たまたま、レンタル・ショップにビデオ・テープがあったので借りて見てみました。
荒野の真ん中で「エイプリル・イン・パリ」の演奏をカウント・ベイシーが指揮して
いて、そこを馬に乗った主役のクリーボン・リトルが通りかかるシーンがあります
ので間違いないと思います。ただし演奏はベーシーのものかも知れませんが、
出演しているオーケストラのメンバーはエキストラだと思います。
西部劇の体裁はしていますが、ジャンルとしては喜劇が優先する映画で、レンタル屋
でもコメディの棚に分類されていました。悪役を演じるハーベイ・コーマンの役名
がヘドリー・ラマーで、これをヘディ・ラマーと呼び間違えられたり、端役ですが
クロード・E・スターレットJr.の役名がギャビーで、ジョージ・ギャビー・ヘイズ
にそっくりなメイキャップで出てきます。更にマデリーン・カーンが酒場の歌姫リリー
として出てきますが、これがデートリッヒのイメージで、歌い方まで真似していて、
パロディ的な映画です。
しかし後半に入るとパロディを通り越していて、急に都会風になり、ラインダンスが
出てくるかと思えばヒトラーが現れたりします。悪役が倒れるとそこがグローマン・
チャイニーズのダグ・フェアバンクスの足跡の上で、ラストはリトルが相棒の拳銃の
名手ウェイコ・キッド(ジーン・ワイルダー)と馬に乗って去っていまでは良いです
が、途中でクライスラーのような車に乗り換えるという、思いついたギャグを、
やたらに並べた作品です。
[2007年10月24日 10時55分31秒]