作品名: 街中の拳銃に狙われる男 - |
ロバート・ミッチャム演じるクリント・トリンガーは「町馴らし」として実績のある男で、 疎遠になった妻のネリー(ジャン・スターリング)と娘に会いに、シェリダンの街に来ますが 妻は彼を避けます。町の支配を企む悪牧場主がガンマンを揃えており、脅かされている町民た ちは、評議会でトリンガーを雇うことに決めて保安官補に任命します。ジャン・スターリング は役柄のせいでしょうけれどいつも難しい顔で、もともとふくよかな人じゃないから本当に少 し怖かったです。 ミッチャムの以前の作品である「追跡」は、幼児期の恐怖体験から心に傷を負った青年の物 語で、陰々滅々たるものでしたが、今回も彼はやはり心的外傷を持つ男で、暗い作品です。 大詰めの悪牧場主との対決の際、若い町民のジェフが「奴はおれがやる!」と叫び、クリン トは牧場主に向けたピストルの引き金を引くのを一瞬思いとどまります。若者を一人前にする には自分でやらせるのがよいとの判断で、クリントは眠そうな目をしている割には細かい気配 りもできるんですね。 そのためクリントは牧場主の弾を受けて倒れますが、幸い急所は外れています。現場に横た わって医者の手当を受けるクリントに駆け寄ってキスしたネリーに、彼は「この稼業も足の洗 い時だな。もっとラクに暮らせる道があるだろう」と軽口をきき、ネリーも「それを二人で探 しましょう」と応じるから、暗い物語だったけれど一応ハッピー・エンドです。 レオ・ゴードンやクロード・エイキンズが牧場主側のガンマンで、エイキンズは愛想よくしゃ べりながら、ソンブレロに隠したデリンジャー銃でクリントを撃とうとしますが、もちろん返 り討ちに会います。何しろ道を隔てての話だからあんな小さな銃で撃っても当たりそうになく、 これは自殺行為だと思いますよ。[2009年2月15日 18時46分21秒]
街中の拳銃に狙われる男(1955)について、 国内盤DVDが未発売のため、輸入盤DVDで鑑賞しました。 粗筋をネットで調べて、英語字幕を頼りに鑑賞しましたが、 充分楽しめました。この映画、元は90分の映画のようですが、 私が観たDVDは83分でした。グリーンベイ様の書き込み にありました「ミッチャムが無法者をやっつけ、治安が治まると、 やがて又、何処かの町へ出て行く」という、町を去るシーン はありませんでした。FOXがカットしたDVDを販売した様子です。 (または上映される国によりラストが違うのかもしれません) 撃ち合いの後、傷ついたミッチャムを奥さんが抱きしめている シーンで終わっていました。 でも、面白かった。 この映画のオープン・セットを別の西部劇映画で観たような気がした のは私だけでしょうか?このようなことを考えるときりがなくなりそうですが、 この映画を観て「牛泥棒(1943)」「ワーロック(1959)」の オープン・セットを思い浮かべたのは私だけでしょうか? 両作品とも年代が違うので、同じセットということはありえないと思いますが、 マカロニ・ウエスタンのようにセットの使いまわしというのは アメリカ西部劇ではないですよね。[2009年1月21日 10時29分50秒]
この作品は、55年、マミュエル・ゴールドウイン・ジュニアの製作で話題を 呼んだ。原題は、「man with the gun」ですが、これまた、 邦題は凄いですネ。紹介に及んだ訳・・・先に見た、「ミズーリ大平原」(53)で、 ご贔屓美人女優ロンダ・フレミングを、完全に食った、細身の異色女優ジャン・ スターリングが出ていたからです。主人公ロバート・ミッチャムが、別れた妻 ジャン・スターリングに逢いに、と或る町にやって来る・・・。そして、町の 保安官に雇われ、無法者をやっつけ、治安が治まると、やがて又、何処かの町へ 出て行くと言う、何処かで見たような筋立てとなっている・・・。 当地で公開当時の、プログラムが手元にあるが、アンジー・デキンスンの名前も ある。が記憶に残っていない。デキンスンは、50年代前半は、よく西部劇に出演 してたんですネ・・・。[2003年12月22日 21時14分5秒]