私の書込みはどんどんマイナー作品になって、大方の人は聞いた事もない映画
かも知れない。1956年のロリイ・カルホーン主演作品です。主題歌と共にタイト
ルが始り、R・カルホーンがポコポコと馬でやってくる冒頭。友人に諭されヤクザ
な拳銃使いから保安官助手となって強欲大牧場主ロバート・ミドルトンと闘う、
ラストはガンファイト、しかも銃を否定すると云う典型的なこの頃のガンマン西
部劇です。
R・カルホーンはランドルフ・スコットやジョエル・マックリー等の次世代の
西部劇スターでした。土の匂い迄はいかなくても銃と皮はよく似合いました。
「暴力には暴力だ、’55」「ボスを倒せ!、’56」 「ドミノ・キッド、’57」
「西部の渡り者、’58」等をこの頃見ているが、皮肉な事に一番憶えているのは
主役でない「帰らざる河、’54」の情夫役です。
この映画のR・カルホーンは二挺拳銃で、左は銃把を前にしていて左手で抜き
1回転させて撃つのですが実際の動きは文章でとても書けない複雑で鮮やかな
抜射ちでした。
R・ミドルトンの雇われ殺し屋(傍役でも独立して出てくるので憶えやすい)
グラント・ウィリアムスが恐かった。殺し屋と知らず食事を振舞う老牧場主夫婦
に対し、料理を誉め、テーブルクロスを誉め、ニヤニヤしながらやおらナイフで
クロスを引き裂き、大事に飾っている陶器の皿を誉めた後、棚毎ひっくり返して
平然と去って行く、犯罪そのものを楽しむような新しいタイプの殺し屋でした。
(この映画意外は全く記憶にない俳優です)
[2003年6月4日 20時36分24秒]