作品名: ポルカの歌姫 -


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お名前: ポルカドット   
 「西部の娘」のDVDを見ました。1992年のメトのライブ録画版です。西部劇をオペラで見
ることもなかろうと思って、これまで食わず嫌いで見ないでいましたが、思い切って見ると面白かっ
たです。本場アメリカでの上演だけに装置や衣装なども違和感のないもので、西部劇ファンならこ
れを見て楽しめると思います。

 ダニエルズのミニーは、映画ならシェリー・ウンタース辺りの役かなという感じ、ドミンゴはス
ペイン出身という先入観のせいか、スパゲティ・ウエスタンの匂いがしなくもありませんでしたが、
これでドミンゴも「俺は西部劇俳優だ」と言えるわけです。ミルンズのランス保安官は「ポルカの
歌姫」というよりは「禁断の惑星」のウォルター・ピジョンならこうだろうなと思われ、でなけれ
ばジョン・デナーのパット・ギャレットか、リード・ハードリーのワイルド・ビルといった風采です。

 デヴィッド・ベラスコの原作小説は4回映画化されているようで、1915年、23年、30年
と、38年の「ポルカの歌姫」です。始めの2本は無声映画で、最初のはセシル・デミル監督作品
です。「ポルカの歌姫」のあと、70年近くもリメークされてないのが不思議です。他愛のない内
容も知れませんが、きちんとした原作小説があることだし、オペラが繰り返し上演されるように、
映画でもその時々の人気俳優を使って、2、30年に一度はリメークされてもよかったではないか
という気がします。

 ゲーリー・クーパーの最晩年の西部劇に、名女優マリア・シェルと共演の「縛り首の木」という
のがありますが、これなどは、ごく緩やかに、「ポルカの歌姫」の系譜に連なるものではないかと
思うのですがどうでしょうか。
[2005年9月16日 11時19分29秒]

お名前: ポルカドット   
 クインキャノン曹長殿、貴殿のスタイルで書いてみたくてそうしたのですが、断りもなく真似す
る結果になり、これは仁義に反することだったかも知れません。どうも済みませんでした。

 いかにもオペレッタ風の題名の「ポルカの歌姫」が、西部劇の一種だったとは思いもよらず、
しかもプッチーニのオペラともつながりがあるらしいというのには、「へえ」と感心しました。
この映画を、輸入物のビデオででも見ようというほどの気持ちはありませんが、オペラの「西部の
娘」は、舞台収録のDVDが日本語字幕つきで出ているようですから、そのうちこれを入手して見
ることにしようと思います。

 「ポルカの歌姫」にはウォルター・ピジョンが保安官役で出ているそうで、この人は、「我が谷
は緑なりき」や後年の傑作SF「禁断の惑星」、それからグリア・ガーソンと共演した何本かの作
品で見ましたが、西部劇ではあまり見かけません。しかし、ジョン・ウェインと共演した「暗黒の
命令」というのを見たことがあります。

 ウィリアム・クヮントリルといえば、出身は教師なのに南北戦争でゲリラ(といっても実態は強
盗団らしいが)を率いて暴れ回った人物ですが、ピジョンは「暗黒の命令」で、このクヮントリル
をなぞったらしいカントレルという役を演じていました。私がもう一つ見た、アラン・ラッドとリ
ザベス・スコット主演の「赤い山」という西部劇では、ジョン・アイアランドがクヮントレル将軍
というゲリラの首領をやっていました。

 クヮントリル・レイダーズからはジェシー・ジェイムズ兄弟やヤンガー兄弟など有為の人材?を
輩出しているようであり、これらは前記の他にもいろいろな西部劇に登場していると思いますが、
クヮントリルのことを、血に飢えた殺戮者とする人と、郷土の英雄とする人がいて、未だに評価が
定まっていないと聞きました。上記の作品などで、実名と役名を微妙に違えてあるのは、このよう
な事情が影響しているのでしょう。

 私は「暗黒の命令」と「赤い山」を見ましたが、今ではほとんど忘れてしまい、何も書くことが
できません。これらの映画のことを覚えておられる方、感想をお聞かせ下さい。
[2005年9月6日 10時32分47秒]

お名前: クインキャノン   
ポルカドットの兄いに、先にあっしと同じような語り口をされちまったんで、ここじゃあ簡潔に要点だ
け書いてみるぜ。

1.あっしゃジャネット・マクドナルドの写真は、たまたま「モンテ・カルロ」と「メリー・ウイドウ」
の二本だけ見たけれど、これは知らなかったねえ。

2.こんな映画があったのかってんで資料に当たっみたら、デヴィッド・ベラスコって人の「The Girl
of the West」って小説が原作だそうだね。

3.ところが、イタリーの作曲家のプッチーニの「西部の娘」ってオペラも、同じ小説が原作なんだね。

4.つまり、同じものをプッチーニがオペラにしたのが「西部の娘」で、ロンバーグの音楽を使って
オペレッタ西部劇にしたのが「ポルカの姫君」ってことだね。そういやあ、両方とも登場人物に同じ
ようなのがいるみたいだし、題名の「ポルカ」も舞曲じゃなくて劇中の酒場の名前か何からしいからね。
まあ、オペラと映画で脚色が別なら、違ってるとこもあるだろうけど大筋は同じなんだろうね。

5.してみると、プッチーニがマカロニ・ウエスタンの元祖で、レオーネやモリコーネはその後継者っ
てことになるのかしらね。

あんまり簡潔にゃあならなかったけど、以上。
[2005年9月5日 9時59分5秒]

お名前: ポルカドット   
あっしゃ、J・マクドナルドの映画は何も見てねえけれど、戦前に彼女の「今晩は愛して頂戴ナ」
って写真が公開された時、悪い奴らがこんな悪戯をしたって話を聞いたぜ。
新聞の娯楽欄でこれを上映している映画館を調べて、そこに電話して案内嬢が出たら、「お宅は今
何をやってんの?」って聞くんだそうだ。そして案内嬢が、「はい、『今晩は愛して頂戴ナ』でご
ざいます」って答えたら、すかさず「ああ、そうかい」とか「おお、よしよし」とかいって電話を
切るってんだね。案内嬢はカンカンになっただろうよ。そんなことをして喜んでたお目出てえ連中
が、その後、戦争の時代に飲み込まれて行ったのかと思うと胸が痛むけどね。
マクドナルドにゃ「ローズ・マリイ」って写真もあるね。これが日本で公開されたかどうかあっし
ゃ知らねえし、何せ古い話だから、公開されたとしてもそれを見た人が今でも元気にしてらっしゃ
るかどうかも分からねえ。だけどアン・ブライスとハワード・キールの戦後版の「ローズ・マリ
ー」もあるね。「ローズ・マリー」っていうと、あっしゃ耳の中に「インディアン・ラブコール」
が流れるんだけど、戦後版「ローズ・マリー」を見たのか見てねえのか思い出せねえ。見たけど中
身を忘れたってんじゃなくて見たかどうか分かんねえってのは、ボケが進んだみてえだけれど、そ
うなんだから仕方がねえ。戦前版でも戦後版でもいいから、「ローズ・マリー」を見た方、感想を
聞かせて頂きたいやね。「ローズ・マリー」を西部劇っていうと首をかしげるかも知れねえけれ
ど、このページにゃ「北西騎馬警官隊」や「サスカチワンの狼火」の書き込みもあるんだから、
「ローズ・マリー」も準西部劇ってことでいいんじゃないかね。
[2005年9月4日 14時31分19秒]

お名前: はせべ ひろし   
ヒロインのジーネット・マクドナルドは、1930年代、オペレッタ映画に
数多く出演した大女優で、そのほとんどが、輸入ビデオで見られる。
とくに、ネルソン・エディと共演したものが有名で、「ローズ・マリー」、
「ニュームーン」等あるが、これは、シグモンド・ロンバーグ作曲の西部版
オペレッタ。変な日本題名がついているが、原題は、The Girl of the
Golden West.山賊と令嬢の通俗的な恋物語で、恋敵役のウォルター・ピジョ
ンが、ちょっと味をきかせている程度。余計な話だが、ジーネットの左きき
の拳銃のさし方がかっこいい。ただし、一向にぶっぱなさないのが残念であ
る。1938年度作品。
[2005年9月2日 22時27分53秒]

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