アラパホ族の襲撃を受け全滅した砦。
砦内の武器・弾薬、食料は全てアラパホに運び出されてしまう。
救援部隊が遺体収容のため砦内に入ると、一丁の拳銃が残されていた。
武器は全て持ち去られたはずなのに、なぜ一丁の拳銃だけが残っていたのか?
と書くと、クーパーの外人部隊物「ボー・ジェスト」の冒頭のシーンが連想されるが、
あれほど複雑な謎解きではない。
流れ者のガンマンにロッド・テイラー、砦の司令官にジョン・ミルズ、司令官に献身
的に仕える軍曹にアーネスト・ボーグナイン、スカウトにジェームズ・ホイットモア。
物語が進むに連れ偏執狂的な司令官や部下達の過去の古傷が明らかになっていく。
ということで所々にアクションシーンもちりばめられているが、全体としては陰鬱な
印象で展開していく。
’67年の製作。テイラーは製作者にも名を連ねているので、当時台頭してきたマカロ
ニを意識して、わざとひねった訳でもないでしょうが・・・。
監督はゴードン・ダグラス。
同監督は「勇者のみ=’51年」「死の砦=’58年」「本作品」と3本の”砦の攻防”
をテーマとする作品を作っています。
J・フォードの「騎兵隊3部作」、J・スタージェスの「決闘3部作」のように、「砦
の攻防3部作」とでも呼びたいところですが、水準を超えるのは「勇者のみ」だけでは
無理でしょうね。
ちなみに「死の砦」はクリント・ウォーカー主演でヘンリー連発銃が活躍?する映画です。
[2003年12月15日 18時17分27秒]