜ。だけど、もしそういうことなら、ご贔屓ラ
ンドルフ・スコットの「西部の裁き」なんざ、藤沢さんなら「私はこれを作品の中に神が顔をのぞかせ
る希有な西部劇だと思う」って言うかも知れないねえ。

 あっしも、こう言って締めくくるとしやしょう。

 「あっしは『孤立剣残月』を、海坂藩にウィル・ケインとエイミー・ケインが顔をのぞかせる希有な
時代小説だって思ってる」
[2006年8月26日 21時10分48秒]

お名前: ウエイン命   
「クインキャノン」さん、と云っても昨年の11月のご意見に対するご返事ですが…。私、藤沢周平の
大ファンで渾身の代表作(ちょっと云い方ヘンですかね)『漆の実のみのる国』など単行本を買って
読んじゃってるほどですが、この作品は読んだ憶えがなく、図書館へ行って読んできました。立ち読
みにはちと長いかな。
確かにご指摘の通りだと思います。でも、クーパーは最後に保安官バッチを嫌味たっぷりに地面に捨
てて多少なりとも鬱憤を晴らしましたが、小鹿七兵衛(だったかな、もう忘れました)の方は武士の
哀しさ、そう云うことが出来ないのは辛いですヨネ。更に、こちらは封建時代の上下関係絡みですか
らもうどうしようもない、あの結末で精一杯と云うところでしょうか。
でも、よく気が付かれましたネ。もともと時代劇と西部劇は似たような話が多いので他にもあるかも
知れません。私も今後気を付けて読んでみます。
[2006年8月23日 17時57分33秒]

お名前: etfucaya   
クーパ―の代わりにJウエインだなんてとんでもない。あんな情緒の無い大根役者がやったんでは映画はB級になってしまいます。クーパ―も大根ですが彼には何とも言えない情感があり、魅力がにじみ出ています。
[2006年6月15日 17時5分1秒]

お名前: クインキャノン   
 亡くなった時代小説作家の藤沢周平さんの、「隠し剣秋風抄」って作品集にある「孤立剣残月」って
短編を、図書館で(書店でじゃないよ!)立ち読みしたんだけど、あっしの考えじゃ、藤沢さんはこの
映画を見て、自分も同じようなテーマで書いてみようって気になって、先の作品を書いたように思えて
しょうがねえ。

 皆さんはどう思いなさるね?
[2005年11月19日 21時13分15秒]

お名前: はせべ ひろし   
いつも感動する映画ですが、最近思うのは、主人公が新婚でなく、長年苦労を分かって
きた、中年夫婦なら、もっと歴史的名作になったのではということです。クーパーに比
して若すぎるグレース・ケリーに代えて、もしモーリン・オハラだったらどうでしょう
か?そう言えば、ヒーローもジョン・ウェインにしたい。クーパーの代理で、ウェイン
がオスカーを受け取るとき、「こんな映画を私にまわしてくれないエージェントに文句
を言っておこう」と言ったのは、有名ですが、もし、「リオグランデの砦」のコンビが
「真昼の決闘」に出演していたとしたらーーー。ウェインもあんなインチキな役(勇気
ある追跡)で念願を果たす必要がなかったでしょうに。
[2005年2月3日 21時9分43秒]

お名前: etfucaya   
この作品は40年以上も前、まだ小学生だった頃、家にテレビを買って暫くして、確かNHKで放映したのを見ました。
グレ−スケリ−がきれいでした。名脇役トーマス・ミッチェルもよかったですが、チョイ役でコルビーを演じていたリ−バン・クリーフがかっこよかったこと(初めにタイトルが出る時に彼が草原で石に足をかけ出所したフランクを待つシ−ンや馬屋で殺される場面等)、当時TVで放映の潜水王マイクネルソンのロイド・ブリジスがイメ−ジとは程遠い役で出演していたので彼とは思えなかった事等を思い出します。
主題歌ハイヌーンの歌詞も覚えようとがんばりました。やはりテックス・リッタ−のが男の哀愁・せつなさが表われていていいですね。フランキー・レインのは情緒がありません。

その後何度かTVでも上映されました。高校の頃、映画館でリバイバル上映された時は原題ハイヌーンでした。その頃やはり南雲堂から確かシナリオシリ−ズとして映画の場面写真が載った英語と邦訳が併記された小冊子が販売されました。

この映画からクープ(ク−パーの愛称です)が大好きになりTVや映画館で彼の出演されるものは殆ど見ました。その頃はポスタ−の収集がさほど流行していなかったのですが映画館や駅に行ってはもらったり、パンフレットや果ては新聞の記事まで集めました。(今はもうやめましたが・・)
[2005年1月12日 15時3分5秒]

お名前: 田中 秀   
40年振りに見ました。
驚いた事ばっかり・・
リー バンクリーフ、TVのローハイドの斥候役、荒野の7人でジェイムス コバーンにナイフで殺された奴 が敵の3人 若い副保安官がフライングハイの気違い海軍提督 初代保安官が妖怪俳優の奴 牢屋にいた酔っ払いがTVシリーズ(題名失念)の主役 メキシコ女が 確かヴぇラクルズでゲーリークーパーから 財布を盗んだ女 いるわいるわ・・知っている奴ばっかし・・

この映画でゲイリークーパーはアカデミー賞をとったのかなあ・・・
[2004年9月5日 19時2分39秒]

お名前: 捨石喜市   
 ノスタル爺さん、ご指摘ありがとうございます。
 リー・バン・クリーフと勘違いしていました。で、私の先日の能書きは「真昼の決闘」に関する限り
は、まったくの思い違いだったということです。お騒がせして、どうも申し訳ありませんでした。
 でも、リー・マービンとクーパーのエピソードは「ハリウッド・アネクトード」という本に載っていた
ものですので、事実無根の与太話というわけではないと思います。私はこの10年あまりこの話を、クー
パー、マービン、真昼の決闘だと(ちょっと考えればわかる筈のことなのに)ずーっと思い込んでいたわ
けで、いやはやお粗末、お恥ずかしい次第でした。
 というわけで、ノスタル爺さん、この新参者を今後ともよろしくご教示ください。
[2003年7月8日 20時13分16秒]

お名前: ノスタル爺   
>捨石さん
 リー・マービンは、『真昼の決闘』に出演していませんよ。
 それと、ゲーリー・クーパーとの共演作品もありません。
[2003年7月8日 10時0分56秒]

お名前: 捨石喜市   
 ある時、ゲーリー・クーパーの車に便乗していたリー・マービンは、ガソリンスタンドでクーパーが
支払いに10ドルの小切手を切るのを見ました。ガソリン代を小切手ではらうというのも豪儀なもので
すが、受け取った従業員の感激も相当なもので、クーパー直筆の小切手を押し頂き「これはガクに入れ
て飾っておきます」といったそうです。
 あとでリーが「あんたの切った小切手はどのくらい現金化されるのかね?」ときくと、クーパー先生
すました顔で、
「ま、10枚に1枚といったところかな」とおっしゃったそうです。
 つまり、小切手をきることでガソリン代を10分の1ですませていた、ということです。
 この二人が共演した作品としては「真昼の決闘」しか思いつきませんので、これはその撮影中のエピ
ソードだと思います。実話です。

でしょう
 
 
[2003年7月8日 1時38分52秒]

お名前: Dolson   
なにしろKaty Juradoが良かった。情熱的な女を見事に演じている。Grace Kellyにはっきり言っていましたね。「私だったら銃を取って一緒に戦う。」こういう女にはまいっちゃうね。実に強い恋情と二人の一体感を表している。もう一人、Cooperが助っ人を頼みに訪ねていった友人の家で顔を出した奥さんの気持を思うと複雑です。彼女は夫が戦った方が良かったように見えました。心情に厚い人柄が感じられました。
ティオムキンのリズミカルな音楽が迫りくる一大事を盛り上げていた。
[2003年6月16日 22時58分22秒]

お名前: 桃子    URL
ずっと見たくてたまらない西部劇でした。
どこのレンタルビデオ屋さんにもなくて途方にくれていたところ、
近所の店に最近になって入荷したらしく、ぽつんと1本だけ、
新しいビデオが置いてありました。
それを発見したときの嬉しかったこと。
そして、見ることができて、ほんとに嬉しかったです。
孤立無援の主人公が、出て行けと言われても、なお、意地を通して
たったひとり、悪漢に立ち向かっていく姿は悲愴的です。
特に遺書をしたためるシーンに胸が詰まりました。
ラストシーン、それまで人っ子ひとりいなかった道に、
あっという間に人が集まってくるのを見て、
人間って、なんてゲンキンなのかしら、と思いましたが…
本当に無駄のない見事な脚本、的確なキャスティングにシビレました。
何度でも見てみたい傑作ですね。
[2001年9月18日 11時31分13秒]

お名前: marineflat   
これこそ赤狩批判そのものですね。殺し屋はマッカーシーとその仲間。相手が悪いからと何もしない町の
人々は、一般の映画人及び一般のアメリカ人。赤に賛成がどうかは別にして、自由のために戦ったのが
クーパー一人なんだそうです。
決してヒーローではない、死の恐怖に怯えているクーパーの初老の保安官が良かったです。
この頃クーパーは持病の腰痛が悪化していたそうです。そう言えば歩き方がやけに静かだったような。
音楽はやはり映画と同じテックス・リッターがいいですね。モリコーネのカバー盤があったなんて
知りませんでした。
[2001年4月6日 21時23分20秒]

お名前: ワード・ボンド   
衛星放送でやっていたので久し振りに観ました。
あらためて感じたのですが、実にシンプルで、無駄なところが一つもない
のに感心しました。1時間24分、テレビの「火曜サスペンス」からCM
時間を差し引いても、こちらの方が短いでしょうね。
やたらと長い映画がありますが、あれはきっとまとめる力がないのでしょ
う。製作のスタンリー・クレイマー、監督のフレッド・ジンネマン、脚本
のカール・フォアマン、音楽のディミトリ・ティオムキン、いずれも力の
あるスタッフで固めていますが、これだけの人たちが集まるとこうなるの
でしょうか。
[2001年3月15日 18時37分33秒]

お名前: moro_dosanko   
大昔に実家にあった心理学の本のシリーズで、「真昼の決闘」が心理描写のお手本として、はじめから終わりまで数ページにわたってシナリオが紹介されていた本がありました。
主題歌「ハイ・ヌーン」はテックス・リッターの再録音盤が一般的には日本で流布していたようです。
ずいぶんカバーバージョンがありフランキー・レイン、サンズ・オブ・パイオニアーズ、ピーター・テーヴィスとエンニオ・モリコーネ楽団などがボーカル盤で、演奏ならば主要な映画音楽を演奏する楽団が演奏しております。
記憶にあるだけでも、オリジナルのティオムキンの楽団、F・チャックスフィールド、カラベリ、フェランテとタイシャ等々。
スタンダード音楽になっています。
[2000年2月1日 20時47分21秒]

お名前: グリーンベイ   
 ノスタル爺さん こんにちは・・・・・
 貴方は映画雑誌の編集をなさっておいでですか、論理と優しさのバランスが素敵です。         私は「芸術は爆発だ・・」「映画は感動だ・・」でやってる人間です。どうかこれからもご指導の程を。
 さて、「真昼の決闘」ですが、お説の通りマッカーシズムが吹き荒れた社会背景があり、ジネンマン
 監督のやりきれない感慨を吐露した作品であることは間違いのないとこるです。また同時期にあの、   エリア・カザンがユダヤ人差別問題を真っ向から挑んだ「紳士協定」に比較すれば、やはり私はこの
 「真昼の決闘」は西部劇として第一級の作品にしておきたいのです。「駅馬車」同様この作品はまた
 登場人物を通して人間と言う生き物の本質を描ききっているからこそ惹かれるのだつ思います。
 どんなに修行積んでも、学問をしても所詮人間は人間でしかないのです。道元の「随聞記」は教えていま
 す。また出ました。悪い癖が、私の友人が忠告してくれます。君、たかが映画に理屈をコネるなよと・・
 すみません・・・・反省。


図慰問期
[2000年1月25日 14時9分46秒]

お名前: ノスタル爺   
 “リアリズム西部劇”の傑作。午前10時40分から正午の決闘までを、刻一刻とサス
ペンスを盛り上げ、ひとりずつ倒していく決闘シーンまで、リアルなタッチで貫かれて
いますね。ゲーリー・クーパーの風格、ティオムキンの音楽、最初見た時は、感動しました。

 だけど、『真昼の決闘』は単なる西部劇でなく、政治劇でもあるんですよ。ハリウッド
映画史上の汚点である赤狩りが背景にあります。無法者はマッカーシズムの恐怖であり、
彼らの脅威の前にひれふす町民たちは、ハリウッドの変節漢たち。
 ラストでクーパーが、身勝手な町民に対して怒りの表情で、保安官バッチを捨てて町を
去りますが、ハリウッドの赤狩りで痛めつけられたフレッド・ジンネマンの怒りでもあった
わけですね。

 ジンネマンはクーパー保安官に、進歩的知識人の孤立感を具現させたため、保安官像の
描き方に問題が出たと私は思っています。
 実はそんなふうに感じたのは、私が社会人になり、職業人としてこの映画を見た時なん
です。私はサラリーマンですが、専門職として働いています。総合職とちがい、専門職は
業務遂行において自分の仕事で他人を頼ることができないんですよ。
 保安官は専門職の代表的存在で、闘いのプロですよね。つまり、助手を要請して集まら
なかったら、ひとりで戦うか、逃げ出すか、しかないんですよ。町民にしてみたら、自分
たちの安全を守ってもらうために保安官がいるわけですから、頼られてもねえ。
「それは、アンタの仕事でしょう。嫌だったら辞めたら……、私たちは、もっと腕のいい
保安官を雇いますから」というのが本音じゃないかな。

 『真昼の決闘』は名作ですが、保安官像という点では、ホークス監督と私の考えは一致
しています。
[2000年1月20日 23時7分3秒]

お名前: グリーンベイ   
 [真昼の決闘」・・・・
   H・ホークスは、女々しい保安官に不満で「リオ・ブラボー」を撮ったと言います。
 しかし、私は「リオ・ブラボー」は痛快西部劇(B級とは言わないが)に入れています。人間の
 弱さを描いていますし、立派でなんかない人間という生き物を客観的に、意識して考察を試みています。
 西部劇という衣を借りて人間を描いています。私は少々劇画を描いている立場で申し上げますと、これ
 ほど画面が西部の匂いを出している作品も珍しい。乾ききった西部、コスチューム、数々の小物類。
 S・レオーネの「ウエスタン」等マカロニは西部劇では私にとってはないのです。ロバート・テーラーの
 コスチュームは着飾りすぎて、むしろ違和感があります。そのように独断と偏見が否めないが、シンプ
 ルで正統派西部劇の雰囲気を描き出すには、この作品のどの場面を描いても、私好みの西部劇ができあが ります。・・・・・・・・独りよがりをお許し下さい。・・・・・・・H
[2000年1月20日 11時16分24秒]

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