作品名: テキサス決死隊 - |
1936年のキング・ヴィダー監督作品。数十年前に見たけど、最近DVDで見直して懐かしかったね。 ジムとサムとワフーの駅馬車強盗三人組が、追われてバラバラになり、ジムとワフーはテキサス警備隊に入 る。警備隊員になりゃ強盗商売に役立つ情報が手に入るだろうってんだから、動機不純だけれど、任務につ いているうちに使命感に目覚めてくる。一方、サムは無法者街道を邁進さ。 主人公のジムはフレッド・マクマレイで、あっしゃ彼の西部劇はこれしか見てねえんだよ。 ジャック・オーキーのワフーは剽軽な男で、三人の仲間って設定なら一人はああいった感じの人物っての はうなずけるね。でも、ネットにこの映画の感想を書いてる人にゃ、ジャック・オーキー嫌いが結構いるよ うだね。あっしは別にそうは思わないけど。 サムのロイド・ノーランも、西部劇で見たのはこれだけで、「Gメン」や「ブルックリン横丁」で覚えて るね。あっしが最後にノーランを見たのは、ウディ・アレンの「ハンナとその姉妹」だよ。 近隣の町を暴力で牛耳ってる無法者の捕縛に、警備隊員のジムが単身で派遣され、思いがけず姿を現した サムに助けられて無法者を裁判にかけることができる。この裁判の判事がお馴染みのジョージ・ヘイズで、 どうせぐうたら判事だろうけど、無法者が制圧されたもんだから気をよくして、丼勘定で「懲役五十年」て宣 告する。無法者が「五十年だって!」て青くなるのが可笑しかったね。 インディアンが崖の上から岩を落としてくる場面は怖いよ。あんなのが当たったらぺっちゃんこだもんね。 岸壁を跳ねながら転がり落ちてくる岩のゴツン、ゴツンて音に迫力があって、音響効果の成功だよ。 仲のよい三人組それぞれの人生っていうと、後年の「セントルイス」なんかを思い出すよ。他にも何かそ の手の作品があったかしらねえ。[2008年3月5日 20時25分2秒]
この映画、確か冒頭に「この作品をテキサス・レンジャースに捧げる」という献辞の字幕だかアナウ ンスだかがあったように記憶しています。 はせべひろし氏は、最初に投稿された2001年現在、ネットではテキサス・レンジャーといっても MLBのことしか見つからないと嘆いておられますが、今日では、英語版でよければ、「Wikipedia」 の「Texas Ranger Division」の項に、「テキサス・レンジャーとして知名度の高いテキサス・レンジャー・ ディビジョンは、全州内における司法権を有する法執行機関で、本部をテキサス州オースチンに置く」 に始まる結構詳しい説明が見られます(私は不精だから通読などしませんが)。クロス・ドローのホル スターをつけた西部劇の時代の隊員や、テキサス・レンジャーが仕留めたボニーとクライドの写真も出 てます。2005年現在も存続していて118名の隊員がいるそうです。 このページのリンク集にはテキサス・レンジャーの公式サイトまでありますから、一つ入隊志願を考 えられてはいかがですか?[2005年10月24日 18時7分19秒]
この映画が公開されたとき、映画雑誌では、1936年作との比較論が盛んだった。評論家諸氏の一致 した意見は、悪役の差が大きく、36年作のロイド・ノーランが、テーブルの下で拳銃を放ち、裏切っ た仲間の股間を撃ちぬくときには、鬼気迫るもがあったのに対し、新作の方は、凡庸なマクドナルド・ ケリーに、なんの迫力もないということだった。それでも、めったにない本格的な西部劇として、大変 感激しながら、見たものだ。何年かのち場末の映画館で、36年作を見る機会があった。期待したロイ ド・ノーランは童顔の小柄な親爺で、くだんの場面も思ったほどの迫力がなかった。最後に、フレッ ド・マクマレーとの対決があるが、当然マクマレーの方が強そう。帽子に穴を開けられたのがフシギな くらい。その点、新作のホールデンは頼りなさそうで、モナ・フリーマンの助けを借りたのはムリもな い。旧作では、スペクタル・シーンとして、レンジャースとインディアンの闘いがあるが、崖の上から 落ちてくる岩が、いかにもハリボテに見えて興をそいだ。旧作のよい点は、その原題。ズバリ「テキサ ス・レンジャース」!永久欠番のタイトルだろうか?そういえば、ホーム・ページで、テキサス・レン ジャースを探すと、何百件も出てくるが、全部が全部、MLBの話。本家本元の「テキサス・レンジャ ースはどうなったのか!西部劇ファンがひとつぐらい作ってほしいものだ![2001年6月30日 13時19分47秒]