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お名前: J.W.
今ならば、きっと原題のイエロー・スカイで公開されるだろうが、「廃墟の群盗」
の方が、イメージが湧きますね。酒場のカウンターに並んだ七人のギャング達
の前にグラスが滑ってくる、壁に貼られた絵を見て、この女は馬に乗った後、一体
何をするんだろうと1人がつぶやく。この町には南軍シンパがいたと聞いたが
・・・?。冒頭のシークエンスですが、良いムードでしょ。
監督ウィリアム・ウェルマン、脚本ラマー・トロッティのコンビは「オックス・ボウ」
に引き続いてであり、あの暗い雰囲気を保っている。しかも撮影が「荒野の決闘」
のジョー・マクドナルド、明暗のはっきりした画像、遠景と近景のバランスを良く練った
見事な構図。
銀行を襲ったギャング達は、追跡隊に追われて死の砂漠へ逃げ込む。このあたり
フォードの「三人の名付け親」と同じ、しかもボスのグレゴリー・ペックの役柄は、
「三人の名付け親」におけるジョン・ウェインと同様、グッド・バッド・ガイ。
余談ですが、この銀行のお客として、ハンク・ワーデンがいます。一方
西部劇初出演となるリチャード・ウィドマークは、スタイリッシュな悪役で強い印象
を残す。もう1人、ジョン・ラッセルもなかなかの好演技。
砂漠を越えた先にあったゴーストタウンにいた金鉱堀の老人と孫娘とギャング達の
対決が中段であるが、アン・バクスターがペックをライフルで射とうとする時、007の
オープニングのようにライフリングが映ったのはびっくりです。(本作は1948年作
ですから)
アン・バクスターを巡って男たちの対決、そして金塊の奪い合いの中でペック、
ウィドマーク、ラッセルの決闘が後段のクライマックスとなるのですが、残念最後の
決闘が音だけになって,絵がないのは手抜きだなー。
ラストのとってつけたようなハッピーエンディングは絶対、ザナックの横槍でしょう。
いずれにしろ、色々と楽しみ所が多い西部劇。私は大満足でした。
[2009年1月11日 20時28分23秒]
お名前: ウエイン命
実は、本欄のご意見を拝見してビデオを引っ張り出し初めて見ました。
暗いです。「44−40」さんの「フィルム・ノワール」じゃありませんが、西部劇であることを忘れて
何かフランス映画でも見てるような気分になりました。お互い、思惑と腹の探り合いと云う感じでス
カッとしません。尤も、西部劇だからスカッとしなければいけないと云うわけではありませんがね。
「ゴーストタウンの決闘」とほぼ同じシチュエーションでしょ。と、思って見れば、この映画が如何
に西部劇らしくないか判りますよ。
あの展開から行くと、てっきり結末はバクスターを除いて「…そして誰もいなくなった」となるのか
と思ったら、取って付けたような(あるいは「木に竹を接いだような」といいますか)明るいラス
ト。「あー、アメリカ映画を見ていたんだ、それも西部劇だよ」と、我に帰った思いでした。ちょっ
とオーバーですかね。
「リバティバランス」が公開当時「西部劇でなくてイイ話」と云われ、「フォード、ウェインに何を
云うか」と思いましたけど、そう云うのやっぱりあるんだなーと云うか、この映画などは、むしろ西
部劇でない方が良かったんじゃないかとさえ思いました。映画の良し悪しとはまったく別ですよ、モ
チロン。ウェルマンは「ボー・ジェスト」などで好きな監督さんなんですから。
[2006年6月18日 14時48分43秒]
お名前: 44-40
ジョゼフ・マクドナルドのモノクロ映像がいい。澄んでいる。少しディゾルヴが多いが、
薄闇の陰影や構図は充分計算されていて、フィルム・ノワールのよう。R・ウィドマーク
も出ているし。主役はグレゴリー・ペックよりロバート・ミッチャムのほうが向いている
と思うが、ウィドマークとのマッチングはペックのほうがいいか。
音楽がほとんど無いのもよい。独特の静けさが、先行きのわからないただならぬ雰囲気を
醸し出している。
中身はそれほど豊富なわけではないが(最後は結構陳腐だ)、ウィリアム・A・ウェルマン
の品格のある演出と映像美だけでも充分価値があると思う。私も、「牛泥棒」よりこっちの
ほうが好きだ。
ジョン・ラッセルは髭づらで、いつもより太って見え、気がつかなければ気がつかないだろう。
[2006年6月4日 19時20分47秒]
お名前: アウトロ−
ジョン・ラッセルが出ていたのは知りませんでした。もっともアラモの砦でチェックした位ですから髭面の悪党では無理もありませんが。ラストの撃ち合いが物足りなかったことを思い出しながら今日50年振りに観ました。
[2005年1月20日 23時45分43秒]
お名前: はせべ ひろし
この映画の焦点は、桶に汲んだ水を運ぶアン・バクスターのモンロー・ウォーク?にある
わけで、ヘンリー・モーガンがヨダレを流すのもムリありません。
「イヴの総て」の彼女と、この映画の彼女の間の落差に、映画少年は、たいへんとまど
いました。その間をとったのが、「彼女は二挺拳銃」かな。この「彼女はー」で、やっぱ
りモンローの方がいいと思ったのは、流行に弱かったからでしょう。
[2004年12月9日 21時51分13秒]
お名前: コルト45
ようやく登場しましたね。この映画はご贔屓のR・ウイドマークが悪役を演じてお気に入
りの作品なのですがどうもストーリーやエピソードが思い出せず書き込むのをためらって
いました。題名の由来も謎でしたがイエロー・スカイというのは街の名前でしたか。僅か
に覚えているのはG・ペックが無理やりA・バクスターにキスして髪の毛を掠めるように
拳銃を撃たれ頭を抱えて転げまわるシーンで、凄いことをするなと仰天したことを覚えて
います。ウイドマークは三つ揃えをびしっと着こなして馬で砂漠の中を乗り回していたの
が印象に残っています。ラストは奪った金を返しに行くように思っていたのですが砂金を
巡って争っていたのでしたか。「ゴーストタウンの決斗」と混同しているかもしれませんね。
W・ウエルマンと言えばあの「牛泥棒」というか幻の「オックスボウ・インシデント」の
監督ですね。ノスタル爺さんとグリーンベイさんが絶賛されていましたが実のところ私は
あのようなお説教映画は好みではなくがっかりしたと言うのが本音です。
[2004年1月6日 19時57分31秒]
お名前: グリーンベイ
この作品「廃墟の群盗」(48)yellow skyはウイリアム・A・ウエルマン監督
作品。出演グレゴリー・ペック、アン・バクスター、リチャード・ウイドマーク・・・。
当地では51年の公開だった。ペック主演の西部劇は「拳銃王」(50)「白昼の決闘」
(46)と立て続けの公開で興奮もした。
南北戦争のどさくさに乗じて、ペックを首領とする群盗団が銀行を破る。警備団に追われ
死の谷に逃げ込む。飲み水も無くなり困惑するが、行く手に町が見えてくる。そこはイエロ
ー・スカイと云うゴーストタウンだった。こんなところに銃を持ったバクスターが現れる。
こんな町でも居残って叔父と二人で金を掘っていた。水や食べ物を手に入れると元気が出て
「白昼の決闘」まがいの暴力をバクスターに見せるが、無理やりのキスが縁で二人は心を
通わせる・・・。部下のウイドマークも金堀を嗅ぎ付け仲間割れとなる。夫々の仲間は殺す
殺されと云う結末となる・・・。結局、群盗団がゴーストタウンを背景に男たちが夫々の
物語を繰り広げる筋立てと言う事・・・。
[2003年12月5日 23時1分53秒]
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