作品名: ワイルドアパッチ -


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お名前: 44-40   
<訂正>
下の書き方だと、この作品がイーストウッド主演あるいは監督作だと誤解されそうですが、
皆さんよくご存知のとおりそんなことはありません。

言いたかったことは、イーストウッドが孤立無援のようにして、試行錯誤を重ねながら
西部劇を追及していたときにも、彼以外の主演・監督作の中にいい作品もあった、
ということです。
[2006年5月12日 11時52分39秒]

お名前: 44-40   
'70年代に入ると西部劇から奇麗事が消え、同時に魅力も薄れていく。
クリント・イーストウッドはこのジレンマを必死で解消しようと孤独の戦いを続け、
20年かけてついに「許されざる者」へとたどり着くが、それ以前にもかなり善戦した
作品がいくつかある。そのひとつがこの映画だと思う。

アパッチを愚か者扱いもしなければ美化もしない。ただ彼らの行動の背後には、彼らの
性向・信条があり、文化があり、哲学があることがはっきり示すだけ。そしてそれらの
前ではキリスト教的世界像など、単なるひとつのローカリズムへと堕してゆく。
ウルザナ達の行動がアパッチの残酷さや獣性を物語るというのなら、それに直面する
騎兵隊の反応には、白人優位主義、排他的覇権主義が暴き出される。

そのはざまでどちらをも対等に眺める目を持つ初老のスカウトを、バート・ランカスターが
諦念に満ちた面持ちで淡々と演じる。この頃から徐々に透徹してゆくランカスターの
魅力に、この映画が負うところは大きいと思う。
そうは言ってもアルドリッチの演出も端的で歯切れよく、クライマックスの長く熱い
戦闘シーンや、草原や岩場での追跡シーンなどに活劇としての冴えを見せ、この映画を
しばしばメッセージ色が濃厚すぎて理屈っぽく説教がましく映画的魅力に欠けがちな
「社会派作品」に堕とすことなく、きっちりとした「西部劇」に仕上げている。

ちなみにこの作品のDVDは字幕がダメダメな上、PALマスター流用のため回転数が4%早く、
約4分短い。画面サイズはビスタだからトリミングされていてもあまり気にならないので、
むしろ字幕&回転数の問題が生じていないVHSで見ることをお勧めする。
[2006年5月6日 20時52分48秒]

お名前: ポルカドット   
 いつもエネルギッシュで魅力的だったランカスターにも、流石にこの映画では老いの兆しが感じ
られました。彼はこの後、まだ、「家族の肖像」などの名作を作りますが、西部劇のヒーローを演
じたのはこれが最後だったと思います。作品自体も充実した出来栄えで、名優ランカスターの西部
劇における白鳥の歌であるにふさわしいと思います。
[2005年9月30日 19時7分17秒]

お名前: 鳴海昌平   
あのランカスターは渋いですね。オルドリッチとは「ヴェクレス」や
「アパッチ」なんかでも組んでますが、このランカスター好きです。
[2002年8月8日 20時8分46秒]

お名前: たましい    URL
ロバートアルドリッチの傑作「ワイルドアパッチ」。
B・ランカスターの何かを諦めきったような仕草が
渋すぎます。
[2000年5月23日 12時32分46秒]

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